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東アジア指導者5人「リーダー力」最強は誰だ!?

[週刊大衆09月01日号]

「金正恩暗殺映画に北朝鮮が激怒!?」他、今週の「アジア事件」まとめニュース

トップに立つ人間にとって、必要なものとは一体何か。検証してゆくと極東アジアの近未来が見えてくる!

東アジア一帯が、戦乱の炎に包まれようとしている。

「導火線に火をつけたのが、この地区で覇権を握ろうとする習近平・中国です。習国家主席は、まず朴槿恵・韓国を籠絡。次いで、"反米のカリスマ"ことロシアのプーチン大統領とガッチリ握手することにも成功しました」(全国紙外報部デスク)

中国は、この新3国同盟をもとに東アジア一帯は言うまでもなく、あわよくばアメリカ一極支配体制に風穴を開けようと野心満々なのだ。

「一方、中国に斬り捨てられた北朝鮮は、中国と対峙する日本の安倍総理に拉致問題解決をエサにして急接近しています。金正恩第1書記もまた、国家の生き残りと悲願である朝鮮半島統一を目指して本格的にうごめきだしました」(前同)

東アジアの覇権を争う5か国5人の指導者安倍首相、習近平、プーチン、朴槿恵、金正恩。火花を散らす彼らのうち、最強の指導者は誰か、徹底比較してみよう。

まずは、「外交力」から。「現在、東アジアで激突しているのが安倍首相と習近平国家主席です。両者とも相手を封じ込めようと熾烈な外交戦争の真っただ中にあります」(外務省関係者)

習国家主席は、中国トップ就任(13年3月)以来、安倍政権の尖閣国有化と靖国参拝をヤリ玉に上げ、"軍国主義日本の復活"と世界にアピール。対日包囲網作りに邁進してきた。

「さらに、あろうことかオバマ大統領に"新型大国関係の構築"を持ち掛け、日本国防の根幹である日米関係に楔を打つ挙にまで出てきました」(前同)

一方、安倍首相は"地球儀俯瞰外交"を展開。頻繁にASEAN諸国やヨーロッパ、中南米などを歴訪している。

明確に中国を仮想敵ナンバーワンと規定したのか、対中包囲網作成に全力投球となった。

「行った先々で中国の横暴を訴え、日本シンパの国を増やしていきました。習主席も、同様に世界を行脚しましたが、これまで訪ねた国は23か国。対して安倍首相は、この9月には49か国に達します。短期間に、これだけのトップ外交を展開した首相はいません」(通信社外務省担当記者)

この攻勢もあり、世界の論調は日本寄りに傾きはじめた。

ベトナムと領有権を争う南シナ海西沙諸島で石油掘削などの不法行為を繰り返す中国に、多くの国々がノーを突きつけたのだ。

「5月のASEAN首脳会議では、参加国が一致して中国の行動に懸念を表明しました。また、ケリー米国務長官も"中国の攻撃的な行動を深く懸念している"と名指しでの非難までしています」(前同)

さすがに横暴国家といえども、南シナ海撤退を余儀なくされた。

「現在、習主席のハチャメチャ強硬外交は破綻し、中国孤立化の様相まで呈しています。習主席を追い詰めた安倍首相の次なる狙いは、これまでの日米欧vs中ロの構図から中国とロシアを分断。日米欧ロvs中国に変えることに全精力を注ぐと見られています」(自民党外交部会関係者)

そのプーチン大統領だが、「つい数か月前までは、世界の指導者の多くが彼を"外交戦略の天才"と持ち上げていました。たとえば、ジュリアーニ・元ニューヨーク市長は"(プーチン大統領の決断力を評して)これぞリーダーだ"と、称賛するほどでした」(在米の日本人特派員)

だが、ウクライナ問題に加え、7月にマレーシア航空のMH17便が撃墜されるや、潮目が急変する。

「これでロシアは国際社会から一気に孤立。全世界が非難の大合唱をしています」(前同)

主要8か国首脳会議(G8)から締め出されたうえ、11月に予定されている主要20か国・地域(G20)首脳会議への出席も決められない状態で、大統領の地位さえ危うくなっている。

策士策に溺れた結果、いまや身動一つ取れない状態に陥ってしまったようだ。

このプーチン大統領と同様、朴槿恵大統領と金正恩第1書記の2人も、"落ち目の三度笠"状態にある。

「朴大統領は就任以来、反日一辺倒外交に終始。行き着いた先が中国への隷属(支配されること)です。これには、韓国の親米保守派が"中国に飲み込まれる"と危機感をいっぱいにしています」(在ソウルの日本人ジャーナリスト)

今や朴韓国が「中国の使い走り」と米国から揶揄される一方、北朝鮮は、

「親中派で同国ナンバー2の張成沢を処刑粛清(13年12月)して以来、後ろ盾だった中国から見放され、今後、金正恩は日朝交渉に活路を見出していく以外、国際社会で生き延びる方法はありません。とはいえ、"北朝鮮は信頼できる相手ではない"のが世界の定説。その前途は黒雲だらけです」(同)

北朝鮮お得意の瀬戸際外交にも、ついに限界が来ているのだ。



中ロが急接近して日米を挑発

こうした外交のバックボーンとなるのが、各国の「軍事力」だ。

世界各国の総合的な軍事力を比較しているグローバル・ファイヤーパワー『世界の軍事力ランキング2014年版』によれば、世界第2位ロシア(国防予算766億ドル)、3位中国(1260億ドル)、9位韓国(337億ドル)、10位日本(491億ドル)、35位北朝鮮(75億ドル)となっている。

「アメリカに次ぐ軍事大国として、ロシアの存在感が増しています。かつての強大軍事国家だったソ連"帝国"は崩壊しましたが、ロシアがいまだ核大国であり、軍事大国であることには変わりありません。先日、米欧のミサイル防衛(MD)計画を突破する新型ICBMを開発したと発表。現在も世界が恐れる軍事脅威国家です」(軍事ライター)

そんな大国ロシアと230万の人民解放軍兵士を抱える中国が、ここにきて急接近している。

「上海条約機構という軍事・政治同盟を作り、中ロ共同で東アジアの覇権奪取に向け動き出しています」(外交評論家・井野誠一氏)

ここ数年にわたって東シナ海や渤海、黄海、トンキン湾で大規模合同軍事演習を実施。日米両国を挑発するがごとく、軍事プレゼンスを見せつけている。

「日本にとっては、軍事大国の中ロの接近は驚異です。両国軍隊を前に韓国は日米側につくか、それとも……と揺れ動いています。かたや、北朝鮮は毎度毎度ミサイル発射などの"示威行動"ばかり。核開発も結局、国際社会との交渉カードでしかなく、軍事力はハリボテもいいところです。負け犬の遠吠え程度の脅威でしかありません」(前出・軍事ライター)

一方、国力の指標となるのが「経済力」だ。

各国経済の目安である13年度の名目GDP(国内総生産)を見ると、世界第2位中国(9兆1810億ドル)、3位日本(4兆9010億ドル)、8位ロシア(2兆1180億ドル)、15位韓国(1兆2211億ドル)、北朝鮮(順位不明/参考試算で284億ドル)。中国の発展が際立つが、決して順風満帆ではない。

「習近平政権が怖れているのは"バブル崩壊"。不動産価格の下落などが起きたため、金融緩和や景気対策に力を注いでバブルを延命させている。とはいっても、習政権がやっているのは対症療法で、不安要素だらけです」(エコノミスト)

対して、安倍首相が推し進める景気回復策・アベノミクスは、意外にも海外では評価の声が広がっている。

「デフレ脱却のきっかけを作った手腕が評価されています。円安が世界的な通貨不安を招くという批判もありますが、輸出で外貨を稼ぐ日本にとっては、どれだけプラスか……。工業製品の輸出で稼ぐ韓国にとっても脅威です。日本経済の国際的な存在感は増しています」(全国紙経済部記者)

一方、豊富な資源を元に経済成長を続けてきたロシアには暗雲が……。

「ウクライナ危機により、連携を深めてきた西側諸国と経済関係で亀裂が入った。現在、対ロシア経済制裁が続いており、金融やエネルギー産業に影響が出ている。国際通貨基金は、ロシアの本年度の成長率を3・8%に引き下げました。外国からの投資もどんどん引き揚げられており、経済成長を重視してきたプーチンには頭が痛いはず」(前同)

さて、トップに立つ人間は器が必要だが、指導者5人の「人間力」は、いかほどのものなのだろうか? 政治問題に詳しいお笑いグループ・大川興業の大川豊総裁は、各国のリーダーと同じく組織を率いる立場としてこう語る。

「リーダーとは孤独なものですよ。山本五十六じゃないですが、やって見せ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてあげないと人は動きませんからね。トップに立ったからといってモテることもなく、何か決断すれば恨まれることもあるんですから」

大川総裁の目から見ると、各国5人のリーダーは、往年のドリフターズに例えられるという。

「習主席は、見た目が柔らかくて高木ブー似です。トップとはいえ、実際は自身も含む"共産党チャイナセブン"の7人で国を動かしていて、習主席は表でわかりやすい政策をやっているだけ。いわば、自分の身の丈を知っている頭脳的なトップです」(前同)

他のリーダーについては、

「プーチン大統領は、いかりや長介的なリーダーらしいリーダー。セウォル号の事故処理で後手後手に回って不安がられたように、朴槿恵大統領は、若い奥さんをもらって最近、何かと心配されている加藤茶タイプ。金正恩第1書記は個の中で最も若く、大成功するか大失敗に終わるかギャンブル的な要素が強い若い頃の志村けんタイプですね」(前同)

となると、安倍首相は?

「第1次政権の時に比べると覚悟が見えます。これまでは"美しい国"という言葉ばかりで具体性に乏しかったのが、憲法改正や集団的自衛権など難題に強い意志を持って取り組んでいる姿勢が見えます……そう、キチッと仕事をこなす仲本工事タイプです」(同)


金正恩の強いトップへの妄信

一方、政治評論家の浅川博忠氏は習主席に注目する。

「覇権主義の匂いがプンプンですが、12億の中国人民を曲がりなりにも率いている習主席は、この5人の政治家の中では、ずば抜けた存在感があります」

激しい党内抗争を生き抜き、今や中国12億人を率いるトップだ。

「かつての米ソ2強時代から、世界を米中2大国家体制へと変えようとするエネルギーには凄まじいまでの政治力と人間力を感じます」(前同)

かたや、EUやNATOに対抗できる東側陣営の再生――ロシア帝国の再興を夢見るプーチン大統領は、

「権威が地に落ちた今、すがれるのは中ロ関係しかなく、そこでの一発逆転を狙っています」(同)

朴槿恵大統領は、その"思い込んだら一途"な姿勢がたびたび指摘されている。

「朴大統領は"氷の女王"とも言われる酷薄非情な一面を持っています。両親とも(父は朴正煕・元大統領)暗殺者の銃弾に倒れ、自身も遊説中にカッターナイフで切り付けられて、右耳下から顎にかけて60針を縫う大怪我を負った。そんな波乱に満ちた生い立ちが、思い込んだら命がけ、テコでも動かない反日一直線になっているのかもしれません」(前出・在ソウルのジャーナリスト)

その朴大統領の宿敵・北朝鮮の金正恩第1書記だが、

「国内の食糧不足を解消するため、"コメの代わりに肉を食べるように"と訓示したとの噂が出るほど、実像は謎に包まれている。ただ、自身を金王朝3代目に引き上げてくれた叔父・張成沢を、意に沿わないとなったら情け容赦なく処刑。その非情さは、"強いトップ"への妄信ぶりが感じられます」(前同)

はたして歴史に名を残す指導者は、誰か――。

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