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激突は秒読み? 小泉進次郎と安倍晋三首相「報道されない本当の関係」

[週刊大衆10月26日号]

激突は秒読み? 小泉進次郎と安倍晋三首相「報道されない本当の関係」

将来を期待された"若きプリンス"と長期政権を手に入れた宰相。交錯する両者の思惑が今、火花を散らすのだ‼

10月7日、安倍首相が第3次改造内閣を発足させた。
直前には、自民党の全派閥の支持を取り付け、無投票で党総裁に再任。先の国会では戦後最長の95日間の会期延長をして、安保関連法案を成立させている。
「安保法案をめぐり支持率を下げましたが、首相の党内での基盤はいささかも揺るぎがありません。それは今回の改造を見れば明らかです。副総裁と党四役(幹事長、総務会長、政調会長、選対委員長)は留任。閣内でも重要閣僚はすべて留任させています。変化を求めないのは、首相の力が衰えていない証拠です」(全国紙政治部デスク)

ただし、好事魔多しは世の常。
「多くの大臣が続投となったため、次こそはと鼻息を荒くしていた"入閣待望組(71人=衆院5回以上、参院3回以上で閣僚経験なし)"の面々に、大きな不満が残ることとなりました。彼らは皆、各委員会や派閥内で幹部クラスですから、反目に回られると厄介な存在です」(前同)

また、"改造の目玉"と目されていた自民党のプリンス・小泉進次郎前復興政務官の大臣起用に失敗したことも、痛恨事だという。
「国民的人気の高い進次郎氏の大臣起用が成れば、支持率が回復するはずです。来夏には参院選が控えていますが、改憲を目指す安倍内閣としては絶対に負けられない。そのためにも、進次郎氏を閣内に抱えたかったはずです」(同)

進次郎氏は、衆院当選3回ながら、父・純一郎元首相譲りの弁舌で人気があり、同時に復興政務官としての働きも評価されている。
「改造人事発表前には、進次郎氏を復興大臣か副大臣に起用する案がありました。はたまた、首相に直接仕える首相補佐官への起用も真剣に検討されていたんです」(自民党関係者)

9月半ば以降、ことは「進次郎氏の昇進」の方向で進んでいたという。
「この人事が成れば、首相は"次世代のホープ"を監視下におけるばかりか、進次郎氏が盛んに喧伝している安保関連法案や原発政策への批判も、封じることができますからね」(前同)

首相にとっては、一石二鳥にも三鳥にもなる妙手だったのだ。
しかし、一筋縄ではいかないのが進次郎という男。『小泉進次郎の闘う言葉』等の著書があり、"進次郎ウォッチャー"として知られるノンフィクションライターの常井(とこい)健一氏が言う。
「(改造人事で進次郎氏の名前が取り沙汰され始めた頃)彼は地元・神奈川新聞(9月25日付)の単独インタビューに応じ、安保関連法案をめぐる安倍自民党の対応を批判しています。また、同月30日に行われた講演では、"自分には、まだまだかけるべき雑巾がけの期間がある""僕は年齢も足りない。政治の世界では若すぎる"として、入閣の噂を明確に否定してみせました」

小泉純一郎元首相と親交が深い政治評論家の浅川博忠氏も、
「進次郎氏の講演での発言は、首相への強烈な当てつけとなりました。このあたりは喧嘩上手な父親譲り。彼は安倍執行部に、これ以上取り込まれたくないとの思いがあったのでしょう」

と分析する。確かに、今回の改造を機に、閣内からの"離脱"を入念に準備していたのだろうか、ここ最近の進次郎氏の舌鋒は鋭い。
"政治の師"は小泉元首相一人

たとえば、無投票で安倍首相の総裁再選が確定したときは、「(対立候補が出馬しなかったことで)自民党の多様性は失われた。そんな組織に持続可能性はない」(9月8日)と苦言。
また、国論を二分した安保法制審議では「国民の理解が得られていない原因を作った一端は、自民党にある」(7月16日)と一刀両断。

昨年暮れには、安倍首相が乾坤一擲の大勝負に出た衆院解散・総選挙で「なぜ今、解散なのかわからない」と、これまた舌鋒鋭く批判。

"安倍一強"時代といわれて久しい今、この無謀とも思える反骨精神はいったい、どこからくるのものか?
「もともと、安倍首相と進次郎氏の間には浅からぬ因縁がありました。2003年、まだ49歳の若さだった安倍氏を幹事長に大抜擢し、その後の首相への道筋をつけたのは進次郎氏の父・小泉元首相。安倍氏も、その恩義は十分に感じており、進次郎氏の初当選以来、目をかけていたことは事実です」(前出の浅川氏)

ところが、安倍首相は首相に就任するや、恩師の小泉元首相に弓を引く行動に出る。小泉元首相が"命を賭けて"断行した郵政解散に反対し、自民党から離党勧告された議員たちを復党させてしまったのだ。
「以後、両者の仲は一転、険悪なものとなってしまいました」(前同)

さらに、小泉元首相が反原発を提言するようになって以降は、両者の仲は"修復不可能"となったという。
「進次郎君の政治の師は親父さんです。現在でも、事あるごとに父親から帝王学をレクチャーされています。あとは、母親代わりに育ててくれた小泉元首相の実姉・信子さんに相談をしているようです。進次郎君が、父親と反目となった安倍首相への警戒を強めるのは必然ですよ」(後援会関係者)

小泉元首相との関係悪化に伴い、進次郎氏との間にも隙間風が吹き始めた安倍首相。そんな首相が最も恐れているのが、首相の"最大の政敵"である石破茂地方創生相と進次郎氏の合体だという。
「石破さんは、先だって自派閥である水月会を立ち上げ、次回の総裁選への立候補を鮮明にしました。今改造では留任し閣内にとどまったため、表だった"反安倍活動"は難しいですが、準備は怠らないはずです」(前出のデスク)

進次郎氏は12年9月の自民党総裁選で2度とも石破氏に投票している。一方の石破氏も、「将来必ず(進次郎氏を)総理大臣にしたい」とラブコールを送るなど、相思相愛にも見える。
「まだまだ若い進次郎氏と政治勘の鈍い石破氏は、"単体"では安倍首相の敵にはならない。ただ、両者が合体すると看過できない勢力になるため、安倍官邸は、どちらかを閣内にとどめ"人質"にする作戦を取っているんですよ」(前同)
東京五輪後に「首相の座」狙う

今のところ、この官邸の"封じ込め工作"が功を奏していると言えるが、そもそも、進次郎氏と石破氏の"タッグ結成"は杞憂――の声も漏れ伝わる。
「繰り返しますが、進次郎君の政治の師は親父さんだけ。安倍首相に対しても何の感情も持っていないし、石破さんには政策面に共感しているだけで、政治家として尊敬しているかといえば、そうではありません」(前出の後援会関係者)

これまで、取り込みを画策する党内の重鎮が、陰に日向に進次郎氏に秋波を送り続けてきたが、「誰にもなびかなかった」(前同)というから筋金入りだ。

ことほど左様に我が道を進む進次郎氏だが、安倍官邸は、いまだ取り込みを諦めたわけではないという。現在、参院で自民党が占める議席は114。憲法改正に必要な3分の2(162議席)には、ほど遠い。
「そこで首相は、来夏、衆参ダブル選を敢行。一発大勝負に出て一気に両院で3分の2を取り、憲法改正へと進む青写真を描いているんです」(前出のデスク)

それには、昨年暮れの総選挙で全国70か所を応援に飛び回り、自民党勝利の最大功労者となった人気者・進次郎氏は絶対に外せない駒なのだ。

対して、進次郎氏の胸中はというと、
「進次郎氏も選挙となれば党務に励むでしょうが、今回、フリーハンドとなったからには、原発問題など、ライフワークとなる政策課題にじっくり取り組むつもりではないでしょうか」(浅川氏)

政治の中枢から離れることで、冷静に自分の将来を見据えることができるというわけだ。そして、その両目には"あるビジョン"が映し出されているという。

進次郎氏は「20年の東京五輪を機に首相の座を狙い始める」というのだ。前出の常井氏が言う。
「彼は最近になって、東京五輪後の日本の針路を熱く語り始めました。近い将来の日本のあるべき姿を、真剣に検討し始めたのです」

9月30日に行われた講演でも、司会者からの「将来、総理になる気は?」の質問に対し、
「私は五輪、パラリンピックの後こそが一番正念場だと思う。その正念場を希望を持って、確かな一歩を、じわりじわり前に前に進めることを常に考えている」
と五輪後を強調している。

「安倍首相は自民党総裁任期を、これまでの2期6年から3期9年に変更し、自身が招致に成功した20年の東京五輪を首相として迎えたいとの思いがあります」(前出の自民党関係者)

だとすると、東京五輪前後から、"トップ取り"に向け始動した進次郎氏との激突は不可避となるだろう。安倍首相VS進次郎氏。将来の日本を占う暗闘劇のゴングが今、鳴った。

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