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専門家が大予測!「噴火と地震」は日本でまだまだ起こる!?

[週刊大衆06月22日号]

専門家が大予測!「噴火と地震」は日本でまだまだ起こる!?

最近、急増する大きな揺れに、火山の爆発。今、この列島の地下では、いったい何が起こっているのか――。

今、日本列島で地震と噴火が相次いでいる――。
5月30日の夜、神奈川県二宮町で震度5強を記録するなど、日本全国に大きな揺れをもたらす地震が発生。小笠原諸島西方沖を震源とし、地震の強さを示すマグニチュードは8.1を記録。日本では1885年以降で6番目の大きさとなる巨大地震だった。

立命館大学・太平洋文明研究センター歴史都市防災研究所の高橋学教授は、今回の地震をこう解説する。
「震源が深さ682キロという極めて深い場所で起こった深発地震だったため、幸い津波の被害は免れました。ただ、震源がより浅く、3・11と同じくプレート(地下の岩盤)が跳ね上がるタイプの地震だったら、東京湾を巨大津波が襲っていたでしょう」

同じ30日の夜、鹿児島県の桜島では、今年600回目となる噴火を記録。
「これは、昨年1年間で記録した451回を大幅に上回るペースで、1955年の観測以来、最速のペースで噴火を続けています」(全国紙社会部記者)

これらの前日の29日には、同じく鹿児島県の口永良部(くちのえらぶ)島の新岳が、爆発的な噴火を起こした。
「噴煙は高さ9000メートルまで上り、火砕流が時速115キロの猛スピードで火口から全方位に流れ、島全体の2割に広がりました。6月4日の段階でも活発な火山活動が確認され、再び大規模な噴火の危険性が指摘されています」(同記者)

5月26日には、首都圏で、緊急地震速報が鳴り響き、埼玉県北部を震源とする最大震度5弱(茨城県土浦市)の地震が発生。その4日前には、奄美大島でも震度5 弱の地震を観測した。さらに、箱根山ではGW前から火山性地震が増え、小笠原諸島の西之島は今なお噴火活動を続けている。

このように、昨年9月に御嶽山(おんたけさん)が噴火したことを含め、今、日本列島では異常な頻度で、噴火と地震が続発している状況なのだ。いったい、今、日本列島の地下では、何が起こっているのか――!?
前出の高橋教授は、こう指摘する。
「日本は今、"災害の世紀"に入ったと私は見ています。というのも、"災害の時代"と言われる1000年前の貞観(じょうがん)時代前後に、現代の災害の発生傾向が非常に酷似しているんです」

貞観時代に起こった災害と、近年の災害を比べると、多少、発生の順番に前後はあるが、確かに、同じ地域で発生した災害が多い。
863年に越中・越後地震(2004年の新潟県中越地震)、864年に富士山大噴火、868年に播磨国地震(1995年の阪神・淡路大震災)、869年に三陸沖を震源とす貞観地震(2011年の東日本大震災)、878年に首都直下型地震にあたる関東諸国地震、887年に、南海トラフを震源とする仁和地震が発生している。

「わずか二十数年の間に、ここまでの大災害が頻発した貞観時代と同じ道をたどるとしたら、今後、富士山の噴火、南海トラフ地震、首都直下型地震は避けられないでしょう」(同教授)

また、琉球大学の木村政昭名誉教授は、相次ぐ地震や噴火を受け、こう話す。
「3・11以降、日本を取り巻く海底のプレートと火山活動は、活動時期に入ったと見ています」

木村名誉教授が言うように実際、太平洋プレートが日本列島に近付いてくる速度は年間10センチ程度だったが、3・11以降、3~4倍の速さになっているという。
「その動きについていけないプレートに現在、大きなストレスがかかっている状況で、それが火山の活動を促しているのでしょう」

具体的に、プレートのストレスがどう、火山噴火につながるのか。
「海底プレートの歪みは、結果として火山の火口下にあるマグマ溜まりにまで及び、そのストレスがマグマ溜まりを上昇させ、噴火となるのです」(同)

その一方で、プレートの動きだけが原因ではないと指摘するのは、科学ジャーナリストの大宮信光氏だ。
「太陽の黒点が減少し、太陽の活動が弱体化すると、銀河宇宙線と呼ばれるものが地上に降り注いで、地下のマグマを刺激すると言われています。太陽の黒点が減少した時代を"極小期"と言いますが、マウンダー極小期(1645年~1715年)には、宝永の富士山大噴火や元禄大地震が起きています。現在、その黒点減少期にあたると言われています」

まさに"天と地"双方の異変が列島を直撃しているというのだ。
桜島噴火に表れた危険な兆候

では、今後、何が起きるのだろうか。
実は、5月30日の夜に発生した小笠原諸島西方沖地震の発生を、本誌2月9日号で、前出の木村名誉教授は、「2012±5年でM8.5の地震が起こる」と予測していた。
「私の予測したとおりの流れの中で起きた地震なのか否かは、まだ十分な精査ができていないため、断言はできません。ただ、おおむね予想どおりと言えます」(木村名誉教授)
さらに、今後の"危険地帯"を、こう予測する。
「3・11で東北沖のプレートのストレスがなくなった分、その南と北に大きなストレスがかかっています。具体的に言うと、北海道の釧路沖、そして伊豆・小笠原諸島、九州の東方に位置する日向灘沖に大きなストレスがかかっています。口永良部島の噴火は、日向灘沖へかかるストレスが原因と見ています」(同)

その予測どおりに進行するなら、口永良部島の噴火で現実味を帯びてきたのが、日向灘沖地震だ。木村名誉教授は、19年までにM8.7の地震が発生することを予測している。
九州地方で注意が必要なのは、地震だけではない。
前出の大宮氏は、日向灘から九州にかけては、阿蘇山、桜島、口永良部島に続き、火山噴火が連動する恐れもあると指摘する。
「わが国には、約110の活火山があり、そのうち政府は、47の火山を常時観測しています。口永良部島付近では、その常時観測火山の一つ、薩摩硫黄島(通称・鬼界ヶ島)に警戒が必要でしょう」

薩摩硫黄島の近海に、鬼界カルデラと呼ばれる大きな海底火山があるのだが、この火山の破局噴火(地下のマグマが一気に地上に噴出する壊滅的な噴火のこと)によって、かつて南九州に栄えていた縄文文化が滅んだとされるほど、大きな危険をはらんだ火山だ。
もし、薩摩硫黄島の噴火に連動し、鬼界カルデラが大噴火を起こせば、その被害が甚大なものになるのは想像に難くない。

以上は最悪のシナリオだとしても、口永良部島の噴火が、危険な兆候だと見る専門家は多い。前出の高橋教授も、その一人だ。
「阿蘇山や桜島は、今年の3月までは間欠型噴火と呼ばれる単発的な噴火でしたが、4月に入ってから断続的に噴火が続く連続的噴火に移行。そこに口永良部島が噴火となれば、西日本全体でプレート型地震が発生する可能性が非常に高くなってきています」

なぜ、噴火が活発になると、プレート型の地震の危険が高まるのか。それを説明するために、まず高橋教授に、地震と噴火に関するメカニズムをうかがおう。
5年以内に南海トラフ地震が

高橋教授によれば、地震と噴火活動は4段階に分けることができるという。

第1段階は、内陸地での直下型地震の発生。
第2段階は、破壊された断層が地中でマグマ化し、それが地上に押し出される噴火の発生。
第3段階は、プレートとプレートの境目で起こるプレート型地震の発生。
第4段階は、プレート型地震により加速したプレートの動きについていけなかった部分で発生する、アウターライズ型地震の発生。

西日本は現在、1995年の阪神・淡路大震災の第1段階から、桜島、阿蘇山での噴火が見られる第2段階を経て、第3段階に差し掛かろうとしているという。
「西日本での第3段階とは、つまり南海トラフ地震です。政府は30年以内に70%の確率と公表していますが、ここ最近の九州での活発な火山活動は第3段階へ移行する兆候と捉えることができます。なので、私は、南海トラフ地震が5年以内に起きる可能性は非常に高いと睨んでいます」(高橋教授)

南海トラフは、海側と陸側のプレートが接する静岡県の駿河湾から列島に沿って九州東方沖まで伸びる。静岡市や名古屋市などの大都市を含むため、政府は南海トラフ地震の死者を33万人と想定、最も警戒が必要とされる大地震の一つだ。

一方、東日本ではどうなのか。高橋教授によると、プレート型地震である東日本大震災の発生によって、第4段階へ移行中だという。
「プレート型地震のような巨大地震が起きた場合は、必ずその後、同じような震源域で再びプレート型の地震が発生します」

確かに、1896年の明治三陸大地震の37年後に、昭和三陸地震が起き、2004年のスマトラ沖地震では8年後に、やはり近い震源域でプレート型地震が発生した。
「政府は、3・11以後、すぐに東北地方で大地震が起こることはないとし、地震発生確率を低く見積もっていますが、アウターライズ型地震の存在を考えれば、それは間違いです」(前同)

最後に、日本国民の注目度が高い富士山の噴火の可能性についてはどうだろう。
前出の木村名誉教授は、こう危惧する。
「西之島の火砕流噴火に続く御嶽山の水蒸気爆発。これは富士火山帯周辺のマグマ溜まりが上昇している証拠です。富士火山帯の最北に位置する御嶽山、最南の西之島が両方ともに噴火して、その中央に位置する富士山だけが噴火しないとは考えにくく、いつ噴火してもおかしくない状況です」

我々は災害大国・日本に住んでいるということを肝に銘じなければならない。

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