■所属事務所SMAの出会いにも恵まれた

「また、錦鯉が所属する事務所SMA(ソニー・ミュージックアーティスツ)のでも、錦鯉は同期に恵まれていた印象を受けます。

 所属事務所のSMAは、お笑い界への参入は2004年と比較的遅めでしたが、キングオブコント、R-1グランプリ、M-1グランプリの3レースですべて優勝者を輩出している、実は超スゴイ事務所なんですよ」(前出の専門誌記者)

 キングオブコント王者のバイきんぐ、R-1王者のハリウッドザコシショウ(47)を擁するSMAだが、長谷川と渡辺隆(43)は別コンビ解散など紆余曲折を経てまったく売れる気配もないままピン芸人としてSMAに入所して、2012年に錦鯉を結成し、現在に至る。

 ちなみに、『日刊大衆』が21年12月に行ったインタビューでは、

渡辺「移籍というよりは、辞めてフリーでやってた人の寄せ集めでしたね、最初は」

長谷川「最後の寺子屋。駆け込み寺みたいな感じです。

 お笑い部門を立ち上げたチーフマネージャーの平井さんって方がいるんですけど、周りに“あんなポンコツばっかり集めてどうすんの?”って言われたらしいですよ」

 と話していたが、フタを開けてみれば賞レースで大成功。平井さんも鼻が高いことだろう。

「錦鯉の漫才スタイルやネタについては、同事務所のバイきんぐ・小峠英二(45)とザコシショウの影響がかなり強いことで知られています。『M-12021』の最終決戦で披露したネタ『猿を捕まえたい』のオチについても、小峠のアドバイスが生きていたことを、同年12月29日深夜に『山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)で明かしています」(前出の専門誌記者)

 このネタのオチとして、仰向けに寝た長谷川が最後に客席に向かって言う「ライフ・イズ・ビューティフル」について、渡辺はこう解説している。

「あれは本当に決勝進出が決まった後にハリウッドザコシショウとバイきんぐ小峠さんに“ちょっとネタを見てください”って見てもらったんですよ」

「で、本当に寝かせるだけのネタを見せたら“いや、あそこは寝かせた後、まさのりさんに一言いわせた方がいいんじゃねえか?”って小峠さんが言ってくれて。いろいろと僕らも出したんですけども“なんかあんまりしっくり来ねえな”って思っていたら小峠さんが一言、“ライフ・イズ・ビューティフル”って(笑)」

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