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[チャクリキ甘井コラム]ボブ・サップはやっぱりスーパースター

チャクリキ代表 甘井もとゆきのファイティングスポーツはサイコー!
第2回「大衆のスーパースター、ボブ・サップ」




ザ・ビースト、ボブ・サップ選手が人気選手である事は今さら敢えて言うまでもなく、誰もが知っている事でしょうが、私はその人気の質の違いを常に感じます。格闘技ファンなら、「サップ選手より○○選手が好き」などと、マニアックな意見も出るでしょうが、ボブの人気はジャンルを超越しており、老若男女の全てに受け容れられている所が凄いのです。
こうした選手は何十年に一人出るかどうかの特別な選手だと思います。例えるならWWEで言えばハルク・ホーガン選手であり、Jリーグで言えば三浦知良選手でしょう。その選手自身がそのジャンルの代表としての強力な広報力を持っており、特定ジャンルのアイコン的存在とまでなっていると思います。

当然現在のWWEやJリーグの中心選手はハルク・ホーガンや三浦知良ではありません。でもそれ程マニアックにそのジャンルを注視しない者にとっては、WWEはホーガンであり、Jリーグはカズなのです。
しかし、WWEやJリーグがそうしたアイコン的存在をここ一番で上手く使っているのに比べて、格闘技業界はボブ・サップ選手の使い方が非常に下手なように思うのです。

そうした疑問をボブ・サップ選手を鍛えた師匠である新日本キックの伊原信一会長にぶつけてみた所、
「それは嫉妬だよ甘井君。みんなボブの人気に嫉妬したんだ。あれだけ人気があったのに潰すような使い方をしたんだなぁ。勿体無いな」
と答えてくださいました。

流石に慧眼。100%とはいかないまでも、かなり的を得ている見方だと思いました。
格闘技業界関係者の嫉妬を買う程凄かった人気。その源泉は並外れたサービス精神とプロ根性に起因すると私は思います。実は何度も私はボブ・サップ選手に助けられています。
関西のイベントでボブ選手に出演して貰った際、珍しく新幹線が京都で止まってしまうというトラブルがありました。
現場近くの新神戸駅で待っていた私はボブ選手の乗っている新幹線が該当列車と知りちょっとしたパニックとなりました。しかしボブ選手は機転を効かせて京都駅で新幹線を降り、タクシーに飛び乗って私に電話を掛けてきました。
「運転手さんに代わるから、そこまでの道を説明してくれ」イベント開始時間には本当に滑り込みにてセーフ。胸を撫で下ろしました。

また鹿児島にて試合出場を控えていた時には、羽田空港までの交通渋滞に巻き込まれ前日の鹿児島行き最終便に乗れませんでした。この時にはまだ便のあった福岡行きに乗ってもらい、福岡から最終の新幹線に乗って鹿児島入りして貰いました。明日の試合を控えて疲労困憊状態のボブ選手を見た私は、一刻も早くホテルで休ませたいと考えました。しかし地元プロモーターは明日の興行のスポンサーに挨拶に行って欲しいと譲りません。
揉めている私たちを見たボブは「いいよ甘井、行くよ。約束だったからな」と定刻便で来ていた場合の予定を5時間押しとなっているのにこなしてくれ、私の立場を守ってくれました。ボブの仕事に対する態度はいつも真摯で、私は共感するとともに見習わなければと思っております。

ボブ選手とビジネス的に決裂する人は似たようなパターンの人が多いように思います。約束や条件を次々と変える人です。FEGの谷川氏にもそんな所がありましたね。きっちりと仕事内容、報酬の条件を伝え、そしてその仕事に対してイエスかノーかを聞く。それをちゃんとしていればボブは問題を起こすような人物ではありません。
谷川氏との確執は双葉社から出版された『野獣の怒り』に詳しいです。ぜひ読んでみてください。この本が出た頃、色々な会場で即売会をしたのも良い思い出です。この本にはK-1アムステルダム大会での「ドタキャン事件」の真相も書かれております。また2010年大晦日「Dynamite!!」での試合放棄事件では私もバックステージに居りました。試合直前に予定されていたファイトマネーを半額にダンピング相談されたようで、もし当時、私がマネージメント等に関係していたとしても、やはり同じように「試合をするべきではない。帰ろう」と言っていたでしょうね。呆れる話です。 普段のボブ・サップ選手はよくしゃべる、しゃべる、しゃべる。おそらく格闘技業界で一番のおしゃべり好きでしょうね。内容も中学生男子みたいなバカ話が多く、私などはまぁ楽しく聞けますが、合わない人には合わないかも知れませんね。
「俺は多分ホースト選手に嫌われているんだよなぁ」と悩んでいましたが、真面目なホースト選手にこの調子で話し続けていたらそれも止む無しかと思います。

また最近では「おい! 聞いたんだけど、何か俺の悪口を言ったか?」とIGFの移動バスでミルコ・クロコップ選手に絡んでいました。流石のミルコも苦笑しておりました。

ボブは本当に天真爛漫な所があるから憎めないですよね。また変な所で凝り性ですし。タコスにハマっていた時にはあの巨体を丸めて一生懸命にタコスを作って「ハイ、ドウゾ!」と渡してくれます。
パーラー営業と呼ばれるパチンコチェーン店舗を廻るイベントは選手にとっても良い条件の物が多く、人気の仕事ですが、ボブ選手の仕事ぶりは特に人気ですね。
一度大阪でジェロム・レ・バンナ選手がこの仕事をした時、偶然担当者が私の友人でした。彼が言うには、ジェロムは一店舗目でちょっと飽きてきて、二店舗目で同じ事をさせられて機嫌が悪くなり、三店舗目に行く前に「飽きたから帰る!」と言い出したそうです。流石ジェロムです。気まぐれなフランス人です。結局私の友人がなだめすかして何とか四店舗の営業を終えたそうです。

それを聞いたボブは「ジェロムにはこの仕事は無理だろう!」と大笑いしておりました。ボブのパーラー営業は凄いですよ。自分で何枚も白いTシャツを買って、店舗ごとに違うイラストを描いてプレゼントしたり、その場所に即した英語メッセージを入れたり、必要以上に細かい凝った仕事をしています。それが充分伝わっているのかどうか不安ですが。

しかし人を楽しませる事に生き甲斐を感じるというボブ選手は本当に「大衆のスーパースター」だと思います。

ボブ・サップ選手は先日のチャクリキ大会にも弟子を引き連れて参戦してくれ、白血病から生還したノブ ハヤシ選手を激励してくれました。
K-1時代にもなかなか無かった「ボブ&ノブ」の2ショットに私は一人悦に入りました。私はボブ・サップ選手を米国人選手というより、チャクリキの、それもチャクリキ・ジャパンの一員であると勝手に考えています。
これからもボブと面白い仕事ができれば言う事はありません。パーソナリティの本当に豊かなボブ・サップ選手。ツイッター、Youtubeなどで色々と情報発信していますので見てくださいね。



ボブ・サップ/オフィシャル
Twitter: http://twitter.com/BobSappMMA
Youtube: https://www.youtube.com/user/BobSappTV
Facebook: http://www.facebook.com/bobthebeastsapp
アメーバblog: http://ameblo.jp/bobsapp/


甘井もとゆき
PROFILE
1967年4月22日生まれ。ドージョーチャクリキ・ジャパン株式会社 代表取締役。オランダ・アムステルダムを本拠地とする格闘技道場の名門ドージョーチャクリキの日本代表。日本人選手のマネージメント、外国人選手の招聘、自主興行の開催などを通じ、ファイティングスポーツの世界に携わっている。
ドージョーチャクリキ・ジャパンHPhttp://www.chakuriki.jp/
フェイスブックhttp://www.facebook.com/motoyuki.amai

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