■芸達者ぞろいの中、田中みな実だけ…

 特に、松下と高橋の演技への反響が大きく、ツイッター上では「松下洸平の演技が爆発的にいい。目線の外し方とか、間合いとか、息づかいとか、抑揚のない話し方とかスゴい」「高橋文哉さんいい演技されるな〜、この若さであれだけのはかなさを表現できるのはスゴいと思う。一気に引き込まれた」などと、絶賛の声が相次いでいた。

 また、考察も盛り上がっていて、「姉を守るために渡辺を刺してしまった優を、達夫が抱き締めて叫び声をあげている背後に人影が写っている。渡辺の遺体を埋めたとき、もう1人いた?」「加瀬がラストで事件現場で検証してる動画。池は遠いし、優は半袖。優はやってない」など、映像の細かい箇所までチェックして犯人は他にいるはずだと推理していた。

 さらに、「橘しおりの母校の法都大学は、大輝の母校の白山大学と駅伝で競っていて、交流があることから、しおりは男子寮のパーティーに参加していて、渡辺の被害者だった?」「岡山天音(27)が元陸上部員で富山県警刑事にキャスティングされてる時点でほぼ怪しい」など、15年前の陸上部関係者にも注目が集まっている。

 そんな中、残念だったのが田中みな実だ。これまで、『M愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)や『ボクの殺意が恋をした』(日本テレビ系)などで俳優として評価が高まっていて、今回も「元アナウンサーだけにボソボソ話しても、しっかり聞き取れて感心した」などの声もあったのだが、それ以上に否定的な声が多い。

 それは「田中みな実さんの演技は微妙。演出でもあるのでしょうが、スゴ味が薄くて変です」「声を低くしてやっているのがわざとらしく、いかにも演じてますって感じで笑っちゃう」などで、汚れ役を買って出た田中だったが、今回はキャスティングミスだったのかも。ドラマとしての出来は抜群なだけに惜しいところだ。(ドラマライター/ヤマカワ)

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