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【武豊】真面目であること ――勝負師の鉄則です

[週刊大衆10月27日号]

ボートレース戸田
https://www.boatrace-toda.jp/
GⅢ 戸田マスターズリーグ第10戦・週刊大衆杯

人生に役立つ勝負師の作法 武豊
真面目であること ――勝負師の鉄則です



10月5日、パリ・ロンシャン競馬場で行われた〝世界最高峰のレース〞「凱旋門賞」は、地元フランスのトレヴが史上6頭目となる連覇を達成。
日本馬3頭の挑戦は、またしても世界の厚い壁にはね返されてしまいました。

日本のホースマンの一人として、この結果は真摯に受け止めなければいけません。
しかし同時に、今回のチャレンジも含め、ひとつひとつの積み重ねがいずれ、大きな実を結ぶと信じています。

3歳牝馬のハープスター。
世界ランク1位のジャスタウェイ。
GⅠ5勝のゴールドシップ……川田騎手、福永騎手、横山騎手をはじめとする今回、チャレンジした関係者のみなさん、本当にお疲れ様でした。

それにしても、やはり競馬は、やってみないとわからないものです。
優勝したトレヴは、今年に入って、2着、3着、4着と3連敗。
「今年はないだろう」
と言われていた中での復活劇で、レース後、ジャルネ騎手が号泣している姿が、印象に残りました。

自分があの場にいないことの悔しさを味わうと同時に、競馬の難しさ、凄さ、素晴らしさを教えられたような気がします。

そして、もうひとつ。
当たり前のことですが、宝くじも馬券も、車券も、舟券も、買わない人は絶対に当たらない。
それと同じで、「凱旋門賞」も、出走していなければ万にひとつのチャンスはありません。

――来年は、復活したキズナとともにロンシャンで歓喜のシャワーを浴びたい。
あらためて、その気持ちを強くしました。



秋華賞のコースは乗り難しい舞台!?

日本の競馬は、今週末から3週連続のGⅠウィークに突入します。
第1弾は、3歳牝馬による「秋華賞」。

僕が初めてこのレースで勝ったのは、デビュー12年目の1998年。
パートナーは、名牝、ファレノプシス。従兄にビワハヤヒデとナリタブライアンを持つ良血馬で、キズナは彼女の半弟です。

舞台となる京都競馬場、内回りの芝2000メートルは、スタートから1コーナーまでが近いうえに、直線はやや短め。
展開によっては極端にペースが遅くなったり、反対に早くなったりする、騎手にとっては乗り難しいコースのひとつです。

あのときも1コーナーを周ったあたりからガクッとペースが落ちて。
僕が思っていた以上にスローペースになってしまい、向正面あたりでは、少し後ろ過ぎたかなと心配になったほどでした。
それでも勝てたのは、彼女自身の能力の高さと、真面目さによるものです。

ライバルたちがカリカリする中、きっちりと折り合い、するすると上がって行くと、直線を向いたあたりで先頭に。
さすがに、
「ちょっと早すぎたかな」
と思うほどでしたが、彼女はその後も遊ぶことなく一生懸命に走り切り、初めての勲章を手にしていました。

真面目であること――簡単そうに見えて意外に難しい。
でも、これは勝負師の作法にとって、すごく大切なひとつです。


■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算3500勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】真面目であること ――勝負師の鉄則です

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