日刊大衆TOP 社会

『恐怖の心霊報告書』読者投稿4 夜の海

[恐怖の心霊報告書]

『恐怖の心霊報告書』読者投稿4 夜の海

真っ暗な海中を歩く 得体の知れないモノ

一昨年の夏のことだ。
普段から家族付き合いをしている同僚と、日程を合わせて会社の保養所を利用した。

うちは嫁さんと小学生の子供が2人、同僚も奥さんと小学生の子供が2人。日中、旦那2人が子供たちを海で遊ばせている間に、嫁さん2人は息抜き………近くのショッピングモールヘ行くなど、それぞれが保養所での夏休みを満喫した。

そして、最終日の夜は一緒に、浜辺でバーベキューを楽しもう! その後に花火大会で締めようという話になった。

穏やかな波の音を聞きながら同僚と飲むビールは格別に旨い。が、子供たちの手前、ハメを外して飲めないのが少しばかりつらかったが……。

さあ、いよいよメインイベントの花火大会だ。が、その前に用を足しておこうと30メートルほど離れたトイレに向かった。

トイレから出て、海辺にしゃがんでしばし海風に当たっていると……波の音に混ざって、人が歩いているような音が聞こえ来た。

いくらなんでも、この真っ暗な海に入るヤツはいないだろう。そう思ったが、人が歩いてるような音は砂浜に近づいてきている。えっ、本当か!?

奇妙なモノを見た瞬間 体が硬直してしまった

次の瞬間、人の形をした何かが海から上がって来た。月の明かりに照らされたそれは全身がグレー。まるで全身タイツを穿いているような肌感だ。

このとき悟った。こいつは人間ではない!!

人というのは身の危険や恐怖を感じたとき、とっさに叫び声を上げたり逃げたりすることはできない。大抵は声が出ず、体も硬直して動けないものだ。

本当か、本当か、本当か……

頭の中でそんな言葉を繰り返していると、突然、大きな波が押し寄せて、そのまま飲み込まれてしまった。砂浜までほんの4~5メートルほどの海中にいるのに進めない。

先ほど見たグレーなのか!? 何者かが足首を掴んで海中へ引きずり込もうとしているのだ。

「助けてくれ! 助けてくれ!!」

子供の手前、みっともないがそんなことを言ってる場合ではない。必死に声を上げていると、

「いま助けるぞ!」

ただごとではないと思ったのだろう、同僚がすぐさま海に飛び込んでくれた。まさに間一髪、あと10秒遅かったら溺れていた。

「飲み過ぎたんだろ」

「そうじゃない、灯りの下で見てくれ」

トイレの灯りに照らされた右の足首には、何者かに掴まれた跡がクッキリ残っていた。

この手の話には水難事故などの話がつきものだ。しかし、この海岸で事故死した話は聞いたことがない。あのグレーはいったい何だったのだろうか? 今もって謎である。

『本当に体験した! 恐怖の心霊報告書』¥700(税抜)双葉社

『恐怖の心霊報告書』読者投稿4 夜の海

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.