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【岩井志麻子】「裸の仕事がバレて…」vol.2 AV出演のときと同じ体位や舐め技で…

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岩井志麻子のあなたの知らない路地裏ホラー
AV出演のときと同じ体位や舐め技で…


昔、風俗嬢やAV女優をしていたのを恋人の春樹に知られてしまった桜子は、激しくなじられ侮辱されたとき、「じゃあ別れます」といってしまった。

春樹の方から別れを告げられると思ったし、自慢できる過去ではないにしても、そこまで悪しざまに罵られることはないと悔し泣きもした。風俗もAVも、犯罪や法律違反ではない。求める人たちが大勢いるから成り立つのだし、やっている女たちだって真剣なのだ。

ところが意外にも、春樹は別れるとはいわなかった。それどころか、変なふうに桜子に執着するようになったのだ。春の盛りの頃なのに、桜子の心は凍えた。

●変態じみた興奮をするようになってついに…

「今まで何百人、何千人とやったんだ」

「すごい変態に当たったことはないのか」

などとしつこく聞き、聞きながら興奮している。昔の桜子のAVをネットでいろいろ探し出し、それと同じ体位でやりたがったり、この舐め方をしろなどと命じたりする。
それよりも桜子が耐えられなくなったのは、少しでも桜子が嫌がると壁を殴ったり家具を蹴り倒したり、食べ物を床に叩きつけて踏んだりすることだ。

直接的に桜子を殴ったことは一度もないが、いつ殴られるかわからないと常におびえるようになった。殴られなくても、ケンカの後は部屋が無茶苦茶になってしまう。直接会えば今度こそ殴られると感じた桜子は逃げ出し、電話もラインも着信拒否にした。

桜子も何度か会ったことのある、春樹の上司に間に立ってもらった。上司に、桜子の気持ちを伝えてもらったのだ。すると春樹は、上司にも激昂した。

「なぜ桜子は直接会ってくれない。そして俺は一度もあいつを殴ってない」

もはや、桜子にとって春樹は恐怖そのもの、いや、悪霊に近いものとなった。死ぬまで責められる。いや、死んでも取り憑かれると予感した。


岩井志麻子(いわい しまこ) プロフィール
1964年12月5日生まれ
A型
高校在学中の1982年、第3回小説ジュニア短編小説新人賞に佳作入選。少女小説家を経て、1999年『ぼっけえ、きょうてえ』が選考委員の絶賛を受けて、日本ホラー小説大賞 を受賞。 半生を赤裸々に語るトークや「エロくて変なオバチャン」を自称する強烈なキャラクターが注目を集める。

【岩井志麻子】「裸の仕事がバレて…」vol.2 AV出演のときと同じ体位や舐め技で…

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