■フジテレビには「よくやってくれた!」の声も……

 CS第2戦での高橋投手へのヒーローインタビューで板野の名前が出て、球団広報が怒りを示した件については、

「やはり、選手のプライベートに絡む報道はやめてくれ、というところからでしょう。ただ、番記者はこのルールを知っていますが、おそらくフジテレビの中継スタッフには共有されていなかったのでしょう。

 ヒーローインタビューを担当したのはフジテレビのアナウンサーで、選手への質問は中継ディレクターが用意します。そこに板野さんのことも書かれていたんでしょうね。ただ、広報幹部はそんな質問をぶつけたフジテレビに対し、『週刊新潮』の記事にあった“締めてやる!”という強いトーンではなかったものの、“締めときまーす”とは確実に言っていたそうですよ」(前出の夕刊紙デスク)

 ただ、高橋投手が板野について聞かれ、「宝物です!」と応じ、多くの番記者は「フジテレビ、よくやってくれた!」と感じたようだ。

「これで1つニュースができたわけですからね。各社、ネットニュース含めて高橋投手のコメントを記事にしたわけですが、なんとここで、球団広報サイドから“記事を消してほしい”や“タイトルを変えほしい”といっためちゃくちゃな要請が入ったといいます。裏で起こった報じられたくないことを“消せ”というならまだしも、生放送で全国に流れたことを“消せ”、“変えろ”というのは、いったいどういう了見なのか……。

 ただ、さすがにこの一件で、問題は“番記者と広報の緊張関係”というレベルではなく、“報道機関と球団”というレベルの話にまでなってしまった。“事実として世に出ていることすら報じられない、そこまでの報道規制、圧力はおかしいでしょう”となっているわけです」(前同)

 民放キー局ディレクターはこう話す。

「今シーズン、ヤクルトは2年連続の最下位からリーグを制し、さらに20年ぶりに日本一になりました。しかし、球団広報と報道陣が良好な関係なら、報道を含めてもっと盛り上がったのではと言われています。裏でのこうしたいざこざから、日本一になったにもかわらず、関係者の多くが渋い顔をしているようですよ」

 今後、球団広報サイドと報道陣の関係は修復へ向かうのか、そして来シーズンもヤクルトは好調をキープできるのだろうか!?

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