ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平(27)が、11月15日、日本記者クラブで1時間にわたって会見。329人もの報道陣が集まり、改めてその人気ぶりを証明した。日本の盛り上がりぶりについて聞かれた大谷は、アメリカでは日本のテレビはほとんど見ていなかったのでテレビからの情報はなかったと語り、
「クラブハウスに日本の記者が入るのもここ2年くらいないので、あまり直接の声を聞くというのはなかったかなと思います」
と、日本でのフィーバーぶりからは遠かったことを明かしたが、全米での大谷フィーバーもすさまじかった。
11月12日(日本時間)には、大リーグ機構が発表する「シルバー・スラッガー賞」のア・リーグ指名打者部門を初受賞した。日本人の選出は、2009年のイチロー以来、12年ぶり2人目の快挙となった。
「シルバー・スラッガー賞は、メジャー全30球団の監督とコーチが、各ポジションで好成績をあげた計18名の打者を選出するものです。まさに、今季の“打撃ベストナイン”に選ばれたといっても過言ではないでしょう」(スポーツ誌MLB担当記者)
これで、大谷は“7冠”を獲得。ここまでの受賞は、専門誌『ベースボール・アメリカ』の年間最優秀選手、『ベースボール・ダイジェスト』の野手部門最優秀選手、コミッショナー特別表彰、メディア『スポーティング・ニューズ』の年間最優秀選手「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」、選手間投票による年間最優秀選手「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」、ア・リーグ最優秀野手となっている。
「今季の大谷は二刀流として158試合に出場。投手では9勝2敗、打者ではリーグ3位の46本塁打をマークし、打率・257、100打点、26盗塁、そして両リーグ最多となる8本の三塁打を放ちました。加えて、奪三振などの記録も含めると、投打5部門で100の大台に乗せる、史上初の“クインティプル100”も達成しています。この成績は、メジャーの長い歴史の中でも前代未聞と言ってもいい。まだまだ、大谷の受賞ラッシュは続くでしょうね」(前同)
15日の会見ではこの受賞ラッシュについて大谷は、
「ありがたいなと思いますし、個人的にはもっともっとまたそういった賞を頂けるように切り替えていきたいなと思います。今年やってきた数字をそういう風に評価してくれているのはうれしいことだなとは思っていますね。ただ、待ちわびるとかそういう感覚ではないし、切り替えてやっていきたいなと思っています」
と振り返った。
この受賞ラッシュを決定づけた今季の活躍の中でも、特にインパクトを残した名場面をピックアップ。大谷がホームランで“全米をブチ抜いた”瞬間を振り返っていきたい。