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必読!「間違いだらけの健康常識」

[週刊大衆11月03日]

生活の知恵と信じてきたものが実は死を招きかねない……。そんな驚愕の真実をよく知って、健康維持に役立てよう!

年を重ねると、若い頃のように"一晩寝れば体力が回復!"といかなくなるのは、本誌の熟年読者にとっての大きな悩みではないだろうか。
そのため、さまざまな健康法を取り入れては実践しているという方も多いかもしれないが、なかにはあまり意味がないものや、逆に、やりすぎると健康を害するものもあるという。
「今年4月に日本人間ドック学会が発表した高血圧の新基準に世間は大きな衝撃を受けました。というのも、それまで高血圧とされてきた数値が実は健康にさして問題ないという発表だったからです。しかし、現代の医学は日々飛躍的に進化していますから、こういうことが起きても不思議ではありません。"昨日の常識が今日の非常識"ということは、医学界では十分ありうるんです」(医療ライター)

健康診断が多いこの時期は、健康問題に関心が高まり、周囲の声が気になるもの。
そこで本誌は、間違った健康常識を3人の専門家に聞いた!

ビタミンは体にいいから、毎日、何種類かのビタミンを摂取している――。
こうした方も多いだろうが、ビタミンの過剰摂取はがんを誘発する可能性があるという。
『信じてはいけない医者飲んではいけない薬やってはいけない健康法――医療と健康の常識はウソだらけ』(カンゼン)など多数の著書がある新潟大学名誉教授の岡田正彦氏(医学博士)が話す。
「ビタミンは、体内で細胞の老化を抑える抗酸化物として働きます。ところが、人間の体内には増殖するがん細胞を壊す酸化物が存在します。ビタミンを摂り過ぎると、がん細胞を壊す酸化物を中和、あるいは破壊してしまい、がんへの防御機能が弱まってしまうので、ビタミンの過剰摂取は控えるべきでしょう」
健康のために摂っていたビタミンが、がんの発生を助長しかねないとは恐ろしい話だが、続けて岡田氏は、最近話題のふくらはぎマッサージも死の危険をはらんでいると警鐘を鳴らす。
ふくらはぎは"第二の心臓"と言われ、全身の血流を促すとされているが、
「ふくらはぎには大きな静脈が走っていて、ここには血栓(けっせん)ができやすい。あまりふくらはぎをもみ過ぎると、この血栓が剥(は)がれ、血管を通って心臓、肺に至り、肺の中の細い血管に詰まって、俗に言う、エコノミー症候群になる可能性があります。もんで気持ちいい程度なら問題ないですが、それ以上は安易にもまないほうがいいと思いますよ」(前同) 覆された「高血圧=塩分過多」

このように日常のなにげない行動が死に至るとは怖いが、その他にも我々には多くの誤解があるという。
その一つが、飲酒がメタボの原因という考え方。
「ビール腹と言うように、ビールや酒類は太りやすいと思っている人が多いようですが、実際は違います。なぜなら、アルコールは体内で水と炭酸ガスに分解され、ほとんどカロリーとして摂取されないんです。カロリーとして残るのは、アルコールと一緒に入っているアミノ酸や果汁エキスなどで、実際の摂取カロリーは、ラベルに書かれているカロリーよりもずっと小さくなります」(同)

岡田氏によると、350ミリリットル缶ビールは約150キロカロリーあるが、実際に摂取されるのは50キロカロリー程度。 おにぎりの4分の1程度だという。
「4本のビール=おにぎり1個程度のカロリーですから、これがメタボの原因になるとは言いにくい。しかも、ウイスキーや焼酎などの蒸留酒はさらに吸収されるカロリーが低いんです。酒で太らないことは、外国の研究でも明らかになっています」(同)
とはいえ、油断は禁物。酒自体は低カロリーでも、一緒に食べるつまみは当然カロリーになるからだ。
「酒で太るとすれば、おつまみが原因でしょうから、気になる人は、そこを見直せばいいでしょう」(同)

カロリーに関しては、もう一つ。「成人男性は1日2100~2200キロカロリー」という目安を信じている人も多いだろうが、これが来年から 変わるという。健康政策や現場医療に詳しい医療 評論家の牧潤二氏が次のように説明する。
「厚労省が、食事はカロリーよりもBMI値によって加減するべきという方針を打ち出したんです」

BMI値は、体重÷〈身長(m)×身長(m)〉で計算できる。 これは、全員が同じカロリーを基準とするのではなく、それぞれの体格や生活を加味すべきという理由から。 BMI値が25未満なら、多少太めでもカロリーに固執する必要がないというわけだ。
実は、医学界でも、長生やきのためには「痩せていたほうがいい」と「少し太めのほうがいい」とで分かれているので、ぽっちゃり程度なら、それほど神経質にならなくてもいいようだ。

また、体重を気にしてダイエットをする人も多いが、なかには危ないモノも多いという。

最近流行の、米や麺類などの炭水化物を極端に減らす 「糖質制限ダイエット」もその一つだという。『民間療法のウソとホント』(文春新書)などの著書がある医療ジャーナリストの蒲谷茂氏は、 「重度の糖尿病患者が医師の指導の下で行うならともかく、ダイエット法としては首を傾げる部分が多い」と話す。
糖質制限ダイエットは、炭水化物(=糖分)を抑えれば、カロリーをあまり気にせず、肉類を食べてもいいとされているが、
「空腹を満たすために肉の摂取量が増えるケースが多くなり、これが逆にマイナスとなって現れることも考えられます」(前同)

糖質制限ダイエットは、ずっと続けなくてはならず、言ってみれば、米(炭水化物)主体の食生活を根本的に変えることになる。
「何十世代も続いた古来からの食生活は、ある意味、安全が保証された食事です。ところが、糖質制限食は長いスパンで検証された食事ではありません。昔からの食生活を変えるなら、慎重になる必要があるのではないでしょうか」(同)

また、食生活でよく言われる「高血圧=塩分の摂取」にも、疑問符が付くという。 なぜなら、塩分をいくら控えても血圧が下がらない人がいるからだ。
「塩分以外に高血圧の原因がある場合、塩分をいくら少なくしてもあまり意味がないんです」(前出・牧氏)
塩分を摂ると、とたんに血圧が高くなる人は「食塩感受性」が高いのだが、これに当てはまる人は意外に少ない。 研究者によって幅があるが、食塩感受性の高い人は正常血圧の人で15~53%、高血圧者でも20~74%程度だという。 残りの人は、塩分の過多と血圧に関係がないというのだ。
「塩分を控えてもなかなか血圧が下がらない人は、医療機関で食塩感受性の検査を受けるといいです。塩分過多による高血圧でない方は、血圧を下げる他の方法を試すべきです」(前同)

また、食事と並んで重要な睡眠も、誤解されているところがあるという。
「睡眠は8時間なくてはいけないと思っている人が多いんですが、中高年になったら、若い頃より睡眠時間が少なくても済むんです。厚労省でも、今年3月、睡眠時間の指針を出し、日中に眠くならないなら、45歳以上で6・5時間、65歳以上なら6時間で十分としています」(同) ストレスで寿命は変わらない

また、ストレスも健康の大敵と言われるが、これも絶対というわけではない。
「実は、外国の研究で、ストレスの多少によって寿命に変化がないということがわかっているんです。確かに大きなストレスによって発症する病気はあるんですが、逆にストレスがないことで発症しやすくなる病気も存在するんです」(前出・岡田氏)

ストレスの多少によって発症に影響のある病気の一つが、認知症だという。
「ストレスが少ない人ほど認知症にかかりやすく、多い人はかかりにくいんです。つまり、ストレスは多くても少なくても、いずれかの病気にかかりやすくなり、結果、寿命は変わらないと言えます」(前同)
そのため、ある程度のストレスがかかっている状態こそが望ましいと、岡田氏は続ける。
「ストレスがあることで、仕事やその他の活動で"頑張ろう""結果を残そう"などと力が入り、円滑(えんかつ)にいきますからね。むしろ、ストレスがない人ほど、"自分は大丈夫"と油断しがちなので、注意が必要です」

また、「免疫(めんえき)力を高めるべき」と盛んに言われるが、実際には、その科学的立証は難しいという。
「ある免疫細胞の活性具合を調べて、免疫力が上がった、下がったとされるんですが、それでは免疫力の一部にしか注目できていないんです。現状では、免疫力を客観的に計測する方法はありませんから、意識的に上げるということはできません」(前同)

「○○健康法がいい」と聞いても、すぐに飛びつかず、よくよく見定めて、自身の体とじっくり向き合うことが一番の健康法のようだ。

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