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ビール系飲料の違いから飲み方のコツまで!! 「ビール&発泡酒」の秘密

[週刊大衆08月24・31日号]

ビール系飲料の違いから飲み方のコツまで!! 「ビール&発泡酒」の秘密

炎天下で働いた夕方。「生」を注文だ。ゴクゴクと喉で飲み、極上のキレを味わう……これぞニッポンの盛夏!

まさに戦国時代さながらの群雄割拠だ。
かつて日本の麦酒界で圧倒的シェアを誇り、我が世の春を謳歌していたビール。ところが、今は衰退の途を辿っているというのだ。
「ビール大手5社がまとめた今年上半期のビール系飲料の課税出荷量の調査の結果、ビールは前年より1.1%減の9251万ケース。3年連続で"過去最低"を更新中なんです」(全国紙経済部記者)

ビールが大好きだったノンベエ戦士たちは、どこへ消えたのか。答えは簡単だ。
「発泡酒は前年より12.4%増の2959万ケース! 数ではビールの3分の1ですが、着実に勢力を伸ばしてます」(前同)

つまり、ビールから発泡酒への寝返りが後を絶たないのだ!!
ビールか発泡酒か。いよいよ全面対決に入った麦酒界。そこで今回、本誌は双方の戦力を分析すべく、「ビール&発泡酒の秘密」を徹底取材。ノンベエたちよ、アナタは、どっちにつく!?

まず、ビールと発泡酒の違いを簡単に説明しよう。
ビール=麦芽使用率が67%以上
発泡酒=麦芽使用率が25%~67%未満
言うなれば、麦芽使用量の違いに過ぎないが、その他にも新たなビール系飲料を忘れてはいけない。
第3のビール=麦芽使用率0%で麦芽や麦以外の主原料を使ったもの。"その他の醸造酒"と記。
リキュール=発泡酒に麦由来のスピリッツや蒸留酒など、別のアルコールを加えた製品。第4のビールとも呼ばれている。

「ややこしいんですが、今の麦酒界の戦いは、ビールVS 発泡酒連合軍(発泡酒、第3のビール、リキュール)と考えればいいんです。実際、ノンベエたちはビールを飲むか、それ以外のビール系飲料に走るかに分裂していますからね」(酒屋の店主・Aさん)

ひとまず缶ビールをプシュッと開けて、グラスに黄金の麦酒を注ぎ、お疲れさまですッ……ゴキュッ、ゴキュッ……プハ~ッ!! 暑い夏にはやっぱりコレ!
こんなにウマいのに、なぜビールが新勢力に押されているのか。そこにはビールが長年、強いられてきた圧政が強く影響していた。
「酒税の違いです。現在、酒税は350ミリリットル缶当たり、ビールが77円、発泡酒は47円、第三のビールはたったの28円。酒税が、そのまま価格に転嫁されます。この不況で懐事情も厳しい現代、ビールを捨てて発泡酒を飲み始めるのも当然でしょう」(経済誌記者)

そもそも日本は、ビールの酒税が高すぎるという。
「欧米に比べれば10~20倍の基準ですからね。明治時代なんて、国家予算の30%以上が酒税で組まれていたというほど。この国はビールによって支えられてきた、と言っても過言ではない」(グルメ誌記者)

古くから日本の経済を担ってきたビールだが、国の悪政にも利用されてきた。
「日本は戦争をするたび、ビールの酒税が高くなっているんです。日露戦争の1904年には1石あたり7円50銭だったものが、太平洋戦争終戦の45年には450円と60倍以上にハネ上がっています」(前同)

こんな悲劇にも巻き込まれてきたビール。ちなみに、昭和シニア世代から熱い支持を受ける瓶ビールも酒税に翻弄されてきた。
「瓶ビールの"大"は633ミリリットルに統一されてますが、これも酒税と関係がある。昭和初期、ビールに税金をかける際、メーカーごとに瓶の量がバラバラだったため、一番少ないメーカーのものに統一させたんです。結果、633ミリリットルになった。そうすれば、既存の瓶をそのまま使用できますから。小瓶の334ミリリットルも同じ理由」(飲食店経営者)

ビールの歴史とは、常に酒税との戦いでもある。
「発泡酒連合軍も油断大敵。政府は今、ビール系飲料の税額を段階的に見直し、最終的にはすべて約55円に一本化する案を検討してます」(全国紙政治部記者)

税金が同額なら、ビール党が再び勢いを取り戻すことは間違いない。なぜなら、多くのノンベエが「発泡酒よりビールのほうがウマい」と認識しているからだ。
言うまでもなく、ビールの旨味には麦芽使用率が大きく関わっている。
「ビールの主成分は"ビール酵母"と"ホップ"と"水"、そして"麦芽(モルト)"です。麦芽が多いほど、味に旨味やコクが生まれるんですね。グッとくる喉越しは、発泡酒とはレベルが違います」(ビールメーカー社員)

確かにコクは発泡酒の弱点だが、こんな声も。
「発泡酒はビールに比べて、コク、味、泡で敵わないけど、最近のは、これがなかなかイケるんだよね」
こう語るのは、都内の公園で発泡酒を飲んでいた仕事帰りの会社員男性(43)。近頃は、仕事帰りにコンビニ酒を公園のベンチで煽る"外飲み族"も増殖中だ。

このように"発泡酒最強論"を語る戦士も多い。
「サッポロが出した『ホワイトベルグ』は、本場の白ビールに引けを取らないほどウマいですよ」(発泡酒命の営業マン・50)
ビールのホップに抗酸化作用

同発泡酒は、ビールの本場ベルギーのホワイトビールに伝統的に用いられてきた"コリアンシード"(セリ科のスパイス)とオレンジの皮を使用している。
「ベルギーで三つ星のランクを得るなど抜群の評価。なのに、スーパーなどで100円ちょっとで買える。昨年は、あまりの人気に出荷が追いつかなかったほどです」(前出・酒屋の店主)

そんなにウマいのならと、ビール党の記者も冷えた『ホワイトベルグ』をさっそく、いただきます……ゴクッ、ゴクッ……んんっ!? しっかり味なのに、さっぱりとした白ビールだ!!
また、発泡酒では酒屋や一部のスーパーで買える『ユーロホップ』も人気だ。
「ビールと同じぐらい泡がしっかり立って、コーンらしい香ばしさ、ホップらしいコクもしっかりある。これも100円程度です」(前出のグルメ誌記者)

ゴクッ、ゴクッ……プハ~ッ!! ウマい!
安上がりの烏合の衆と思われた発泡酒の中でも、精鋭部隊が出始めたのだ。さらにこんな合体技も!
「発泡酒って、ビールより味が薄い分、いい意味で味を邪魔しないんだよね。ジンジャーエールと1:1で割って"シャンディ・ガフ"として飲む。トマトジュースと1:1で割って"レッド・アイ"にするにはピッタリですよ」
と教えてくれたのは、高校教師のK子さん(27)。

特に発泡酒は女性や若い男性から支持が厚い。ビール=苦いだけ、というイメージも浸透し始めている。
そんな中、ビールを救う"軍師"が登場。『「病気知らず」の体をつくるビール健康法』の著者で、小石川東京病院の大川章裕院長だ。
「最近は"ビールの苦みが苦手"という若者が増えているようですが、あの苦味の成分は"ホップ"と呼ばれるアサ科のツル性の植物なんです。これには抗酸化作用があり、あらゆる病気の原因となる体の酸化を防ぎ、老化を抑える要素がたくさん含まれているんですね」

さらに、ホップには驚くべき効能が期待できるのだ。
「ホップには"フィトエストロゲン"が豊富に含まれています。実はこれ、女性ホルモンに似た働きをするんですね。実際、ホップ農家の男性にはハゲが少ないそうなんです」(グルメ誌記者)

ビールは髪に効く。頭髪の気になる男性にとって聞き捨てならない話だ。また、
・脳を活性化するため認知症の予防になる
・血管を若返らせて動脈硬化を予防できる
・骨密度を高めて骨粗しょう症を防ぐ
と、健康に良いことが盛りだくさんである。

「ビールはその昔、薬として用いられ、"液体のパン"とも呼ばれていたほど。むろん飲みすぎはご法度ですが、1日に大ジョッキ1杯分程度なら、むしろ健康に良いんです」(大川氏)

だが、健康に関しては発泡酒にも言い分はある。
「発泡酒はカロリーオフ、糖質オフ、プリン体カットが多い」(土木作業員・37)
発泡酒の糖質オフは"罠"だ!

確かに、これは発泡酒の十八番と言える売り文句だ。
「ビールに含まれる糖質は100ミリリットルで3グラム。ロング缶1本で15グラムです。対する糖質70%カットの発泡酒は糖質4.5グラム。その差は約10グラムですよね。白米でいえば、糖質70%カットの発泡酒を飲んでも、お寿司一貫分の量しか糖質をカットできないんです」(ベテラン栄養士)

糖質オフだからといって、"いくら飲んでも、健康に悪くない!"ということではなさそうだ。
値段は高いが「体に良い」ビール。値段は安く、味も悪くない発泡酒。最終決戦は、「ウマい飲み方」に持ち越された。ビールメーカーの社員が言う。
「どちらもグラスに入れて飲むほうがウマい。また、あえて泡を立てて注いだあと、泡が引くのを少し待ってからまた注いだほうが、泡はまろやかになります。ちなみにビール(発泡酒)と泡の比率は7対3がベストといわれています」

オイオイ、ウマい飲み方はどっちも同じじゃないか。
まだまだ暑い夏。キンキンに冷えたビールや発泡酒でプハーッとやりたい、この季節。ビール党も発泡酒党も、楽しい夏を過ごせばいいのだ!

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