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落合GMも庇えない「中日ドラゴンズチーム内暴力事件」第2弾

[週刊大衆10月06日号]

プロ野球とは夢を与えるスポーツ――しかし、選手を育て上げるはずの二軍内で信じたくないトラブルが!

佐伯貴弘・中日二軍監督(44)が、育成ドラフトで入団したルーキーの橋爪大佑選手(22)に暴力を振るい、入院させてしまった――本誌9月8日号で報じた、中日ドラゴンズにおける暴力事件のあらましだ。

だが、実はこの事件、もう一人、別の被害者がいたことが判明した。

「橋爪と同じ大阪商業大学(大商大)卒のルーキー・桂依央利(かつらいおり)捕手です。実は、佐伯監督が橋爪より先に手を出したのは桂なんですよ。5月17日の広島との二軍公式戦で、桂は2回と4回、ともに1アウト・ランナーありの場面で、二度ともゲッツーに終わってしまった。桂は試合後、相手選手が盗塁した際に"声出し"をしなかった橋爪とともに、佐伯監督に呼び出された。実は監督は2人と同じ大商大OB。後輩たちを怒鳴って説教するうち、"俺は今から先輩として殴るからな!"と言って、まず桂に手を出してしまったと言います」(中日球団関係者)

続けて被害に遭ったのが、監督の言葉を受け、神妙な顔で「ハイ、ハイ」と返事をしていた橋爪選手だった。

「何が気に入らなかったのか、"お前の『ハイ』は何だ!"と、ものすごいビンタが何発も飛んだ。"声出し"を忘れたこともありますが、桂が殴られたとばっちりを食った、というのが真相のようです」(前同)

結果、橋爪選手は病院送りになってしまったという。

「橋爪は大きなショックを受けて……。ケガをしたというより、心にダメージを受けて3週間もの入院を余儀なくされた。彼は優しい性格ですからね……」(同)

もともと熱血派で知られる佐伯監督。母校の後輩相手に思わず出た"愛のムチ"だったのか……。

「確かに就任直後から、佐伯監督は"チームを強くしたい"と燃えていたんです。"自分は後悔を持ってユニフォームを脱いだ。だからファーム(二軍)の選手は辞めるにしてもトコトン練習したうえで、納得して辞めてほしい"と言っていた。その気持ちは本当だと思いますが、指導が独りよがりというか……。今、チームはガタガタですよ」(スポーツ紙中日担当記者)


選手を待たせ監督が一番風呂

それを証明するかのように、現在、中日の二軍は33勝60敗5分でウェスタンリーグ最下位に低迷している(9月17日現在)。

いったい、このチームで今、何が起きているのか。今シーズン、中日の二軍は新監督の方針で練習時間が異様に延びている。

「たとえば本拠地のナゴヤ球場で公式戦がある日ですと、まず8時半から午前の練習、昼食を挟んで試合。16時くらいに試合が終わり、ベンチでミーティングという名の長い反省会です。その後、全体練習→個別練習→スペシャルと3段階の練習を終えると21時を過ぎてしまう。23時まで続いたこともあるほどで、最後には選手はみんなヘトヘト。ここまで長時間の練習は、ちょっと異常です」(前出・中日担当記者)

選手はこの後、寮に戻って風呂場で汗を流して、やっと夕食なのだが……。

「これは本当にどうかと思うんですが、練習後、二軍寮の昇竜館の風呂に、まず佐伯監督が一人で入るんです。自宅にはないサウナと水風呂があるからだそうですが、1時間の長風呂です。その間、選手はただ待つしかない。夕食が遅くなるからと、近所の『喜多の湯』というスーパー銭湯に自腹で行っている子もいます。とにかく、早く食事を済ませて寝たいのが本音でしょう」(前出・球団関係者)

選手たちは、"NO"の声は上げないのか。

「それは無理ですよ。昔と違って、今の選手たちは"熱血指導"に慣れていません。佐伯監督は口も手も出る熱血タイプ。打たれた投手を試合後のミーティングで名指しで批判したり、顔を相手の10センチまで近づけて"おまえにはスキがあるんだよ!"と凄んだりするため、若手はビビってしまい、黙って従うだけです。監督の熱烈指導で打撃の調子を崩した1年目のF選手は一時期、歯茎からの出血が止まらなくなった。可哀相に、歯医者では"過度の疲労とストレス"と診断されたそうです」(前同)

この状況に立ち上がったのが、二軍打撃コーチ補佐の徐容彬(ソヨンビン)氏(43)だった。韓国の名門チーム・韓国LGで1年目からレギュラーで活躍した徐コーチ補佐は、今年から無給契約で中日二軍のスタッフに加わった。

「ヨンビンは懐の深さがあって、選手から信頼されていました。でも、佐伯監督はそれが面白くなかったのか"ヨンビンの言うことは聞くな!"と言って、チームから遠ざけてしまった。怒りに震えるヨンビンの口から聞いた"サエキは人間としての価値がない!あんな人に会ったことがないよ"という言葉が忘れられません」(二軍関係者)

そんな中、佐伯監督が選手の前で徐コーチ補佐を面罵する事件が起きる。

「夜に屋内練習場で行われたスペシャルの練習中、ヨンビンはバッティングマシーンのケージの後ろに立って、2人の若手を指導していました。そこに佐伯監督が、あれこれ言ってきた。ヨンビンが『ハイ、ハイ』と返事したら、突如激昂。"『ハイ、ハイ』じゃないだろ!『ハイ』だッ!!"と、大声で怒鳴りつけたというんです」(球団関係者)

日本人よりもメンツを重んじる韓国人の徐コーチ補佐だけに、これで佐伯監督と完全に決裂してしまう。

徐コーチ補佐はほどなく退団の意思を固めるが、辞める直前の8月上旬、落合博満ゼネラルマネージャー(GM)に直訴したというのだ。

「ヨンビンは骨っぽい男ですからね、"自分は辞めるが、選手のために現状を落合GMに伝える"と言っていた。自分の考えを正確に伝えるために、かつて日本球界で活躍した韓国人選手の元通訳を、わざわざ韓国から呼び寄せたほどです。しかし、落合GMは自分が佐伯監督を連れてきた手前、明確な回答は避けた様子。"ヨンビン、年末までやってみたらどうだ。辞めるのはいつでもできる"と言われ、彼は失意のまま帰国したんです。落合GMも、期待して抜擢した佐伯監督がトラブル続きで困っているようですが……」(前同)

一方、他のコーチは"面従腹背"状態だという。

「今の中日は落合GMが絶対的。その"落合案件"である佐伯監督に、表だってタテつくことはできません。ただ、佐伯派は善村一仁野手コーチだけで残りのコーチは選手が腐らないように必死に指導している状態。選手は渡邉博幸内野守備走塁コーチを慕っているようですね」(中日担当記者)

そんなチームの不穏な空気を感じ取ったのだろうか。7月29日、ソフトバンクとの二軍公式戦後、佐伯監督はグラウンドにいた誰もが驚く行動に出る。

「この試合で最終回にリリーフで上がり、ソフトバンク打線を3人でピシャリと抑えたのが小林正人でした。小林はリリースの瞬間に"ウッ"と声を上げる癖があるんですが、この声に相手ベンチから汚いヤジが飛んだんです」(二軍関係者)

試合後、ベンチでミーティングが終わるや、佐伯監督は突然、一塁側のソフトバンクベンチに向かった。

「石渡茂二軍監督、山内孝徳、大道典良コーチを前に、かなりの勢いで怒鳴り始めたんです。これには味方も相手ベンチもポカーン(笑)。ヤジのことで抗議していたみたいですが、普通何かあれば試合後、見えない場所で監督同士で話をします。熱意の裏返しかもしれませんが、"俺はチームのために抗議しているぞ!"というパフォーマンスに見えてしまった。選手も"何やってんだか"と冷めた目で見てましたね」(前同)


球団にとって選手は"商品"

こうしたチーム状況を、球団はどう考えているだろうか。

球団広報に、以下の3点について事実関係を問い合わせ、見解を求めた。

①橋爪選手以外に桂選手も暴力事件に遭っていたのか

②徐容彬氏への面罵と辞任について

③佐伯監督の"熱血指導"と、選手より先に寮の風呂に入っていることについて

広報担当者から記者の電話に直接届いた回答は、「そういう事例はいずれもありません」という、実にそっけないひと言だった。

「徐コーチ補佐の面罵事件も辞任もどちらも事実でない、ということですか?」

記者がその場で問うと、「たぶん」と頼りない答え。

「事実関係を調べた上での回答ではないのですか?」と念押しすると、「もう一度確認する」と言って電話は切れた。

再度、連絡があり、徐コーチ補佐が辞任したことだけはようやく認めた。

立教大で活躍後、中日に入団した経歴を持つ、元ヤクルトスカウト部長の片岡宏雄氏はこう語る。

「こうした話が本当ならば、あってはならないことです。球団にとって選手は、いわば商品。指導者はそれを預かる立場ですから、殴るなど絶対にしてはいけない。私が中日に入団した59年当時でも、暴力はもうなかった。指導者が殴るというのは、教える才能がないということ。他人の親から人の子を預かっていると思えば、自然と選手を大切にするはずなんですが……」

落合GMの判断や、いかに――。

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