■重岡大毅は今後、必ず重宝される

 かわいいぬいぐるみのような見た目と、少し甲高い声。正直、セクシーとは言えない。が、たまらなく温かく、「俊平」をひたすら応援したくなったのだ。

 笑顔はもちろんだが、泣き顔が破壊的に良い。私を恐怖に陥れた『知らなくていいコト』(日本テレビ系)の野中もよく泣いていたが、同一人物とは思えない美しい涙……。重岡は今後も主役であれバイプレイヤーであれ、群像劇で重宝されるだろう。彼がいるとその空間にグッと現実味が増すし、対峙する人を輝かせる。

 恋愛より友情感が強く出るのも貴重。今回のドラマでは木村文乃(33)と山本美月(30)、2人の相手役がいたが、漂うのは、恋の予感よりもコタツに入ったような安心感。ロマンチックは少なめだが、十分キュンキュンさせてくれた重岡。最終回も、彼のひまわりのような笑顔が輝くハッピーエンドであってほしい。(田中稲)

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