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『恐怖の心霊報告書』読者投稿9 ベランダ

[恐怖の心霊報告書]

『恐怖の心霊報告書』読者投稿9 ベランダ

6階の自室ベランダに男の人の姿が……!?

1年前、私と妹のマミは、それぞれ1人暮らしをしていたマンションを引き払い、同居生活を始めることにしました。少しでも家賃負担を軽くしようという私の提案に対して、マミが同意してくれたからです。

それを両親に報告すると、
「2人で住むなら安心だ!」
と言って、大型テレビとソファをプレゼントしてくれました。これはラッキーでしたね。

私たちが借りたのは最寄り駅から徒歩8分、築1年の6階建てマンション。外壁はタイル張りでオシャレな建物です! さらにオートロックなのでセキュリティ面もバッチリ。

肝心の部屋は最上階の角部屋でオールフローリング。12畳のリビングダイニングと6畳間が2つの2LDKタイプ。ベランダに出れば眼下に流れる川を眺めることもできます。

ずばり女の子のツボを押さえたマンションなのです。
さて、引っ越しも無事に終わり、ようやく新しい生活にも慣れたころ、私は女子会に参加しました。この日は、いつもにも増して盛り上がり、終電で帰宅したのですが……。

いつものように10メートルほど手前でマンションを見上げた私は、ハッと息を飲みました。

ベランダに誰かいる!

リビングではマミがテレビでも見ているのでしょう。カーテンから漏れる薄明かりが男性の姿を照らしています。

真白な顔をした妹が作業着姿の男性を目撃

うわ~! マミが危ない!!
私は慌てて携帯電話を取り出して、余計な恐怖感を与えることなく、マミを下に誘導することにしました。

「マミ、今すぐエントランスまで来て」
「え~、なんで?」
「口答えしないで、早くっ!」

私の口調から普通じゃないと察したのでしょう。マミは1分もかからずエントランスにやって来ました。

すぐさま、先ほどのことを話して、2人一緒にベランダを見ましたが、誰もいません。

そこで自室に行き、恐る恐る玄関のドアを開けて、すべての部屋を確認しました。が、変わったところはありません。カーテンを開けてベランダも見ましたが、男性が隠れていることもありませんでした。

「お姉ちゃん、光の加減で人影に見えただけよ」
「……そうかな」

見間違えにしては、あの男性の姿は鮮明でした。私は不安感を抱いたまま布団に潜り込んで眠りにつきました。しかし、ほんの1時間ほどで、
「お姉ちゃん、お姉ちゃん」

マミに体を揺すられて、私は目を覚ましました。
「どうしたの?」
「ベランダに人が……ベランダに人が!」

血の気が失せて真っ白な顔をしたマミが、涙目で同じフレーズを繰り返します。

聞げばマミは、私が寝た後もリビングでテレビを見ていたそうです。そして、トイレに行こうとしたとき、やたらベランダが気になりカーテンを少しだけ開けたところ……。作業着姿の男性が、恨めしそうな表情を浮かべて窓に張り付いていたというのです。

警察官が引き上げた後窓には無数の手の跡が

危険を察した私は、動転しているマミを連れて部屋を出ました。エレベーターで1階に下りて、すぐさまベランダを見ると間違いなく人影があります。

しかも、その人影は1つだげではありません。どうしてなのか5つもあります。
あわてて携帯電話で110番通報をして事情を話すと、間もなく2人の警察官がやって来ました。警察官が室内とベランダ、マンション内を確認しましたが、不審な人物はいません。

警察官が引き上げた後、私たちは一睡もせずに朝まで起きていました。そして日が昇ったところでマミがカーテンを開けたのですが……。その瞬間、マミが悲鳴を上げました。
「どうしたの?」

私はマミの視線の先にある窓ガラスを見ました。すると、そこにはいくつもの手形が残っているではありませんか。やはり昨晩は間違いなく何者かがベランダにいたのです。

すぐに引っ越すことも考えましたが、それはそれで両親を心配させるだけです。私たちは夜は絶対にカーテンを開けないことにして、今も同じマンションに住み続けています。探夜になるとベランダに人影が現れているようですが、幸い部屋に入ってくることはありません。

もしそうなったら、引っ越しを本気で考えるつもりです。

『本当に体験した! 恐怖の心霊報告書』¥700(税抜)双葉社

『恐怖の心霊報告書』読者投稿9 ベランダ

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