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心霊写真を撮ったり…岩井志麻子は霊感が芽生えたのか!?

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岩井志麻子のあなたの知らない路地裏ホラー
心霊写真を撮ったり…岩井志麻子は霊感が芽生えたのか!?


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2時間のツアーは、あっという間だった。横浜のタクシー会社がやっている、心霊スポット巡り。

誰もが「物好きが一人か二人來るだけだろう」と予想していたのに、即座に予約はいっぱいになり、締め切った後も問い合わせが絶えないらしい。

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作られたお化け屋敷やテーマパークじゃないから、一見するととても地味だ。説明されなきゃ、ただのトンネルや道路、草むらなのだから。

そう、これはれっきとした本物ばかり。本物ゆえに、あっと驚く仕掛けや演出がなくてもお客さんは満足し、本気で怖がる。私も、心霊写真(前回参照:https://taishu.jp/17521.php)を撮ってしまったりしたわけで……。

死というものは日常の中にあり、なんといっても幽霊よりも生きた人が一番怖いという、身も蓋もないけれどどうしようもない事実、真実を突きつけられもした。

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ここは通り過ぎるだけですが、死体遺棄現場ですよ」

といわれた草むらがあり、そのなんでもなさに寒気がした。殺したのは夫、殺されたのは妻。妻はその日、自分の命が夫によって断たれるとは、夢にも思わなかっただろう。その夫も反社会的な悪党などではなく、ごく普通の会社員だった。死、殺人、狂気、それらは本当に身近にあり、自分にもすべて起こり得ることなのだ。

さて。一応は無事にツアーを終え、落合ドライバーが電池式のお燈明を私と編集者に渡してくれた。事務所の2階に祭壇を設けてあり、そこにこれを備えてくださいとのこと。真っ暗な部屋には、いくつかの燈明だけが、人魂のように揺れていたのだが……。

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心霊スポット巡礼ツアーを体験してふと思う。いつの間にか私も、霊感らしきものが芽生えてきたのか。修了書をもらい、微笑んだ。


岩井志麻子(いわい しまこ) プロフィール
1964年12月5日生まれ
A型
高校在学中の1982年、第3回小説ジュニア短編小説新人賞に佳作入選。少女小説家を経て、1999年『ぼっけえ、きょうてえ』が選考委員の絶賛を受けて、日本ホラー小説大賞 を受賞。 半生を赤裸々に語るトークや「エロくて変なオバチャン」を自称する強烈なキャラクターが注目を集める。

心霊写真を撮ったり…岩井志麻子は霊感が芽生えたのか!?

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