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現役警察官が苦笑暴露する「トンデモ職務質問」報告書

[ヴィーナス10月4日号]

現役警察官が苦笑暴露する「トンデモ職務質問」報告書

「すいません、ちょっと、お時間いいですか?」
街を歩いていれば、こう声を掛けられることは多い。
それが、何かの勧誘やキャンペーンなどであれば断ることもできるが、そうはいかないのが職務質問だ。

警察官が、「怪しい……」と思えば、"任意"で行えるが、断るのはほぼ不可能。たとえ、自分が犯罪に関与していなくても、恥ずかしいモノを持っていなくても、だ。そのため、予期せぬ受け答えや、まさかの事態が発生することもある。

そんなトンデモ職務質問の実態について、全国の現役警察官に聞き込み取材したところ、次々と出てきた。一部、特定できないようにボカした部分があるが、その爆笑実例を公開する!


捜査員も予期せぬ困惑編

「職質ってのは、いろんな人に当たるよ」
こう語るのは、警視庁の捜査員A氏だ。
「話がまったくかみ合わない人、変装している有名人、話の途中で急に"天よ、我に闘う力を"などと叫ぶ人など、さまざま(苦笑)」
だからこそ、職質の数だけ、"事件"は発生する。

A氏が人通りの多い駅前をパトロールしていると、通行人に手当たり次第に話しかけている営業マン風の男がいた。あまりにうさんくさかったので職質すると、
「こちらが聞くことに、しっかりと答えてはくれるんですが、職務質問が終わった途端、"お巡りさんも疲れていませんか? ぜひ、このサプリを買って、試してください"などと執拗に営業してくるんです。職務中だから、"あっちに行ってくれ"と言っても、聞いてくれない。さすがに公妨(公務執行妨害)で引っ張るわけにはいかないので、自転車で走って逃げましたよ(苦笑)」

さらに、女性用アンダーウェアや水着を持っている男性がいたとしても、すぐに泥棒などと疑うことはできない。
「アパレルメーカー社員や芸能事務所関係者、さらには撮影の真っ最中で、その衣装を運んでいただけなどと、意外とまともな理由が多いんです」
男性が所持する女性関係の物品では、仕事以外の意外な理由もある。

「深夜の住宅街をウロウロする若い男性がいたので、"ストーカーか?"と思い声をかけたんですが……」
そう振り返るのは、首都圏某所で任務に就く警察官B氏だ。重大事件に発展することもあるので、覚悟して声を掛けたという。
「外見はマジメそうな青年でしたが、話しかけた瞬間"な、何でもありません!"と言って逃げようとするんです。とっさに腕を捕まえると、若い女性の写真を持っていたので、これはいよいよと問い詰めたんです」

男は、「この女性は彼女です」と主張。とはいえ、犯罪者の多くは、妄想や思い込みが激しいので油断はできないが、彼は、携帯電話に次々とツーショット写真を表示したそうだ。元カノへの犯行もありうるので、さらに話を聞くと、女性との交際も、テレビ電話で確認できたのだという。
「そこで、改めて何をしていたのか聞いてみて、彼に申し訳ないことをしたと思いました(苦笑)」

男性は、この女性とつきあって1か月。実は初めての彼女で、翌週、泊まりにくるというのだが、その際、"紳士的"に自宅に連れて来れるのか、シミュレーションをしていたというのだ。
「"初めてなんですから、それぐらいいいじゃないですか!"と涙目で訴えられ、申し訳ないことをしたなと、反省しました」

心がホッコリ温まる一件だが、捜査員C氏の話を聞くと、やはり、不審者への職務質問をしないわけにはいかないようだ。それは、B氏と同じく、深夜の住宅街での出来事だった。
「30代の男性でしたが、話しかけると挙動不審だったので、カバンの中を見せてもらったんです。そうしたら、ビニール袋に白い液体が入れられ、その部分がピンポン玉のように丸められていたんです」(C氏)

C氏が、その液体の内容について聞くと、何と、自分のあれだというのだ。
「しょうがないので、臭いを嗅がせてもらうと、確かに、あれ特有のナマ臭さ……。それを持ち歩いて深夜の住宅街を徘徊するなんて怪しいことこのうえないんですが、とはいえ、それだけでは、こちらからは何もできない。いい方法ではないんですが、彼を尾行しました」

観念したのか、男は5分も歩くと、"袋"を公園のゴミ箱に捨てたそうだ。
「そこで尾行は止めましたけど、職質の段階では、それが精いっぱい。なかなか難しいもんです」
理解不能なオタク編

現役警察官に取材を進めていったところ、職務質問をしがちだというのが、オタク風の人間だという。
「巷では警察官による"オタク狩り"との批判もありますが、一方で、普通の格好をしている人よりも犯罪につながる可能性が高く、ナイフなど刃物を所持している率が高いんです」(首都圏の警察官D氏)

そんな彼らは、ナイフ以外にも所持品は多種多様。
「ナイフを持つ理由は護身用という人が多いが、それと同じ理由でスタンガンやエアガンを持っている人が結構いるんです」
いずれも、オタクの聖地・秋葉原では手軽に購入できるようだ。
また、何といっても所持率が高いのが、アニメ系グッズ。マンガ、うちわ、クリアファイル、キーホルダーなどなど。その中でも、複数の警察が「厄介だ」と口を揃えたのが、フィギュアなのだ。

「作り話に思われるけど、フィギュアを擬人化している人って多いんですよ。対象者についてだけ聞いても、"何で彼女のは聞かないんだ" "今、デート中なんだぞ"と突っかかってくる。こっちも職務中ですから人形を人間扱いするわけにはいかないので、すごい時間がかかりますよ」(前同)
「荷物検査のときにフィギュアに触ると、"お触りするな!!"ってブチ切れ、周囲の通行人にアピールする人がいるんですよ(苦笑)。もちろん、そんな話を聞いても誰も僕らを疑いませんが、すごく怪訝な表情をしますよ」(前出のA氏)

また、怪しい人は誰が見ても怪しいので、こんな例もあったそうだ。
歩き方と視線の動かし方が異様で、暑い日だったにもかかわらず、長袖、長ズボンにマスクを着用。しかも、それらの色が全部真っ黒だったので、迷うことなく職務質問を行ったそうだ。ところが、
「話しかけた途端に、"またかよ!!" "あと何回職質すれば気が済むんだよ!!"って怒鳴られたんです。理由を聞いてみると、この1時間で3回目の職務質問だったそうなんです(苦笑)」(前出のD氏)

そんな格好では、警察官でなくとも警戒して当然だが、服装がゆえに職務質問に至った、こんな例もある。女性警察官のE氏が話す。
「街を歩いていたら、中年男性が急に"かわいいねえ、ホテルでいっぱい逮捕しちゃうぞ"と手をつないで来たんです」

職務中のまさかの出来事に、E氏の背中は凍りついたそうだ。
「すぐに手を離して問いただしたところ、彼は夜のお店の待ち合わせをしていて、婦人警官の格好をお願いしていたんです」
すぐに職務質問。人違いで、それ以上の追及はなかったそうだが、この男性がその後の行為に集中できなかったのは、想像に難くない。
被害者が告発する"トンデモ職質"4連発!

ここでは、「警察こそ、おかしいだろ!」と"トンデモ職質"を受けた被害者からの心の叫びを紹介しよう。
最初の告発者、片桐さん(39・仮名=以下同)は、仕事帰りに駅から家までビールを飲んで歩いていたところで、職質を受けたという。
「氏名や住所だけでなく、ビールの銘柄や、なぜ、それを選んだのかを聞かれ、いつも飲んでいるのかまで聞かれたんです。いったい、それが何の役に立つのか?」
と、片桐さんの言う通りだ。

さらに、営業マンの関根さん(35)は、会社の自転車で取引先に向かっていたところ、警察官に呼び止められた。
「自転車の登録ナンバーを調べ、"これは君のモノじゃない。●●会社のモノだ"と言うんです。いくら自分が、そこの社員だと説明しても、"素直に言わないと、この会社に連絡しちゃうよ?"と脅してきて。目的がさっぱり分からない」

そして、こんな例も。
「ランニング中に"なぜ、そんなに汗をかいているの?"と聞かれた」(三田村さん・41)
「出勤中に"どうして毎日同じ時間に同じ場所にいるんですか?"と尋ねられた」(山本さん・43)
マジメにやってくれ!

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