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『恐怖の心霊報告書』読者投稿12 正座姿の女性

[恐怖の心霊報告書]

『恐怖の心霊報告書』読者投稿12 正座姿の女性

1人しかいない部屋で畳を踏む誰かが!

10年ほど前のことです。
私が中学2年のとき、事業に失敗した父が失綜。それまで住んでいた家は借金の形に取られてしまい、残された私たち(母、弟、私)は、近所の格安アパートへ移り住みました。

家賃が安いだけあって、そのアパートはボロボロ。木造2階建ての外壁はすっかり塗装が剥げ落ちています。正直、こんなところに住む原因を作った父のことを恨みました。

しかし、私以上にショックを受けている母が、愚痴ひとつ言わず気丈に振る舞っています。私も母を見習い、努めて明るく振る舞おうと思ったものです。

私たちの部屋は1階の3号室。古いながらもバス、トイレ付きの2DKです。
この部屋で生活するようになって、1週間ほどすると奇妙なことが起こり始めました。うたた寝していると、私しかいないのに「ミシッ、ミシッ……」と、畳を踏む音が聞こえます。

人の気配を感じるのです。弟も1人で部屋にいるとき、誰かに見られているような気がすると言い始めました。

母にそうしたことを話すと、「新しい生活を始めたばかりで気が張ってるから、敏感になってるんじゃないかしら」
と一笑されました。たしかにそうかもしれません。この話題はこれで終わりました。

畳の下から現れた浴衣姿の髪の長い女

この部屋で暮らし始めて1カ月が経ちました。

遅い晩ご飯を食べた私は、畳の上でゴロゴロしていました。母は台所で食事の後片付け、弟は風呂に入っていました。すると突然、体が動かなくなったのです。金縛りです。ほんの数メートル先にいる母を呼ぼうにも声が出ません。

なに、これ……どうしたらいいの!? 恐怖感でいっぱいの私は次の瞬間、
「ひいい~、ひ~」

心の中で叫びました。

先ほどまで母が座っていた畳の下から、浴衣姿の女性がゆっくりと浮かび上がってきたのです。まったく見知らぬ女性です。怖くて目を閉じたかったのですが、それもできません。

その女性は正座したまま下を向いてじっとしていましたが、
「もういや~。早く消えて!」

再び私が心の中で叫ぶと、その女性は消えるどころか、正座したままスーッと滑るように私のそばに移動してきました。

そして長い髪の隙聞から目だけを覗かせて、私の顔を見下ろします。続げて、ゆっくりゆっくり顔を近づげて来たとき、
「恭子、そろそろ起きて!」

台所にいる母が声をかけてきました。その瞬間、金縛りが解けて女性は消えました。

この後も何度となく部屋の中で奇妙なことは起こり続けましたが、その女性が現れることはありませんでした。

『本当に体験した! 恐怖の心霊報告書』¥700(税抜)双葉社

『恐怖の心霊報告書』読者投稿12 正座姿の女性

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