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2020年東京五輪「長嶋と王」で野球当確!

[週刊大衆05月04日号]

屈辱のメダルなしで終わった北京から1年。星野ジャパンの忘れ物を取り戻すチャンスがここ日本で訪れる! その確たる証拠とは?

ミスターこと長嶋茂雄が「ほーらよ」と言って投げたボールは、王貞治のグローブに……。
ON砲から始まったキャッチボールの球は、松井秀喜、そして現役プロ野球選手、佐藤浩市ら芸能人へと渡り、最後は阪神の藤浪晋太郎から元メジャーリーガーの野茂英雄、そして"二刀流"の日本ハム・大谷翔平の手へ――。

総勢30名を越えるスターが登場するテレビCMが、話題になっている。
この豪華なCM、いったい、何の宣伝かと思っていると、最後に「野球・ソフトボールを東京オリンピックの正式種目に!」との文字が浮かび上がる。
野球とソフトボールは、2012年のロンドン五輪で正式種目から外れたが、5年後の東京五輪で野球とソフトボールをセットで復活させようとのCMだ。
キャンペーンの主体は、NPB(日本野球機構)、BFJ(全日本野球協会)、JSA(日本ソフトボール協会)の3団体。

「日本でやるオリンピックですからね。私個人として、野球は"国技"だと思ってますし、ぜひ選ばれてほしいですね」
こう野球復活への熱い思いを口にするのは、このCMに出演中の王貞治氏(ソフトバンク会長)。
今や、CMに参加した著名人だけでなく、野球ファンの思いはただ一つ、正式種目への復活だろう。

野球ファンとして知られる、落語家の三遊亭小遊三師匠も熱弁を振るう。
「僕らの少年時代、野球はナンバーワンのスポーツ。つまり、天下を取っていたわけでしょう。まあ、その頃に比べると野球人口が減ってはいますが、まだまだ、これから。野球が"第二の人生"を有意義に送るためにも、東京五輪で正式種目になって、メダルを獲ってもらわなくっちゃね」
思えば、楽天前監督の星野仙一氏率いる"星野ジャパン"が、08年の北京五輪で金メダルを目指したが、まさかのメダルなし。

"野球大国ニッポン"が、雪辱を果たす絶好の機会が自国開催のオリンピックで訪れるならば、野球ファンにとって、この上ない喜びだろう。そもそも、
「"野球復活"の芽が生まれたのは、国際オリンピック委員会(IOC)が、昨年12月にモナコで開いた臨時総会で、改革案を決議したことです。改革の一つとして、東京五輪から、開催都市に新競技を追加提案する権利が認められたんです」(NPB関係者)
具体的には、東京五輪大会組織委員会(会長・森喜朗元首相)が、今年9月に追加競技を選定し、IOCへ報告。それを元に、IOCが来年8月のリオデジャネイロ五輪前に開く総会で正式に決定するという。

あるスポーツライターは「野球とソフトボールの復活は、ほぼ決まったようなものですよ」と断言する。
その理由について、ある球界関係者はこう語る。
「2年前にブエノスアイレスで開かれたIOCの総会で、野球とソフトはレスリングに敗れ、正式競技として復活する道を絶たれてしまった。だが、野球熱の高い北米や中南米諸国が、IOCへロビー活動を盛んに行っていたようです。その証拠に、北米・中南米のIOC委員からの"東京五輪の開催国である日本が働きかければ、野球復活の可能性はある"という発言が相次いだ直後、IOCのトーマス・バッハ新会長が、追加競技を認める発言をし始めたんです」

つまり、開催国枠の追加競技は、そもそも野球とソフトボールありきのものだったと言うのだ。これを裏づける森会長の発言もある。
森会長は「(開催都市である)東京が希望する種目を(追加競技として)考えていい」と発言。この背景には、開催都市・東京都の都議会が野球・ソフトボールと空手の実施を求める決議を、全会一致で可決していることがあるという。
「追加競技は、一つとは限っていません。組織委は開催都市の意向を汲み、この3競技を軸にIOCへ提案することになるでしょう」(東京都議会関係者)
最大の敵は武道館擁する空手

さらに、2月27日に組織委と東京五輪のゴールドパートナー契約(国内最高位のスポンサー契約)を結んだアサヒビールの小路明善社長も「個人的には、野球が入ってくれればうれしい」と表明。組織委も、最大のスポンサーの意向は無視できないだろう。組織委関係者が言う。
「これまで五輪憲章では、夏季大会における競技数は28、選手数は1万500人という上限が定められていました。追加競技が加われば、その上限を超えるわけですが、開催都市が、その上乗せ分の経費を負担すれば、問題ないという方向で話が進んでいます」
だとすれば、組織委としても、黒字が見込める競技に傾くのは当然だ。
「その点、野球は1試合につき、5万人近い観客の入場料収入を確保できます」(前出のNPB関係者)

IOCから東京五輪の放映権料を660億円で取得したNHKと民放各局からも、こんな思惑が透けて見える。民放関係者は言う。
「特に民放は、CM収入で巨額な放映権料を埋めなければなりませんが、正直言って赤字を覚悟していました。でも、13年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のオランダ戦で野球は、44%台の瞬間視聴率を叩きだしています。五輪で日本代表が金メダルを目指して戦えば、1試合で億単位のCM収入も夢ではありません」
まさに野球は、東京五輪にとって"ドル箱"となる競技なのだ。しかも、稼げるのは、入場料収入やCM収入だけではない。経済波及効果も計り知れない。

経済アナリストの森永卓郎氏によると、
「個別のプロ野球チームが優勝した際の経済効果は、300億円~1000億円と言われています。五輪の場合、優勝セールがありませんが、その分を差し引いたとしても、かなりの数字は期待できるでしょう」
だが、すんなり野球に決まるかというと、いくつかまだ障害があるという。
「何しろ、組織委の森会長のところは、門前市をなす賑わい。"東京五輪で追加競技が認められるなら、ぜひウチも……"と、それぞれの国際競技団体代表が、海外からわざわざ訪れるなど、PR活動が加熱。森会長も"表敬を受けるのは(各団体とも)1回ずつ"などと、クギを刺すほどです」(前出のライター)

東京五輪に意欲を見せる競技は、野球&ソフトボールのほか、空手、スカッシュ、ウエークボード、ボウリング、スポーツクライミング、綱引き、ビリヤード、ローラースポーツ、ダンススポーツ、3人制バスケットボールの計11競技。
「これを機に、競技としての知名度を上げようという売名行為もありますが、なかには、本気で"本命の野球・ソフトボール潰し"にかかろうとしている団体もあるんです」(同)

目下、野球の最大のライバルは、聖地・日本武道館を東京に擁する空手だろう。日本発祥のスポーツだけに、野球支持派には不気味な存在。また、意外な伏兵として綱引きが。
「綱引きは、1900年から20年にかけて、五輪陸上競技の種目だった時代があるんです。最大の売りは誰でも参加できるところ。"参加することに意義がある"という五輪精神からすると、意外や意外、強敵かもしれません。それからスカッシュ。野球の場合、全チームの参加人数は300名を超え、運営費がかさみますが、スカッシュだと2種目64人で実施できる。会場も移動式コートを使うため、費用もかかりません」(同)

一方、野球には前述したように"ドル箱競技"としての強みのほか、東日本大震災の被災地からの誘致活動も追い風だろう。
「IOCは、東京以外の都市での競技開催を認めました。その結果、野球の会場として被災地の自治体が名乗りを上げているんです」(前出の組織委関係者)
たとえば、震災で400人以上の犠牲者を出し、今なお、原発事故の風評被害が残る福島県いわき市。
「市では、13年にプロ野球オールスターを開催した"いわきグリーンスタジアム"を想定し、野球の力で復興を加速させたいと、誘致活動を進めています」(いわき市関係者)
このほか、福島市も野球とソフトボールの会場として名乗りを上げている。
早くも、東京五輪での開催球場までもが話題になりはじめた野球――。

また、野球ファンとしても5年後、どんな日本代表メンバーが揃うのか、楽しみなところだろう。野球評論家の江本孟紀氏は、
「5年後の開催ということは現在、20歳から22歳の選手が中心になりますね」
と言う。ファンとしては"キャッチボールCM"に参加した大谷や藤浪らの世代に、日本のエースとして期待したいところだ。江本氏が、こう続ける。
「アマチュアの選手にも、注目したほうがいいでしょう。たとえば、このセンバツ高校野球で優勝した敦賀気比高校(福井県)のエース(平沼翔太君)とか……。え、監督? そりゃ、やっぱりプロ野球監督経験者ということになるんでしょうが、みんな多忙だからね。なんなら、僕が引き受けてもいいですよ(笑)」
プロ野球オールスターで金!

早くも、"江本ジャパン"の話も飛び出し、期待は膨らむばかりだが、ソフトバンク・松中信彦内野手の親戚で、大の野球好きタレントの松中みなみも大興奮。
「メダルを獲るのが義務みたいな重圧の中で、日の丸背負って戦う姿ってステキじゃないですか。日本のオリンピックで野球が開催されたら、日本中、野球で一つになれるし、ゼッタイ盛り上がりますよ~」

確かに、日本中が熱狂する姿が目に浮かぶようだ。最後に、前出の森永氏が大の野球ファンとして、こう訴える。
「日本で開催する以上、金メダルを獲りにいかなければなりません。そのためには、ペナントレースを一時お休みにするくらいの覚悟で、一流のプレーヤーを集め、プロ野球選手中心の"オールスターメンバー"で臨む必要があるでしょう。確かに経済的に言うと、夏休みのドル箱期間に公式戦を中止にするのは勇気がいるでしょうが、そこまでの本気モードで、ぜひ、やってもらいたいですね!」

長嶋と王がタッグを組んで、復活を目指す東京五輪の野球。悲願の金メダルは、もう目の前だ!

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