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40歳からのがんにならない生活習慣「危険度チェック20」

[週刊大衆03月16日号]

梨園の名優が、すい臓がんで亡くなった。闘病生活2年の末の痛ましい死だが、誰にとっても他人事ではない。日々の暮らしから"死に至る病"にかかるリスクを診断!

2月21日、歌舞伎役者の坂東三津五郎さんが59歳の若さで亡くなった。
一昨年9月に、すい臓がんを手術。順調に回復しているかと思われたが、昨年9月、肺への転移が見つかり、帰らぬ人となった。
梨園屈指の名優だけに、その早すぎる死が悔まれるが、日本人の3人に1人が、がんで亡くなっているのも悲しい現実だ。
予防医学の専門家である新潟大学名誉教授(医学博士)の岡田正彦氏が言う。
「がんには遺伝性もありますし、偶然できてしまう場合もあります。ですから、若いのに運が悪くということもあるんです。でも、発がん要因の多くは、生活習慣を改めれば予防できるもの。完全に実行すれば、私は80%ぐらいの確率で、予防できると考えています」

では、がんにかかるリスクを減らすには、日々、何をすればいいのか。生活習慣を具体的に検証する前に、がんの仕組みを岡田氏に解説してもらおう。
「人の細胞には、細胞分裂がほどほどに行われるように、ブレーキをかける役割の遺伝子が存在します。この遺伝子が何かのはずみで傷つくと、コントロールが利かなくなり、分裂を始める。この状態ががんです」

そして、正常細胞が"暴走"するきっかけになるものを"発がん要因"と呼び、よく知られた代表格が紫外線、放射線、排気ガス。
それゆえ、太陽から放射される紫外線を浴びる日光浴は、皮膚がんのリスクを高める危険があるので、やめたほうが無難だろう。
また「がん検診」は、レントゲン撮影などで放射線を浴びるので、がんリスクが高まってしまうという。

「それに、自動車の排気ガス、工場排煙、木くず、防水など各種スプレー、ホコリなどの細かい物質は吸い込んではいけません。だから、住むなら都心より、空気のきれいな田舎がいいですし、日曜大工をするならマスクは必須です」
また、タバコにがんリスクがあることは有名だが、軽視されがちなのが、タバコの煙を吸わされている周囲の人々への悪影響だ。
熱い鍋物や飲み物は避ける!

「両親ともにタバコを吸う家庭で12年過ごした子どもが、成人してから肺がんになる確率は、両親が吸わない子どもの2倍になるというデータもあります」
子どもを育てながらの喫煙は、虐待に等しい行為だと岡田氏は指摘する。
さらに、肥満や運動不足、そして長時間座りっぱなしの仕事も、重大な発がん要因であることがわかってきている。
「肥満(BMI30以上※)でリスクが高まるのは大腸がん、食道がん、肝臓がん。運動不足では肺がん、大腸がんなど。メカニズムもわかってきました」
※BMI(肥満度)=体重[kg]÷(身長[m]×身長[m]) この数値が30以上は肥満

元米国イリノイ工科大学助教授(薬学博士)で、3月17日に著書『がん治療の最前線 もしあなたや大切な家族ががんと診断されたらどうすべきか』(サイエンス・アイ新書)を上梓する生田哲氏がこう続ける。
「逆に、やせ過ぎ(BMI18.5未満)も、がんのリスクは高いんです。それは栄養不足などで自己免疫力が落ちるためでしょう。実は、標準(18.5以上、25未満)と肥満の中間の、少し太っているぐらい(25以上、30未満)のカテゴリーが、発がん危険度が最も低い。その群がなぜか一番、免疫力が高いんですよ」

では、危険な食事は?
「ハムやソーセージなどの加工肉は最悪です。さまざまな添加物が入っていることが理由ですが、なかでも発色剤として使用される亜硝酸ナトリウムと、肉に含まれるアミンが結合して、ニトロソアミンという発がん物質が生成されることは有名です」(生田助教授)
フライや揚げ物なども、肥満の原因になることから要注意だ。また、自然食品でも、しょっぱい物、熱すぎる物はなるべく食べないこと。厚労省担当記者は、「塩分の摂り過ぎは胃がんのリスクを高めると考えられ、世界保健機関(WHO)が1日5グラム以下と定めています。でも現在も、日本人は、その倍は摂っています」と言う。

また生田助教授は、
「熱も正常細胞を刺激し、異常増殖=がん化させる危険があります。特に熱は食道がんのリスクを高めます。50度を超えた熱い鍋物や飲み物は控えるべきです」

一方の岡田氏は、同じ食品を毎日のように摂ることにも注意を促す。
「偏食は、有害な添加物を日々大量に摂る可能性があることから、発がんリスクを高める恐れがあるんです。同じ物を食べるなら、違うメーカーの物に変えるなどの工夫が必要です」
飲酒も限度を超えるとリスクを高めることは、ご存じだろう。限度は1日当たり、日本酒なら1合、ビール大ビン1本、焼酎1合の3分の2、ウイスキーはダブル1杯ほどという。
コーヒーがリスクを抑える!?

では逆に、発がんリスクを抑える食べ物は何か?
「野菜と果物には、発がんを抑えるビタミンE、ビタミンC、ポリフェノールといった抗酸化物質が豊富に含まれています。野菜と果物を多く摂ると、がんになりにくいことが明らかになっています」(岡田氏)
岡田氏が薦める野菜は、にんじん、たまねぎ、トマト、ほうれんそう、レタス、ブロッコリー、ピーマンなど。一方、果物では、りんご、みかん、いちご、桃、ぶどうなどがいいと言う。

「りんごは、わかっているだけで10種類以上の抗酸化物質が含まれています。ただ、ほとんどは皮とその下に集中しているので、皮はむかずに食べましょう」
また、意外なことに、コーヒーが、がんのリスクを下げるという。特に肝臓がんと大腸がんは「ほぼ確実にリスクが下がる」と、国立がん研究センターもお墨付きを出しているほどだ。

生田助教授が言う。
「コーヒーに含まれるカフェインと、強い抗酸化作用を持つクロロゲン酸などの相乗作用の結果との仮説もありますが、なぜリスクを下げるのかはわかっていません。ただし、がぶ飲みすると、逆に眠れなくなるなどの弊害もあるので、1日3杯までにしましょう」

次は視点を変え、下半身に注目してみよう。岡田氏は、浮気や不特定多数との性行為は危険だと言う。どういうことなのか?
「わが国における肝臓がんの約90%は、ウイルス感染です。そして、肝臓がん全体の約20%を占めるB型肝炎ウイルスは、性交渉でも感染します」
性交渉でうつるウイルスが発がん要因になっているのが、その理由だが、ウイルスが原因ということでは胃に住むピロリ菌も同様だ。

ピロリ菌感染者は、非感染者に比べ、胃がんになるリスクが10倍との報告もあるのだ。生田助教授は、
「50代以上でのピロリ菌感染率は70~80%。あなたが50歳以上で、まだ検査していないなら、すぐ検査して、感染していれば駆除してもらうべきです」
また、毎日シャワーで済ませているなら、お風呂派に転向すべきだ。

「シャワーでは体の奥まで温まりませんから。体を温めれば、自己免疫力が高まることは自明の理。自己免疫力が高いほど、がんになりにくい。がん細胞は1日約5000個できますが、自己免疫力で撃退しているんです」(生田氏)
最後に、気をつけてほしいのは、日常生活でストレスをためないことだ。過度のストレスが、自己免疫力を低下させる。それは、がんに限ったことではなく、あらゆる病気のリスクを高める。「病は気から」は医学的に証明されているのだ。

以上、完全に実行するのは難しいかもしれないが、悪しき生活習慣を断ち、がんリスクを下げようではありませんか、ご同輩!

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