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安倍首相が動き出す「消費税10%&プーチン来日解散」全内幕

[週刊大衆09月29日号]

新閣僚を従え再び荒波に漕ぎ出した安倍ニッポン丸。消費増税や外交…山積する難関を乗り切る秘策はこれだった!

内閣改造を無事やり遂げ、順調な船出を飾った安倍内閣に、今、不気味な噂がささやかれている。

「なんと、安倍首相が衆院解散・総選挙を視野に入れて蠢(うごめ)き出したというんです。意を受けた側近の菅義偉官房長官は、"野党の態勢が整わない今こそチャンス"と、ひそかにXデーの検討に入ったといいます」(ベテラン政治記者)

その動きを敏感にキャッチした自民党の中堅議員や若手議員は、いざ決戦に向け地元に日参。態勢固めにも入ったという。

「今秋に予定されるプーチンの来日、10%となる消費税率引き上げの判断と、今後の安倍政権は難問山積。どんなにうまく処理を施しても、支持率低下は免れません。ならばと、内閣改造で支持率がアップしている今、勝負をかけ、さらなる"一強多弱"を目論んでいます」(前同)

確かに支持率は上昇。安倍改造内閣が発足した9月3~4日にかけて行われた読売新聞社の緊急全国世論調査では、64%に。改造前の前回調査(8月1~3日)から、なんと13ポイントも上がったのだ。

「この上昇幅は、同社が世論調査を始めた1978年3月以降の内閣改造直後としては最大。それよりなにより、政権発足後1年8か月を経た今に至っても64%もの高い支持率を維持しているのは、異例そのものです」(全国紙政治部デスク)

こうした勢いに乗じて、首相は"不意打ち解散"を仕掛ける作戦というのだ。

「具体的には、秋の臨時国会冒頭の9月29日(予定)解散説が、まことしやかに言われています」(同)

それにしても、現在の安倍政権は処理ひとつ誤れば政権の命運をも左右しかねない難題が目白押し。

なかでも、12月初旬がリミットとされる"来年10月の消費税率引き上げ"、すなわち、消費税を10%にするか否かの安倍首相のジャッジは、難問中の難問と言えるだろう。

「この4月に消費税を8% に引き上げて以降、中小零細企業を筆頭にかなり苦しい状態が続いています。にもかかわらず、政府が既定方針どおりに消費増税に踏み切れば、巷は怨嗟の声で満ち溢れるでしょう」(地方紙デスク)

かといって、消費増税を見送れば、財政再建を党公約に掲げる自民党内の猛反発は必至。

「筆頭は、財務省とベッタリの麻生太郎副総理兼財務相や、自公民で消費増税に関する3党合意をまとめた谷垣禎一幹事長らです。なかでも、谷垣幹事長にとって増税見送りは、即、政治生命の終わりにつながります。必死の抵抗が予想されています」(谷垣派関係者)

波乱含みの安倍執行部に、さらなる追い討ちをかけているのが、"金看板"アベノミクスの失墜だ。

「先ほど発表された8月の新車販売台数は、前年同月比9・1%減。4月の消費増税後、最大の減少率です。また、アベノミクスの眼目である大都市と地方の格差解消問題も、首相の意に反して差は開く一方。栃木県などは実質賃金が7%以上も下がって、地方は貧しくなるばかりです」(シンクタンク職員)

当初は期待されたアベノミクスに、明らかな異変が見え始めている。そんな日本経済凋落の兆しを、英経済紙フィナンシャル・タイムズは、社説(8月29日付)で《アベノミクスは失敗しつつあるのか》と題し、〈安倍首相は消費税10%への増税を延期すべきだ〉〈(4月の消費増税は)無謀だった〉と断じた。

「景気浮揚のため現状維持か、財政再建のため税率引き上げか……。消費増税に関して言えば、どちらに舵を切っても、プラス効果は小さなもので、マイナス面ばかりがフォーカスされるのはわかり切ったこと。進むも地獄、戻るも地獄です。ただ、この秋に解散・総選挙に打って出て、民意を取りつけられれば、どんな決定であれ反発は少なくなる、という計算があるんです」(自民党番記者)

いやはや、なんとも……。加えて、上の「秋の政局カレンダー」にもあるように、外交でも正念場。

ご存じのように、対中、対韓に象徴される近隣外交が、今もって「待ったなし」の緊迫状態が続いている。

軍事ライター・古是三春氏が指摘する。

「現在の中国共産党は、日本との関係を改善する方向にあります。ここにきて、日中がそれぞれの政府間パイプを使って、11月に北京で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)での"日中首脳会談"実現に向け、双方が模索中です」


オバマとプーチンに挟まれ…

国家主席就任以来、口を極めて対日批判を繰り返してきた習近平主席も、9月3日の「抗日戦争勝利記念日」には、「中国政府と人民は中日関係の長期的な安定と発展を望んでいる」と言明。態度を明らかに軟化させてきた。

対して、安倍首相も、「いかなる状況でも対話のドアは開けている」とウエルカムの姿勢に終始。

しかし、事はそう簡単ではない。外務省関連スタッフが言う。

「両国が親密になるためには、中国側が言う"係争中の尖閣問題の棚上げ"が前提条件。一方、安倍首相にとって、尖閣問題の棚上げは"尖閣は日本固有の領土であり、領有権の問題は存在しない"という従来の立場を否定することになり、不可能。日中双方ともガンジガラメ状態で、今はまったく動けないのが現状です」

他方、日韓関係の改善も容易ではない。

「日中接近の報に慌てた韓国は、安倍首相に盛んに秋波を送ってきています。ただし、日韓関係を前進させるには、韓国の外相が言う"日本側が(慰安婦問題などで)誠意ある措置を取ってほしい"との前提条件つきです」(前同)

これを安倍首相は、「首脳会談をするためには、何か条件をつけ、受け入れなければいけないという話には応じない」と一蹴。双方、突っ張り合い、関係改善の糸口さえ掴めていないのだ。

そして、今、安倍首相がもっとも頭を悩ませているのが、対露関係。プーチン大統領の存在である。

「中間選挙前で"覇権国家アメリカ"を自国民にアピールしたいオバマ米大統領と、新時代の世界的リーダーの座を狙うプーチン露大統領の間に、安倍首相は挟まれています。北方領土など国益を考えれば、"どっちつかず"の態度で現状を維持すべき。そんな中、今秋、プーチンが訪日し、安倍首相と面会しようと言っています。ヒヤヒヤものです」(前出・番記者)

なぜ今、日本にプーチンが?

国際問題評論家の小関哲哉氏が言う。

「プーチン大統領は、日本に行く必要があるんです。一つには、ズバリ、トップセールス。ご存じのように、ロシアは天然ガスが豊富で、それを諸外国にパイプラインで流し、外貨を得ています。中国へも、2018年から天然ガスの供給を開始することを決定しましたが、本音では中国のことを信用してない。そうした経緯もあり、日本に対し、長期的に天然ガスを買ってほしい。それが今回の訪日の主眼の一つです」

続けて、「もう一つには、ウクライナ情勢に対しての経緯説明と"一定の理解"を得たいという狙いもある」(前同)


「第二次冷戦を生みかねない」

一方では、プーチン氏との面会をオバマ氏が警戒。

「プーチンと会えば西欧の不興も買う。体(てい)よくプーチンの来日を阻止したい。この時に解散へ打って出ていれば、安倍首相は"またの機会に"と断る口実になる」(自民党番記者)

今は、会わなくて済むなら会いたくない――それが正直な本音というのだ。

前出の小関氏が続ける。

「プーチン大統領は、現在の先進国首脳の中で最も頭の切れる男。安倍首相が彼を批判すれば、中国との関係を密にしていくでしょう。加えて、ロシアは、ウクライナ問題でアメリカや欧州諸国と対立している。極端な話、第二次冷戦という流れを生みかねません。もし、仮にそんな流れが起これば、高支持率の安倍政権も一気に潮目が変わることもありえますね」

そうであればこそ、今、勝負に出るしかない。政治評論家の浅川博忠氏が言う。

「首相の目標は、祖父・岸信介・元首相が終生の悲願としていた憲法改正。その憲法改正発議には衆院の3分の2以上、320議席の賛成が必要です。翻(ひるがえ)って現在、衆院で絶対安定多数の294議席を獲得しているとはいえ、憲法改正にはまったく足りていません」

機を捉えて解散・総選挙。戦後政治史に残る史上空前の勝利を収めて戦後レジームを変える――それが安倍首相の悲願というが……。

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