■「僕はアクション映画、大っきらいなんです」

 世界に日本の歴史。見せたいですね。いまこの時代だからこそ、武士道をしっかりつくりあげ、映像として若い子たちに観てほしい。

 なぜ日本は、映像文化にカネ出さないのか! 一番、俺がいら立っているのは、そこなんです。日本の文化をもっと大切にしろよ、そのために映像におカネを出せよ、と。

 僕の映画の骨格は、英語でいうと、moving love。日本語でいうと、愛と感動。それが感じられるものが、本当の映画だと思うんです。

 僕はアクション映画、大っきらいなんです。アクションとは、ドラマでなきゃいけない。アメリカのは、はっきりいって見せ物。なんの必然性もねえ。なんでドンパチドンパチ、あんな火薬でゴンカンゴンカンやらなきゃならないの。派手なことやればやるほど、「バカヤロウ、あんなものにカネ使いやがって。100分の1のカネでもいい、俺たちに映画作らしてくれよ!」と。

 カネのないのがもう、悔しいんですよ。俺が借金をしてるとか、なんか知らねえけど30億も40億もって、あのね、そんーな借金、してみたいわ。映画作ってみたいわ、それで。1億もありませんよ。何千万はありますよ。でも、借金あったっていいじゃないですか。僕の借金は、すべて映画だから。「千葉真一は借金してる」とかいうけど、うるせえ、っていいたい。女でカネ使ったり、酒で使ってるんじゃねえだろ、って。

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