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本誌厳選「ドラ1確実」金の卵リスト22人

[週刊大衆11月03日号]

今年の秋は"豊作"か"不作"か。 特Aランクの超高校級即戦力 から変わりダネの注目株まで。 球界の未来を担うのは彼ら!

球界の秋の風物詩、ドラフト会議(新人選手選択会議)が、10月23日の17時から開催される。
会場は東京のグランドプリンスホテル新高輪。TBS系列のテレビでも全国放送されるファン注目のイベントだ。
すでに大学生70人、高校生94人の計164人が、義務付けられている「プロ野球志望届」を提出。 これに社会人野球の有資格選手を加えた中から、明日のプロ野球選手が生まれる。まさに運命の一日だ。

「今年のドラフトは有原航平(ありはらこうへい)(早稲田大)と安楽智大(あんらくともひろ)(済美高)の両右腕が中心。2人が複数の球団から1位指名されることは確実な情勢です。その一方、今年は目玉と言えそうな選手がそれほど多くない。球団側も競合を覚悟して勝負に出るか、回避して他の選手を指名するか、頭が痛いでしょうね」(スポーツ紙デスク)

さらに、今年はオフに監督交代が相次いだため、来シーズンのチーム編成やドラフトの方針などが固まっていない球団も多く、ギリギリまで指名選手を確定できない可能性が高い。
つまり、今年のドラフトは波乱含みで、意外な結果になるかもしれないのだ。
波乱といえば、今年はドラフト上位指名候補の選手が軒並み、故障したり、昨年よりパフォーマンスの質を落とし、これがスカウト陣を悩ませている。

「安楽は昨年夏の甲子園で準優勝した際、5試合に登板し、772球も投げている。そのせいで右肘を痛め、今年は愛媛県大会3回戦で姿を消し、甲子園に戻ってこられなかった。最速157キロのストレートだけでなく、スライダー、カーブも一級品。体は頑強なんですが、はたして右肘の状態は万全なのかどうか」(在京球団スカウト)
有原も今年9月、オープン戦で右肘に違和感を覚え、その後の登板を回避した。

「あれはあくまでも大事を取っただけで、右肘に問題はないようです。秋季初登板となった9月28日の明大戦では、3回無安打無失点、5奪三振と完全復活。やはり、有原は今年の大学ナンバーワン投手ですよ。重い球質のストレートに精度の高いスライダー、チェンジアップはプロでも十分通用する。ただ短いイニングはよくても、長いイニングを投げたときに突然、崩れることがあるのが今後の課題でしょうね」(スポーツ紙遊軍記者)
ちなみに有原を指名する球団だが、
「彼は広陵高の出身だけに、地元の広島が1位指名を決めています。一方、即戦力投手が欲しい巨人も1位で行きそう。巨人の山下スカウト部長は広陵高の先輩ですしね」(巨人番記者)
はたして有原には何球団が手を上げるだろうか?

同じ東京六大学のドラ1候補、石田健大(けんた)(法政大)、山崎福也(やまさきさちや)(明治大)の両左腕も、4年生になって調子を落としたものの、評価の高さは変わっていない。
ドラフトで上位指名が予想される"金の卵"たちを、まずは彼ら大学生投手からチェックしていこう。

石田は右打者の懐をえぐるストレートが武器。 小気味のいい投球が身上の実戦派左腕だ。
「腕の出どころが見づらい投球フォームはカブスの和田毅そっくり。プロの打者でもてこずるでしょうね」(前出・スカウト)
日大三高でセンバツ準優勝の経験を持つ山崎は荒削りながら、スケールの大きさを感じさせる本格派のサウスポーだ。
「父親が元巨人の山崎章弘(あきひろ)氏なのもプロ向きと言えるでしょう」(夕刊紙記者)

同じ"山崎"で忘れてはいけないのが、山崎康晃(やまさきやすあき)(亜細亜大)。 力のあるストレートと多彩な変化球で、先発もリリーフもこなせる即戦力右腕だ。
「中日の落合GMがゾッコンとか。1位指名もありえます」(前出・遊軍記者)
沖縄・興南高のエース左腕として、"琉球トルネード"の異名を引っ提げ、甲子園春夏連覇の偉業を達成した島袋洋奨(ようすけ)(中央大)は大学では伸び悩んだが、ワンポイントならプロでも面白い存在になりそうだ。

最速147キロ左腕の戸根千明(とねちあき)(日本大)、最速149キロ左腕の佐野泰雄(やすお)(平成国際大)はパワフルな投球で注目され、ドラフト候補にのし上がった。
「戸根は中日、楽天が関心を示しています。佐野にはオリックスも指名の構えを見せてますね」(前出・スポーツ紙デスク)
史上初の京都大出身プロ野球選手になれるかどうか、野球ファン以外からも注目されているのが田中英祐(えいすけ)だ。
「田中は工学部のエリート学生らしくクレバーな投球をします。フォークのキレ味は一級品。体力がつけば意外にやるかも」(前同)
異例のドラ1指名公言を敢行

高校生投手に目を転じよう。 特Aランクの安楽だけではなく、高橋光成(こうな)(前橋育英)もドラ1有力候補だ。
「投手として自分の型を持っているのが素晴らしい。まだ、のびしろがありそうです」(スポーツ誌記者)
その高橋に対して15日、いきなりの1位指名を"明言"したのが西武。
「ニュアンスで他球団を牽制し合うのは常套手段ですが、ドラ1指名を、この時期に公言するのは極めて異例。逆に他球団との競合を避ける意図かも」(前同)
投げては最速150キロ、打っては高校通算54本塁打の松本裕樹(盛岡大附属)は、右肘の故障に苦しみながらも、今年夏の甲子園の初戦で優勝候補の東海大相模に完投勝利。 プロ入り後は投手に専念する意向だ。

小野侑(ふみや)(西日本短大附属)は176センチと体は大きくないが、全身のバネを使って投げ込む最速153キロのストレートに威力がある。
塹江敦哉(ほりえあつや)(高松北)は最速149キロのストレートと、キレ味鋭いスライダーが武器のサウスポー。
「制球に課題がありますが、荒れ球も持ち味。石井一久タイプの本格派左腕になれる素材です」(在阪球団スカウト)

大学生、高校生ほどの注目を集めてはいないが、社会人にも評価が高い選手がいる。 横山雄哉(20=新日鐡住金鹿島)の、全身をムチのようにしならせて投げ込む直球には威圧感がある。

次にドラフト上位候補の野手を見ていこう。 大学生の内野手では中村奨吾(早稲田大)が特Aクラス。
「内野だけでなく外野も守れるうえ、ライト方向にも長打が打てるヒットゾーンの広さが魅力。使い勝手のいい即戦力野手です」(前出・夕刊紙記者)
プロで経験を積めば、リードオフマンとしてはもちろん、クリーンアップも任せることができそうだ。

大学生の外野手では江越大賀(たいが)(駒澤大)が出色。 走塁と守備はすでにプロのレベル。打球を遠くに飛ばす能力は天性のものだ。
「打率は低めですが、あれだけ飛距離の出るバッターは近年、稀な存在。右の長距離砲が欲しい球団からの複数指名が予想されます」(民放スポーツ局記者)

高校生野手の目玉は、岡本和真(かずま)(智辯学園)。 高校通算73本塁打の長距離砲だが、バットコントロールも巧みで、各大会で常に4割以上の打率を残してきた。その半面、守備は苦手。 智辯学園では主に一塁を守ったが、プロで守るポジションがあるかどうか。
「それでも、あのバッティングは魅力ですよ。複数の球団が守備にはある程度、目をつぶっても岡本を指名するはず」(スポーツ紙遊軍記者)

浅間大基(だいき)(横浜)は高校通算31本塁打のスラッガーだが、駿足で肩も強く、中堅からレーザービームを見せたこともしばしば。 負けん気の強さもプロ向きだ。
「高校生の野手は岡本と浅間が図抜けてますね。DeNAは地元の浅間を1位指名する決断ができるかどうか。2巡目になると残っていない可能性のほうが高いですからね。一方、巨人が将来の大砲候補として、岡本と浅間の両獲りを狙っているとの情報もあります」(前同)

高校生の捕手なら清水優心(ゆうし)(九州国際大付属)の評価が高い。 185センチ88キロと体にも恵まれた強肩強打の大型捕手で、"城島健司二世"の呼び声も高い逸材だ。

栗原陵矢(りょうや)(春江工)も走攻守のバランスに優れた捕手で、高校通算26本塁打。 二塁送球1秒8の強肩の持ち主で、U‐18アジア選手権で日本代表チームの主将を務めるなど、チームリーダーの資質もある。 地方リーグの"隠し球"に注目

毎年、ドラフトでは"隠し球"が話題になるが、風張蓮(かざはりれん)(東農大北海道オホーツク)は中央球界では無名に近いが、実力は折り紙付きの本格派右腕。北海道日本ハム、西武あたりの"隠し球"になる可能性がある。
「風張は最速151キロの快速球と制球のいいスライダー、カーブが武器。オホーツクの寒風に鍛えられたド根性で、プロ入りすれば大化けするかもしれません」(スポーツライター)

野間峻祥(たかよし)(中部学院大)は岐阜リーグ所属。 こちらも大学日本代表などの経験はなく、中央球界では無名の存在だが、50メートル5秒7の俊足・強肩・巧打を誇る外野手だ。
「広島が上位での指名を検討しているとも言われています」(前同)
ドラフト会議で前評判が高く、複数の球団から1位指名をされ、鳴り物入りでプロ入りした選手が、その後、必ずしも活躍しているわけではないことはご存じのとおり。
「楽天のエース・則本昂大も昨年の新人王であるヤクルトの小川泰弘も、12年のドラフト2位だし、イチローだってプロ入りしたときはドラフト4位ですからね」(夕刊紙記者)

はたして今年のドラフトでは、どんなドラマが生まれるのだろうか。

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