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ジェネリックやサプリの正しい飲み方とは?「意外と知らないクスリの真実」

[週刊大衆10月26日号]

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ジェネリックやサプリの正しい飲み方とは?「意外と知らないクスリの真実」

病気の際、必ずと言っていいほどお世話になる医薬品。だが、服用方法によっては、体の害になる場合もあるという。なぜか?

「人命を奪う細菌やウイルスに効くクスリは"救世主"とさえ言え、功績は誰もが認めるところです。しかし、高脂血症や糖尿病などの生活習慣病のクスリについて言えば、治すためには生活習慣を改めるしかなく、クスリはあくまで症状を抑えるに過ぎません。クスリでは治らない。それどころか、副作用で他の病気を発症させて、最悪の場合、死を招くことさえあるんです」

こう警告するのは、『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)の著書もある、薬剤師の宇多川久美子氏。執筆・講演などを通じて過剰な医者依存、クスリ依存からの脱却を目指す啓蒙活動を行っている、この道のエキスパートだ。

本誌では、宇多川氏ら識者の力を借り、「クスリの真実」を伝えていこう。
まずは、「病気を治す」はずのクスリが、なぜ逆に毒になってしまうのか? 宇多川氏はこう解説する。
「火事に例えると、クスリは火事になっている家だけに、ピンポイントで放水できるわけではありません。飲んだクスリは胃で消化され、血流に乗って全身を巡ります。つまり、どこが火事か分からず、街中に放水していることになります。そして、全身に回った異物であるクスリを分解するために、酵素を大量に使って代謝が悪くなり、体温が下がります。結果、免疫力が低下して、他の多くの病気を引き起こすんです」

体温が1度下がると、免疫力は30%も低下するという。つまり、クスリと毒は"表裏一体"なのだ。この前提を踏まえ、日常に起こりがちな"クスリの危険"を探っていこう。

まず、クスリの飲み方。水か白湯で飲むのが原則だが、外出先では面倒になり、お茶やジュースなどで済ませがち。問題はあるのか。
「お茶に関しては、タンニン成分が鉄分と結合するため、鉄が主成分の貧血の薬は効かなくなるといわれてきましたが、最新の研究では誤りと分かりました。一方、牛乳は胃酸を中和する作用があるので、酸性の強い胃を素通りして、腸に達してから、ゆっくり吸収されるタイプの薬は効かなくなります」

こう解説するのは『医者とクスリの選び方』(アスコム)の著書もある、新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦医学博士である。
また、グレープフルーツジュースと"相性"の悪いクスリは多いという。
「クスリを体外に排出する酵素の働きを抑える成分が含まれているんです。中でも血圧、睡眠薬の一部は、この作用を受けやすく、血圧が下がり過ぎたり、眠気が取れなくなるなどの副作用があります」(前同)
食前のクスリを食後に飲むと

また、水なしで飲むのもリスクがあるという。
「クスリが食道に張りついて、最悪、食道に穴が開くケースもないとは言えません。もし、多忙で電車の中など移動中に飲む機会が多いなら、最近は水なしで飲めるOD錠(口腔内崩壊錠)の種類が増えていますから、薬局でもらう際、聞いてみるといいでしょう」(前出の宇多川氏)

では、飲む時間はどうか。たとえば、食前に飲むように言われているのに、食後に飲んでも大丈夫か?
「基本的に"食事の後なら飲み忘れが少ない、胃に負担がかからない"という理由で"食後"としていることが多いんですが、空腹時に服用すると効きすぎる、溶けにくいなども考えられます。血糖値を下げる薬などは、食前を守ってください」(前同)

また、指定された時間に飲み忘れても、次の服用まで4時間ほど間があるなら飲んでも平気という。ただ、4時間より短いと、一度に多量服用することになるため、控えたほうが賢明だ。ちなみに「食間」は食事の最中ではなく、食事と食事の間。食事をしてから約2時間後が目安だ。

では、いよいよクスリそのものの話に移ろう。
読者の中には、10種類以上のクスリを飲んでいる方もいるだろう。なぜ、そんなに数が多くなるのか?
「風邪で病院に行っただけで解熱剤、(頭痛の)痛み止め、咳止め、鼻炎薬、食欲もなければ消化剤、さらに解熱剤や痛み止めには、胃の粘膜を保護する物質の分泌を抑える成分が入っているものもあり、胃腸薬まで出されます。医者は、ひとつひとつの症状に合わせて、重ねてクスリを出す指導を研修医時代、指導医から受けているので、どうしてもそうなってしまうんです」(前出の岡田氏)

前述のように、クスリには副作用があり、クスリの数が多ければ多いほど、そのリスクも高くなる。
「私は10種類以上の薬を服用している患者に出会ったら、まず減薬をしています。できれば2〜3種類まで絞り込みますよ」(前同)

もし、大量のクスリを出されているのなら、減薬を頼むと応じてくれる場合もあるので、主治医に相談してみるのも手だろう。
「たとえば、心筋梗塞や脳梗塞の予防薬を出したとします。これは、血液が固まる際に働くビタミンKを抑える作用があります。それなのに、ビタミンKが含まれる骨粗鬆症の治療薬も一緒に飲んでいたら、どちらも効かなくなる可能性があるんです」(同)

併用の結果、心筋梗塞で死亡する可能性もないとは言い切れないのだ。

この危険を避けるには、どうすればいいのか?
「"飲み合わせ"の問題を医者は勉強していません。それをチェックしてくれるのが調剤薬局の薬剤師なんです」(医療ジャーナリスト)

そのために、必要なのが"お薬手帳"だ。
「"お薬手帳"の制度は、飲み合わせで死者が出たことを契機に始まりました。ですから"お薬手帳"の記載は1冊にまとめ、処方薬をもらう際は、必ず持参すべきです」(宇多川氏)

また、安いということで最近、話題のジェネリック薬品(特許切れの新薬と同じ有効成分の薬)も、以下の理由から注意が必要だ。
「有効成分は同じでも、クスリの周りのコーティングや安定剤などの添加物が違うと、効くまでの時間や効き目に差が出てくる場合もあります」(前同)

そのため、厳重なコントロールが必要な抗てんかん薬、ぜんそく薬などは、ジェネリックに変更しないほうがいいとの意見もある。では次に、誰もが買える市販薬はどうか?
「確かに、処方薬より作用が弱いものの、それでも命を落としたケースもあり(年間数件)、決して例外ではありません。中でも気をつけたいのが、総合感冒薬。10種類近い成分が入っていれば、それだけ副作用の出る確率も高まっていきます」(岡田氏)

風邪で熱を下げたいのならば、熱冷ましの成分だけが入った薬を選ぶなど、リスク回避が必要だろう。

続いて、我々がよくかかる症状別に、注意点を見ていこう。
●頭痛
頭が痛いと集中力に欠け、つい鎮痛剤を飲みたくなるものだ。
「鎮痛剤の鎮痛成分は、痛みを軽減させる作用しかありません。一時的に痛みを抑えられても、その作用が切れれば、さらなる痛みを呼び、また薬を飲むという"悪循環"が生まれてしまいます。まずは原因を突き止めること。安易にクスリに手を出すべきではありません」(宇多川氏)

●風邪、インフルエンザ
解熱剤、タミフルを求める働き盛りの男性は多いが、
「風邪もインフルエンザも自然治癒するもので、休息が一番。風邪で抗生剤を出す医師がいますが、風邪の原因はウイルスなので、細菌を殺す抗生剤は意味がありません。タミフルには熱性せん妄、高血糖などの副作用が報告されており、飲むべきか疑問です」(前同)
サプリにはプラセボ効果が!

●胃もたれ
胃がムカムカしているのに、胃薬を飲んで無理やり飲み食いしている読者諸兄も多いのでは?
「胃もたれ=胃に負担のかかるものを食べないで、というサインです。胃腸薬を飲んで胃にさらなる負担を強いると、胃炎や胃潰瘍へ症状を悪化させる可能性もあります」(同)
●高血圧
血圧のクスリを一度飲み始めると、一生のおつきあいになると思っている読者は多いかもしれない。だが、これは一種の都市伝説に過ぎないという。
「コレステロールのクスリもですが、飲むのをやめると、飲む前の状態に戻るだけ。服用前より悪くなることはありません。ですから、ある程度の効果が見えたら軽い薬に変えるか、量を減らし、やめてもらうようにしています」(岡田氏)

では、最後はクスリではないが、健康ブームで多くの人々が飲んでいるサプリメント(健康食品)はどうか? 中でも「ひざの痛みが取れた!」などと、グルコサミンは大人気だ。
前出の岡田氏は、「単なる食品。プラセボ効果(ニセのクスリを処方してもクスリだと信じ込むことによって、なんらかの改善がみられること)で良くなる人がいるかもしれないが、あくまで個人の感想」とバッサリ。一方の宇多川氏の見方は、やや異なる。

「ひざに一番悪いのは、動かさないこと。たとえ、プラセボ効果でも、動かすことによって周りの筋肉が鍛えられ、結果、痛みが少なくなることはありえます」

クスリの真実、いかがだったろうか? これを契機に、正しくクスリを活用されることを切に願いたい。

ジェネリックやサプリの正しい飲み方とは?「意外と知らないクスリの真実」

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