■若い女性に見られていない『相棒』と『科捜研の女』

 テレビ各局は世帯視聴率以上に、広告収入が見込める「コア層」と呼ばれる13~49歳の「コア視聴率」を重視するようになってきている。

「番組の評価基準がコア視聴率に移行したことで、テレビ朝日全体が揺らいでいるんです。世帯視聴率が高い『相棒』や『科捜研の女』に対しても、“このまま続けるのはどうなの?”という声も一部では出ているといいます。

『相棒』の個人視聴率は8.4%と悪くないですが、問題なのはその中身。テレビ各局は若い女性に番組を見てほしいわけですが、『相棒』の20~34歳女性の数字は、2.2%と低い水準にあるんです」(前出の制作会社関係者)

 10月10日にフジテレビ系でスタートしたテレビアニメ『鬼滅の刃 無限列車編』(毎週日曜23時15分~)の第1話の世帯視聴率は10.0%、個人視聴率は5.7%という、異例とも言える高い数字を記録したことも大きなニュースになった。

「『鬼滅の刃』の20~34歳女性の数字は6.5%ですから、若い女性がこぞって見ているわけです。また、窪田正孝さん(33)主演の月9『ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート』(フジテレビ系)は世帯11.3%、個人6.6%でしたが、20~34歳女性は4.5%。

 つまり、『相棒』は世帯視聴率が15%を超えていながら、若い女性の数字は『ラジエーションハウス』の半分、『鬼滅の刃』の3分の1ほどの数字しか取れていないんです。テレビ各局が特に若い女性に見てもらいたいのは、購買意欲が高く、家庭内においても購買決定権を持っているのは女性の場合が多いから。スポンサーとしてはそういった女性に番組、CMを見てもらいたいわけです」(前同)

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