なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
HKT48田中美久 前編
宮脇咲良と森保まどから1期生の卒業が相次ぎ、グループとしても大きな変革を求められているHKT48。そのグループにあってグループの顔として大きな注目を集めているのが最新シングル『君とどこかへ行きたい』でつばめ選抜のセンターを務めた田中美久である。
20歳の誕生日を迎える9月12日には初の写真集『1/2少女』(双葉社)が発売されることも決定しており、HKT48のエースとして確固たる地位を築いたと言えるだろう。
その前に田中が所属するHKT48の歩みと他グループとは異なるセンターの捉え方について示しておきたい。
HKT48は平均年齢13.8歳という姉妹グループのなかで最も若いグループとして2011年に誕生。秋元康からは「仲の良さ」がグループの特徴であると評され、その言葉通り元気いっぱいでチームワークが優れたグループとして知られている。
中でもHKT48はバラエティに富んだライブや個性的なMC、博多を中心に九州全域の地域に根ざした活動を特徴とし、2020年運営会社が変わって以降その動きは顕著になっている。
HKT48はNGT48と同様にセンターポジションを規定することはせず、これまでも田島芽瑠、朝長美桜、兒玉遥、宮脇、松岡はな、指原莉乃、矢吹奈子、運上弘菜、そして田中と多くのメンバーがセンターを経験してきた。