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トップジョッキー後藤浩輝「謎の自殺」なぜだ!

[週刊大衆03月23日号]

突然、自らこの世を去った一人の天才騎手。競馬界で誰よりも愛された男の身にいったい何があったのか!?

競馬界に悲報が届いたのは、2月27日のことだった。
JRAの後藤浩輝騎手(40)が茨城県稲敷郡阿見町にある自宅の脱衣所で、首をつった状態で発見され、その後、死亡が確認されたのだ。茨城県警牛久署は、事件性はなく自殺と見ている。
「亡くなる前日の夜は、妻でタレントの湯原麻利絵さん、1歳になる娘と3人で食事をとったり、娘をお風呂に入れるなど、普段と変わらない様子だったそうです」(スポーツ紙記者)

さらに、その前日には、Facebookで栃木県のホテルで演歌歌手のライブを鑑賞したことを笑顔の写真とともに公開しており、自殺する気配は感じられない。
実は、本誌は自殺の約1週間前の2月19日に、カラー連載『人間力』の出演依頼をしていた。電話を通じて後藤騎手とやりとりをした担当編集者は、こう話す。
「後藤騎手の携帯電話に連絡すると、留守電だったんですが、その後すぐに折り返しの電話があり、"ぜひ、取材お引き受けさせてください"と快諾してくれました。電話でのやりとりだけでしたが、礼儀正しく感じのいい方でした」

取材の予定は、3月の第1週だったというので、その時点で自殺という考えは後藤騎手の頭の中には、まったくなかったと思われる。
競馬関係者も一様に「自殺するようなそぶりはなかったし、動機も思い当たらない」と語っているように、借金、女性問題などの目立ったトラブルもなかった。
それだけに、後藤騎手の死は多くの謎に包まれている。
そんな状況下、"死の真相"を巡って、さまざまな憶測が飛び交っている。

その一つが"落馬原因説"だ。後藤騎手は、21日のダイヤモンドSで落馬し、頸椎を捻挫したが、幸いにも軽傷で翌22日のレースには騎乗するほどだった。
しかし、競馬関係者は「あくまで推測だが」と前置きし、こう語る。
「彼は今回の落馬の前に3度落馬しており、いずれも頸椎を骨折。人間にとって頸椎はさまざまな神経が通る繊細な部分。彼は23日に栃木県の病院で検査を受けていますが、そのとき、もしかしたら落馬直後には発見できなかった重大なケガを指摘され、その事実に絶望したのかもしれません」

2つ目は、"事故説"だ。
頸椎骨折の重傷を負ってから、後藤騎手は定期的なリハビリをしていた。その中に、顎にロープをかけ、引っ張る牽引治療があるが、それが外れて首が締まったのではないかというもの。
そして、3つ目は"うつ病説"。医療関係者によれば、
「頸椎捻挫など、首を痛めると、自律神経障害につながるケースがあり、そこから、うつ病を発症する場合があります。そうなると、発作的に自殺に走ってしまうことも多いんです」
誰よりもファンを愛していた

真相は不明だが、こうした噂が飛び交うのも、その衝撃があまりにも大きく、同時に後藤騎手が多くの人々から愛されていたから。
生前の後藤騎手を何度も取材していたという競馬記者はこう話す。
「あれだけの人気騎手なのに、天狗になるところが一切ありませんでした。マスコミに対しても常に礼儀正しく、騎手の中で一番丁寧な接し方をしてくれる方でした」

後藤騎手は1992年にデビューし、00年にはマイルCS南部杯で、GI初制覇。その後も勝利を重ね、現役10位となる通算1447勝を記録し、GⅠ5勝。
だが、その輝かしい成績の裏で、彼は常にケガと闘い続けていた。
12年5月のNHKマイルCで落馬。当初は頸椎捻挫との診断だったが、その後、頸椎骨折と判明。4か月のリハビリを経て復帰したものの、その初日に再び落馬。その後も騎乗は続けたが、翌日、頸椎骨折と判明し、リハビリ生活に入った。

「13年10月、1年ぶりに復帰すると、復活後初挑戦となるGⅠ(マイルCS南部杯)で見事優勝。1度の落馬で心が折れてしまう騎手も多い中、それを2度も克服し、蘇った不屈の男として大きな感動を呼びました」(スポーツ紙記者)
その後、14年4月に、再び落馬の憂き目にあったが、11月に復帰を果たす。
「復帰戦では、"ファンの方に競馬の素晴らしさを1回でも伝えられればいいなと思っています"と語っていました。また、昨年の有馬記念では、中山競馬場で早朝から開門を待つ人たちにカイロを届けていたそうです。ファンサービス委員長を自称し、誰よりもファン思いの騎手でした」(同記者)

後藤騎手と親交が深く、
本誌連載『儲かりまっせ』でもお馴染みの小林慧氏は後藤騎手への思いをこう語る。
「後藤君は真面目で、気遣いの人やった。仲間内で飯を食うてるとき、後藤君を誘うと、すぐ駆けつけてくれました。競馬に対する愛も人一倍で、"馬と会話しながら走るんです"と、騎手という仕事への思いを熱く語ってくれたこともありました。残念でなりません」
過去の雑誌のインタビューで〈(1歳の)娘が理解できるようになるまでは続けたい。『元ジョッキー』じゃなくて、『お父さんジョッキー』なんだって誇りに思ってくれるように〉と語っていた後藤騎手。
男気あふれる、根性の男の死を悼みたい。

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