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ⅠSの次なる標的は日本!?「安倍ニッポン対イスラム国」はすでに始まっている

[週刊大衆12月14日号]

ⅠSの次なる標的は日本!?「安倍ニッポン対イスラム国」はすでに始まっている

 今年1月の「邦人人質事件」であらゆる国家から非難された過激派組織。無法者の暴走に打つ手はあるのか、どうか。

 2001年の“9・11”以降、最悪の悲劇となった。「11月13日午後9時過ぎ、カリフバグダディを指導者とするイスラム教スンニ派過激組織“イスラム国”(IS)がフランスのパリで、同時多発テロを実行。死者130人、負傷者350人を超す大惨事となりました」(全国紙外信部記者)

 この悲劇が全世界を震え上がらせた。隣国のベルギーでは、首都圏の地下鉄を全封鎖するなど、最高レベルの“テロ警戒”。また一方で、その怒りは“報復”という形を取って、マグマのごとく噴出。「空爆の連続です。同時多発テロ直後の15日、フランス政府は手始めに、ISの拠点となるシリアのラッカへ20発の爆弾を投下。その後は、原子力空母“シャルル・ドゴール”を動員するなど、連日、爆弾の雨を降らせています」(前同)

 オバマ米大統領、キャメロン英首相も、オランド仏大統領と連携の強化を確認。最も凄まじいのが、プーチン大統領率いるロシアだ。「4日間で、ISの拠点の約820か所に対し、1400トン以上の爆弾を投下。500名を超す死者を出したものの、プーチン大統領は“まだ不十分”と、さらなる攻撃を厳命したんです」(前同)

 このように苛烈に手を下すボスもいれば、裏から手を回すボスもいる。我がニッポンの安倍晋三首相は、「フランスは非常に困難な時期にあるが、日本ができることは何でもする」(11月15日)と支援を明言。思えば、今年初め、後藤健二さん、湯川遥菜さんが殺害された「邦人人質事件」発生時、ISに対し、「その罪を償わせる」と、国会で“報復”を公言し、世界中から「やりすぎでは?」と突っ込まれたのも、記憶に新しい。当時から「安倍ニッポンVSイスラム国」は始まっていたのだが現状、ISは四面楚歌。日本への影響は限定的だろうが、彼らの間に“劣勢ムード”は微塵も漂っていないから不思議だ。

「11月18日、ISは、中国人とノルウェー人の人質2人を殺害したと発表。血まみれの遺体の写真を公開しています。24日には、IS関連の武装集団が、エジプトのアリーシュにあるホテルを襲撃し、裁判官2人と警察官4人、民間人1人の計7人を殺害。“背教者のエジプト軍がイスラム教徒の女性を投獄したことへの報復”と、犯行声明を出してます」(シンクタンク職員)

 全世界を敵に回しても、ひるまず暴走を続けるIS。彼らの次なるターゲットに、まさかの国名が――そう、我がニッポンだ。すでに9月10日、ISはインターネット上で発行する英字機関誌『ダービック』で、事もあろうに、“日本公館の襲撃”を呼びかけていたが、11月18日公開の『ダービック』では、「今は全日本人が標的だ」と警告。続けて、「連合国を支援するという安倍晋三の無分別な公約、愚かさによって、たとえどこにいても、今はすべての日本人とその利益が、IS戦闘員の標的となった」と、高らかに宣言。「安倍ニッポンVS イスラム国」が妙なリアリティを見せているのだ。

『ISISイスラム国残虐支配の真実』(双葉社)の著者で、ジャーナリストの大高美貴氏は言う。「ISは、日本に対して本来、敵視する必要はないと考えているとみられます。ただ、日本は世界有数の経済大国で、西側諸国とともに行動しているため、“日本までも敵視するほど、自分たちには勢いがある”というメッセージを送る側面が大きいと思います」

 そんな“メンツ”のために好き勝手やられては、たまったものではない。しかしながら、「10月にバングラディシュで射殺された日本人男性・星邦男さん(66)について、“ISの戦士が殺害した”と明かしています」(公安関係者) すでに“実力行使”を行っている、というのだ。のみならず、「40代のフリージャーナリストのX氏がシリアで、ISと見られる勢力に拘束されたとの情報もあります。一時、官邸筋から“もうすぐ解放される”という話も聞こえてきたんですが、今年6月以降、まったくの音信不通です」(在阪記者)――あの悲劇の再現は絶対に避けたい。

 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、こう言う。「ISは、自分たちのテリトリー内で異教徒を見つけると身柄を拘束します。今後も、海外にいる日本人が、なんらかの被害に遭う可能性はあるでしょう」とはいえ、日本国内にいれば安心というわけでもないようだ。「来年5月、日本で、世界各国の首脳が集まる伊勢志摩サミット(三重県)が開催されますが、その月の13日は、キリスト教徒が忌む“13日の金曜日”。パリ同時多発テロも同じ“13日の金曜日”で、“次は5月13日が危ない”が定説なんです」(前出の公安関係者)

 今回のテロと同様、警備が厳重な政府関連施設、スタジアム、美術館ではなく、“市井の民”を狙ってくる可能性もあり、ニッポンは危険な状況だが、安倍首相も黙ってはいない。「その罪を償わせる」という言葉通りの猛攻だ。「“地球儀外交”を掲げ、約60か国を歴訪している安倍首相ですが、今年に入ってからはG7だけでなく、トルコ、インドネシア、ニュージーランド、ベルギー、ポルトガル、サウジアラビア、中東アジア諸国等の首脳に対し、“対テロでの協力”を強調しています」(全国紙政治部記者)

 これで各国への根回しも十二分にできた、ということか。今回のパリ同時多発テロについては、「たくさんの市民の命を無残に奪う、卑劣なテロ」と、ISを糾弾し、「日本も米国もロシアも中国も中東の国々も、国際社会全体がテロとの戦いにしっかりと手を携えていく」と、“対テロ”でリーダーシップを取るように明言している。やはり自国民の人質事件は、許せるものではなかったのだろう。

「後藤健二さんらを殺害したとみられるISの黒い覆面の男、通称“ジハーディ・ジョン”も、米軍の空爆によって死亡したと発表されました」(通信社記者) だが、それで終わりという話ではない。「11月22日、安倍首相は訪問先のマレーシアで、いわゆる情報機関“国際テロ情報収集ユニット”を12月上旬に新設すると表明しました。外務省、防衛省、内閣情報調査室、公安調査庁などから、イスラム地域情勢に詳しい職員などを厳選。中東などの大使館に派遣したり、担当地域と行き来したりして、情報収集をするものです」(前出の政治部記者)

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。「菅義偉官房長官は、事あるごとに情報収集の重要性を痛感していました。国際テロ情報収集ユニットは本来、来年4月に発足予定だったものの、先の同時多発テロを受けて、前倒しで開設する形となりました」

 また一方で、官邸は“禁じ手”を繰り出そうともしている。「“共謀罪”の設立も検討されています。共謀罪とは、組織犯罪を“話し合って準備した時点でアウト”とする罪のこと。テロ対策の目玉として、谷垣禎一党幹事長、高村正彦党副総裁が旗振り役となり、法整備を進めようとしています」(前出の通信社記者) 水面下での駆け引きが続く「安倍ニッポンVS イスラム国」の戦い。平穏は、いつ訪れるのだろうか。

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