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【武豊】励みになった伊集院静さんの言葉

[週刊大衆2016年02月08日号]

 1月16日の競馬で3勝を挙げ、「よし、今日も!」と臨んだ翌17日の勝利はひとつだけ。自分の競馬はできたものの、58キロのハンデがこたえたGⅢ「日経新春杯」のサトノノブレス(3着)を筆頭に、もうひとつ爆発力に欠けた一日になりました。

 5日に始まった「金杯」から、開催6日間でここまで7勝。気の早い記者の方は、「このペースでいけば今年も年間100勝を超えますね」と声をかけてくれますが、それは机上の空論で、「なるほど。よし、よし」とうなずいてしまうほど競馬は単純なものではありません。ケガをしたらその時点でアウトだし、先週勝ったから今週も勝てるという保証はどこにもありません。だいいち、その計算でいくと、今年の勝利数は去年とほぼ同じ(106勝)ようなもので。200とはいいませんが、もっともっと勝ちたいと思っている僕にとっては、あまりうれしくない計算結果です(笑)。

 重賞をばんばん勝ちたいし、GⅠでは、もっと目立たないといけない。クラシックも取りたいし、とりわけダービーは、何が何でも勝ちたい。

 そういえば――先週、送っていただいている本誌を読んでいて、思わず、本を落っことしそうになりました。

 ――えっ、武豊も袋とじを開けるのかって!? そうじゃありません。伊集院静さんのエッセイ『作家の遊び方』を読んでいたときのことです。昨年末のケイリングランプリの分析から、元旦の過ごし方になり、“一家にギャンブラーは一人”という伊集院さんらしい至言について書かれていた後……最後の2行に目を落としたときでした。

 <今年は武豊騎手がひさしぶりにダービーを取りそうな気がする。>この言葉はうれしかったですね。先週号で、今年、ドバイに遠征する所有馬3頭に、「全部乗れ」と声をかけてくださったノースヒルズ、前田幸治代表の言葉が励みになると書きましたが、伊集院さんの言葉は、さらに心強く感じました。

 キングカメハメハ譲りの対応力を持っている「朝日杯FS」2着のエアスピネル。父ダノンシャンティの瞬発力を受け継いだスマートオーディン。ハービンジャー特有のしぶとさが魅力のドレッドノータス。長くいい脚を使えるディープインパクト産駒のロイカバード……本番、ダービーに向けて、今年は、わくわくするようなパートナーがずらりと並び、悩む楽しさを取り戻せそうです。

 ジョッキーは、いいも悪いも、自分次第――結果を出せば、より多くの方から声を掛けてもらえるし、いい馬に乗せてもえらえるようになる。反対に、結果を出せなければ、騎乗機会はあっという間に減っていきます。負のスパイラルに陥るのか。それともまた、上昇気流に乗れるのか。2016年が、ジョッキー武豊にとって、勝負の年になりそうです。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算3500勝、日本人騎手初の海外GⅠ制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】励みになった伊集院静さんの言葉

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