東京オリンピック女子ボクシング金メダルの陰に“男・山根明会長”あり!入江聖奈選手からの「決意の手紙」の画像
、日本ボクシング連盟第12代目会長の山根明氏

 8月3日、ボクシングの女子フェザー級で入江聖奈(20=日体大)が金メダルを獲得。日本女子ボクシング初の快挙に国民が沸くなか、ひときわ喜びを爆発させたのが、日本ボクシング連盟第12代目会長の山根明(81)氏だった。

「最高ですね! 81歳にして、これほど幸せなひとときを送れたことに、感謝申し上げます!」

 実は山根氏は、かねてから入江選手に目をかけていたのだという。

「当時、再婚していた妻の実家が鳥取県でね。帰省した機会に、鳥取のアマチュアボクシング関係者10人ほどを食事に招待したんです。そこに、入江選手が所属していたボクシングジムの会長が来ていたんですよ。

 彼のことは呼んではなかったんですけど、“田舎には埋もれている選手がたくさんいる。一目見てほしい”と、僕に直訴してきたんです」(山根氏)

 その結果、山根氏は米子市にある「シュガーナックルボクシングジム」を訪問。そこで出会ったのが入江選手だった。

「当時は強い選手でもなんでもなかったんです。おとなしい子やったけど、心に秘めた闘争心を感じた。この子を引き上げたら面白いやろなと、直感的に感じました」(前同)

 こうして入江選手を育成することとなるのだが、思わぬ騒動もあったという。

「怪文書が来たんですよ。“なんでそんな無名選手を引き上げるのか”“山根びいきだ”とかね」(同)

 そんな内紛にもめげず、着実に成長した入江選手。

「5、6年前に初めてAIBA(国際ボクシング協会)女子ユース選手権に選ばれた時には、僕に手紙をくれたんですよ」(同)

 手紙には、<なかなか経験することの出来ない国際大会という大きな舞台に立たせていただくことに感謝を忘れず、精一杯メダルを目指して頑張ります><選出していただいた山根会長、副会長、日本ボクシング連盟の役員皆様に結果で恩返ししたいと思います>と、感謝と決意がしたためられていた。

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