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命の危険を察知せよ!シニア世代を襲う「夏の突然死」戦慄実態

[週刊大衆08月17日号]

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命の危険を察知せよ!シニア世代を襲う「夏の突然死」戦慄実態

連日の猛烈な暑さに日本列島では痛ましい被害が続出。どうすれば命を守れるのか。識者に聞いた!

連日の猛暑の影響で、熱中症の疑いで救急搬送される人が急増している。
総務省消防庁データによれば、7月20~26日の1週間に救急搬送された人は全国で7392人(うち3人が死亡)。これは、今年最多の数だった。

とはいえ、これからが夏本番。5月19日以降(7月26日現在)の搬送者総数は2万1865人で、昨年の同時期を1000人も上回り、昨年の死者総数(487名)を超える勢いなのだ。
「熱中症を侮ってはいけません。猛暑だった2010年には、1731人も亡くなっています。13年の死者も1000人を超えました。しかも、亡くなったのはシニア世代だけでなく、働き盛りの30~40代も少なくない。おまけに、猛暑がキッカケで突然死する人も多いんですから、暑さに対する対策は必須ですよ」(厚労省詰め記者)

そこで本誌は"猛暑の生き残り策"を識者に助言してもらうことにした。
まずは熱中症対策から。

こんな体質の人は"要注意"と警鐘を鳴らすのは、「下村労働衛生コンサルタント事務所」(東京都品川区)の下村洋一所長だ。下村氏は産業医で、多くの企業社員向けに熱中症予防の指導を行っている。
「日頃から運動をまったくしていない、太っている方です。暑くても、汗が出ない方も。またクーラーを使わない方も要注意です。我慢強い方が多いと思いますが、熱帯夜での使用は必須。クーラーの冷えすぎで体に悪いと控える方も多いようですが、それなら扇風機を併用して、空気をかき回し、部屋の上下で温度のムラを作らないようにしたり、眠りが深い寝入りの2~3時間だけ使うなど、上手に利用すべきです」
仕事始めの月曜日は要注意!

運動をしない人は筋肉量が少なく、その分、発汗率が悪い脂肪の割合が多くなる。しかも、細胞内の水分量も減っているので、脱水症状に陥りやすい。また、運動をしないと汗をかく能力も衰えてしまうが、高齢者の場合はそのケースが多く、やはり脱水症状を起こしやすいという。
さらに下村氏は、
「ストレスも熱中症の引き金になるんです。夫婦ゲンカのあとや、仕事始めの月曜日に、熱中症になるケースが多い。真面目な性格の方はご注意ください」

ちなみに、熱中症は発汗により、水分などが多量に失われたにもかかわらず、水分を補給できず、結果、体温が上昇することで起きる症状。冷却水などが不足し、車がオーバーヒートした状態に似ている。
「オシッコの色が濃い黄色なのは、そんな水分不足のシグナルです。トイレの回数が少ないのも同様で、こちらは高齢者に多く見られるシグナルです」(下村氏=以下同)

さらに水分の不足状態が続くと、ついには、めまいや"こむら返り"など、熱中症の初期症状が起きる。
「脱水、それに皮膚の血管拡張が急激に起きると脳への血流が減ることから、めまい、立ちくらみが起きるわけです。こむら返りが起きるのは、汗をかくと水分不足と同時に血中のナトリウム(塩分)濃度が下がるため。筋肉は多くのナトリウムを必要とするので、痙攣が起きるんです」

塩分が不足すると、こむら返りだけでなく、腕、腹部にも筋肉痛をともなう強い痙攣(けいれん)が起きるという。
「こうした初期症状が起きたら水分補給をさせて、涼しい場所で休ませる。それでも回復しなければ、医療機関に。死亡するのは、体温が40度を超えると体温調節中枢機能がマヒし、脳をはじめ、すべての臓器に異常が生じるからです」

また、呑んでいないのに二日酔いのような症状が出たときも熱中症の疑いが。
「頭痛、吐き気、倦怠感など、二日酔いは熱中症と症状が似ています。ただし、この段階だと、すでに中度の熱中症。医療機関に連れて行くのが原則です。ちなみに二日酔いも体力を奪い、熱中症を招きやすい。酒を飲むならば、仕事始めの月曜日は避け、休日前の金曜日にすべきです」

また、水分補強といっても、ただ水を小まめに飲むだけではダメだという。前述のように、汗には体の機能に必要な塩分も含まれており、これも補給しないと熱中症は防げないのだ。
薬剤師、鍼灸師でもある「和光治療院・漢方薬局」(千葉市)の平地治美氏は、こうアドバイスする。
「塩分は血圧上昇の原因とされ、塩分控え目が日常化している方も多いと思いますが、発汗の多い夏場に減塩するのは危険です。熱中症対策として、水と一緒に塩昆布、塩アメ、梅干しなどを摂りましょう」

平地氏は、手軽さからスポーツドリンク(塩分も入っている)の活用も勧めるが、一方で、自分でこれに代わる"補給液"を作ることも教えてくれた。
「水1リットルに塩を小さじ半分(2.5ミリリットル)。砂糖を大さじ半分(7.5ミリリットル)。それに、自分の好みでグレープフルーツやレモンの絞り汁を加えてもいいでしょう。外出時に持ち歩き、猛暑の際は、30分に一口飲んでください」(平地氏)

ガブ飲みは水分代謝のバランスを崩し、逆に水分がたまってしまう。すると、むくみやだるさが出て、胃腸障害を起こす危険性もあるので注意が必要という。
さらに平地氏は、食欲不振になりがちな夏場も、なるべく三食きちんと食事を取ることを勧める。
「水分(塩分)の半分は食事から摂っているんです。特に朝食を抜いて炎天下に外出するのは、就寝中に多量の汗をかいているだけに危険です」

また、自分はビールなどのアルコール飲料で十分、水分補給しているというビール党は大変に危険だ。
「ビールは非常に利尿作用が強く、5杯飲んだら6杯分の量が尿として出るといわれるほど。これでは補給どころかマイナスです」

では、いよいよ次に、熱中症よりも突然死のリスクの高い症状について、下村氏に解説していただこう。
「夏は熱中症だけでなく、脳梗塞や心筋梗塞などの突然死にも注意が必要です。熱中症同様、多量の発汗で脱水し、血液がドロドロになってできた血栓(血の塊)が、血管を詰まらせることで起きるからです」
接待ゴルフのストレスが危険

そのため、脳梗塞や心筋梗塞を起こす血管の詰まりの原因となる血栓を、「夏血栓」と名付け、注意を呼びかけているほどなのだ。
しかも、熱中症と「夏血栓」の症状が酷似していることから、本当は一刻も早く救急車を呼び、血栓を溶かす治療を病院で受けなければならないのに、素人判断で体を冷やし、手遅れになるケースもあるという。
「ただ、夏血栓の場合、熱中症と違い、半身が痺れるとか、体温が高くならないなど、異なる症状がありますので、その場合は即座に救急車を呼びましょう」

この夏血栓、仕事などで長時間、同じ姿勢をしていた直後に起きるという。
「長い時間、飛行機に乗るビジネスマン。また、長距離ドライバー。昼夜問わずパソコンの前で作業する人も、その直後が危ない。どのケースも、適当なところで席を立つなどして体を動かし、血流を良くしてあげることが予防になります」

また真夏のサウナ利用、炎天下のゴルフも、熱中症の危険はもちろん、突然死の恐れがあるという。サウナは脱水症状を人工的に起こしている面があるから分かるとして、ゴルフはなぜなのか?
「寝不足で早朝から蒸し暑いコースに出て、しかもプレー前や昼食時にビールを飲むケースも多い。そしてプレー中に突然死する方が多い。接待の場合、相手のスコアとの兼ね合いで、わざと失敗したふりなどをしなければならない場合もあるので、スイング時にものすごいストレスがかかる。これが引き金になることが多いんです」(下村氏)
接待ゴルフは、まさに命懸けというわけだ。
「熱中症になりやすい方とも共通しますが、太り気味が高じて高血圧、高血糖の方が特に危険です」(同)

また倦怠感、頭痛などは熱中症と共通するが、息切れや胸の痛み、血痰が出るのは突然死の予兆という。以上のことに留意して「死を呼ぶ夏」を乗り切ろうではありませんか!

命の危険を察知せよ!シニア世代を襲う「夏の突然死」戦慄実態

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