第78回 「ラーメン横綱」
アイドルだってメシを食う。セクシーアイドルならなおのこと。グラビアアイドルという言葉が定着する前、ナイスボディのお姉様方が芸能界の一定市場を占めていた。ビールやエアラインの広告ポスターで、ばっちりビキニ姿で決めていた美女たちだ。
飯島直子にかとうれいこに藤原紀香、鈴木京香に米倉涼子、釈由美子に井川遥、C.C.ガールズやシェイプUPガールズの面々……。中でもとりわけ色っぽく、鋭い毒舌も人気で、中高年や女性に支持されたのが杉本彩だった。
■「エロスの伝道師」としてブレイク
杉本彩は1987年、19歳で『オールナイトフジ』(フジテレビ系)のアシスタント役に抜擢されてブレイク。様々なグラビアも席巻したが、91年には大手のスターダストプロモーションから独立して個人事務所を設立し、「エロスの伝道師」を名乗って、ヘアヌード写真集や官能Vシネマにも出まくった。にもかかわらず、品位を落とさず、バラエティ番組でも重宝された。自身の売りを明確に把握しているのだ。