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『恐怖の心霊報告書』読者投稿21 早朝のバイト

[恐怖の心霊報告書]

『恐怖の心霊報告書』読者投稿21 早朝のバイト

側溝から出る白い湯気 生活臭とは違う匂いが!

当時、自分の高校ではアルバイト禁止でした。唯一、新聞配達だけが大丈夫なので、しょうがなくそれをやっていたんです。欲しい物があったから。

それで、雨の日も風の日も続けていたんですが、やはり辛かったですよ。特に冬なんて起きるのがイヤでイヤで……。

結局 バイトは1年半に満たないくらいで辞めました。

冬が来る前に、と言うのもありましたが、それより……ちょっとありまして。

本当に寒い朝でした。
周りは真っ暗で、空は雲に覆われているのか星ひとつ見えません。前の晩、雪の予報が出ていたことを思い出しました。

手早く配達を済ませようと自転車を一生懸命こぎます。いつもより早く残りが10軒前後になったときです。

ある家のポストに新聞を入れました。自転車に跨ろうとしたとき、その塀際にある側溝から白い湯気が出ていることに気が付きました。

こんな早い時間からお風呂に入ったり炊事をしているのか。この辺りでも早い時間から仕事に向かう人がいるんだな。

そんな風なことを考えたのを覚えてます。

でも、なんだか違うことが分かりました。
だって、臭いが変なんです。

お風呂なら、石鹸やシャンプー的な匂いが漂うはずです。炊事なら食事の。

蛇のように動く湯気と思ったモノ

湯気周辺からホコリというか、カビというか、まるで古い建物の中みたいな臭気が漂ってきました。
ドブの悪臭とも違うし、なんだろうなって。自分でもなんでそこに拘るかなと思うくらい気になってしまうんです。

確かめるため、自転車を降りかけました。が、それは途中で止めました。
湯気の形が変化したんです。

なんというのか、幽霊画ってあるじゃないですか。あの掛け軸に書かれたような、日本画っぽい、幽霊のイメージそのものみたいな。

まさしくあれに近い形になったんです。

あ。顔も模様も何もないですよ。なんとなくそれに似ている程度です。

その白い塊が、塀の上をぬるりと這いずるように越えて、姿を消したんです。
それはまるで蛇とかトカゲのような動きでした。

もちろん怖くなって、逃げ出しましたよ。

翌日、その家に恐る恐る配達に行ったら、葬儀の看板が出ていました。

それでなんかイヤになって、バイトを辞めました。

後から分かったんですが、あの近くで女性の不審死があったみたいです。丁度僕がバイトを辞める少し前だった、とか。

『本当に体験した! 恐怖の心霊報告書』¥700(税抜)双葉社

『恐怖の心霊報告書』読者投稿21 早朝のバイト

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