■心の闇を爆発させた神シーン

 続いて10月15日放送、第22週「嵐の気仙沼」110話の、周囲に笑顔で「大丈夫」と言い続け、心配させないようにしてきた亮の本音が爆発するシーン。嵐の海から亮の乗った漁船が無事に戻ってきて、モネと未知は安堵。迎えに行った未知は、モネに亮の顔を見せたくて“海のまち市民プラザ”に彼を連れて行った。

 モネに2人で話し合うよう言われ、亮は未知と話し始める。未知が「よかった」と涙ぐむと、亮は、これまで未知に甘えていたことを謝罪し、自分に縛られなくていいと語りかける。これに未知は「亮くんは大丈夫しか言わない。優しい顔で笑って“大丈夫”って言われるたびにね、“ああ私じゃダメなんだ。やっぱり何もできないんだ”って思い知らされる」と声を荒げた。

 心配して戻ってきたモネは「2人とも分かってる? お互いにスゴく大事って言い合ってんだよ」と語りかける。そして、亮に「りょーちん、笑わなくていいよ。“大丈夫”って言いながらホントはなんて思ってたの?」と問いかけると、亮は声を震わせながら「おまえに何が分かる。そう思ってきたよ、ずっと! オレ以外の全員に!」と本音を吐露した。

 これにモネは、それでも未知は亮を1人にしなかった。“大丈夫だ”と突き放さないでほしいと訴えたが、亮は「でも俺、結局、親父とおんなじだから。うまくいっているように見えても、きっとどっかで崩れる。そんな人間と生きてくって、しなくていい苦労させんだろ。大事な人にツラい顔させんのはイヤだよ」と、呪縛のような“痛み”を吐き出したシーンだった。

 そして、10月25日放送、最終週「あなたが思う未来へ」116話の、亮が決意の告白をして未知を抱きしめる、喫茶&レストラン「シベリア」でのシーン。モネがラジオの放送をしている間、亮は菅波(坂口健太郎/30)と“大事な人を思うこと”について語り「目の前にいるその人を最大限、大事にする他に、恐怖に立ち向かう術はない」という言葉に背中を押される。

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