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大地震&富士山噴火はいつ起こる?「大災害危険度」最新版

[週刊大衆03月07日号]

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大地震&富士山噴火はいつ起こる?「大災害危険度」最新版

 地球の内側が今、いつ爆発してもおかしくない状態だという……。あの震災から5年――。迫りくる“さらなる危機”を徹底検証する!

 2月6日早朝、台湾でM6.4の大地震が発生した。この地震によって倒壊したビルに、多くの人々が閉じ込められるなどの事態が生じ、100人を超える死者・行方不明者を出す大災害となった。それから3日後の2月9日午後6時56分。今度は日本で、鹿児島県の桜島が噴火。火砕流や噴石が2キロ以上にわたって噴出、噴火警戒レベルが2から3に引き上げられる事態となった。

 少し遡ってみても、昨年には箱根山の火山活動活発化や、東シナ海にある口永良部島の噴火が発生し、2013年12月に小笠原諸島沖の西之島では40年ぶりに海底火山が爆発し、今なお噴火を続けるなど、ここ2年ほどで、日本近海の地底では大きな異変が起きているのだ。

 東日本大震災から5年の月日が経つが、あの大地震と同規模の災害が、いつ起きてもおかしくない状況と言っても過言ではない。来る大災害に備えるため、いつ、どこで、どのような事態が起きるのかを検証しておきたい。実は17世紀以降、日本では、それぞれの世紀に大噴火や大地震が4~5回起きている。幸いなことに20世紀にはほとんど起きなかったが、地震学者の間では、その分のしわ寄せが21世紀に来るのではないかとも言われている。ここにきて、急激に発生回数が増えているのも、その一端ではなかと考えられているのだ。

「現在の日本の状況は、地震と火山噴火が頻発した9世紀の状況に酷似しているのです」 こう語るのは、東海大学海洋研究所地震予知研究センター長の長尾年恭教授だ。「864年に富士山が噴火(貞観噴火)し、それから5年後に貞観地震が起きています。その9年後には武蔵相模地震、さらに9年後には仁和地震が起きました。貞観地震の規模や震源域は、東日本大震災とほぼ同じ。仁和地震は、想定されている東南海地震と同じ地域が震源でした」(前同)

 地震と火山噴火は、必ずしも連動するものではないともいわれているが、気になる符合ではある。地震と火山の因果関係について、琉球大学の木村政昭名誉教授は、こう解説する。「地震も火山活動も、ともにプレートの圧力を受けて起こります。沈み込む海洋プレートの圧力が、内陸の地殻を崩すと地震となり、火山の下のマグマ溜まりを刺激すると噴火となる。地震と噴火を引き起こす元凶は同じです」

 地球の表面は、内部を対流するマントルの上に乗るプレートという硬い岩盤で構成されているが、数枚あるこのプレートの境界(トラフ)付近で地震や噴火は起きる。つまり、その周辺が最も警戒すべき地域だ。中でも、大きな危機が迫っていると言われるのが、日向灘を中心とした南九州一帯。この地域の近海には南海トラフが走っており、2014年に阿蘇山、桜島が、15年には口永良部島が、そして16年には再び桜島が噴火。先日、大地震のあった台湾も、この南海トラフ付近に位置している。

 この地域では、1923年にM7.1(2回)、61年に7.0、84年に7.1と、20世紀に大きな地震が集中した。だが、「日向灘南部沖のみが、地震の空白域となっているのです。つまり、ここには大きなストレスが溜め込まれていると見ることができます」(前出の木村氏) 木村氏は、以前から2014年±5年の間に、M8.7程度の地震が、日向灘沖で発生すると予測している。つまり、あと3年以内に起きる可能性が高いということになるのだ。

 そしてもう1か所、心配なのが伊豆諸島沖だ。実は、日本は4つのプレートの境目に位置している。東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震も、プレートの境界部である日本海溝付近が震源だった。その南側に位置する伊豆諸島周辺には、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界部である相模トラフが走っている。木村氏は、2011年の東北地方太平洋沖地震が起きたことによって、そのプレッシャーが相模トラフにかかっているのではないかとの分析をしている。

 その証拠とも言えるのが、13年に海底火山の爆発という形で始まった西之島の噴火だ。海底火山の溶岩で「新島」ができたかと思うと、あっという間に西之島と合体し、今も溶岩を噴出して成長を続けている。「伊豆諸島沖には地震の兆候が表れています。伊豆大島の三原山の火口底の高さが、東日本大震災の後も海抜400メートルから下がっていないのです」(前同)

 火口底とは、文字通り噴火口の底。つまり、噴き上がってくるマグマの最上部のことである。その位置が下がっていないということは、三原山の下にあるマグマ溜まりが、いまだにプレートからの大きな圧力を受け続けているということなのだという。そして、この圧力を解放するのが伊豆諸島沖の地震というわけだ。

「この地域は、何百年と地震が起きていません。つまり、その間、ストレスがかかり続けているんです。それゆえに、ここで大地震が起きれば、東日本大震災レベルの巨大地震となる可能性は捨てきれません」(同) そうなれば、関東、東海を中心に大津波が発生することは間違いないだろう。木村氏は、この時期を2012年±5年と予測している。この説に則れば、タイムリミットはあと1年だ。さらに、この伊豆諸島沖地震が発生した場合、もう一つの脅威をもたらすとも言われている。それが、富士山の噴火だ。

 木村氏は、伊豆諸島沖の地震が富士山の大噴火を誘発する可能性を指摘しており、その時期を2014年±5年と予測している。実は、伊豆諸島をはじめとした相模トラフ周辺の火山帯は、これまで噴火を繰り返しているが、富士山だけは、1703年に元禄地震が起きた4年後の1707年宝永地震が起きてから、300年以上も活動が止まっている。だが、完全に眠ってしまったわけではない。前出の長尾氏は言う。「火山を人間の年齢に例えれば、富士山は20歳前後の若い火山です。いつの日か100%噴火します。時期については分かりませんが、私は首都圏直下型、あるいは東海、東南海地震が起きた際に、誘発するのではないかと見ています」

 最近の研究によれば、富士山が有史以来、最も規模の大きな噴火を起こしたのが、冒頭に記した864年の貞観噴火。推定14億トンのマグマを噴出し、もともと一つだった精進湖と西湖を分断してしまうほどの規模のものだった。そのことから、このときの噴火は、溶岩流を伴う「割れ目噴火」だったと推定されている。

 これに対して、最も近い噴火である1707年の「宝永噴火」の場合、溶岩流は発生せず、火山礫や火山灰まじりの噴煙が成層圏まで上昇し、偏西風に乗って関東全域に火山礫や火山灰の雨を降らせた。多くの火山学者は、次に富士山が噴火した際も、宝永噴火と同じように火山灰を吹き上げる噴火をすると予測している。もし、そうなった場合、どのような事態が引き起こされるのか。「本格的なIT時代に入ってから、世界の大都市が大量の火山灰に襲われたという例は一つもありません。もし、今の東京に宝永噴火並みの火山灰が降り注いだとしたら、あらゆる電子機器が使い物にならなくなるでしょうね」(長尾氏)

 こうなると、都市機能は全滅。大パニックとなることは必至だ。さらに懸念されるのが物流の麻痺だろう。首都圏から東海地方にかけての鉄道、高速道路、空港などが機能しなくなったら、日本全体の流通は、すべてストップしてしまう。「人的被害ももちろんですが、富士山噴火による経済的被害は計り知れません。こうした事態を想定して、今のうちから、首都機能を分散しておく必要があるでしょうね」(長尾氏) 現在、政府は地方創生の一環として、中央省庁の地方移転を推進しているが、その裏には災害に備える意味合いもあるのだろうか。

 一方、木村氏は、次に富士山が噴火するなら、宝永噴火のような火山灰を撒き散らす噴火ではなく、貞観噴火のように溶岩流を伴う噴火である公算が強いと言う。しかも、多くの学者が懸念する「山の南側」ではなく、「北側」に噴火すると見ている。「富士山は、このところ山頂から噴火するということはほとんどなく、山の北側の噴火と南側の噴火を交互に繰り返しています。前回の宝永噴火は南側が噴火したため、東海道や江戸に甚大な被害をもたらしましたが、次は貞観噴火と同じように、山の北側が噴火するのではないかと推定されます」(木村氏)

 いずれにしても、過去の事例から見て、富士山の噴火が大規模なものになることは間違いないだろう。地震にしろ、火山にしろ、「危機」が迫っていることは間違いないようだ。もし“その時”が、木村氏の唱えるように、すぐそこに迫っているとしたら、2020年の東京五輪どころではないかもしれない。我々も、万が一の時の備えをしておくに越したことはないだろう。

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