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白タク、運び屋…「裏家業ドライバー」違法アルバイト実態

[ヴィーナス03月04日号]

ボートレース戸田
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白タク、運び屋…「裏家業ドライバー」違法アルバイト実態

 日本の経済が大きく潤うはずだったアベノミクス。しかし、その恩恵は庶民まで到底たどり着かず、そのデメリット面である値上げばかりが財布を直撃。そればかりか、消費税8%が重くのしかかり、それが来年には、さらに10%にまで増税される予定だ。

 まさにアベノミクス不況と呼べるこの事態に、わずかでも収入を増やそうと、アルバイトを考える人も多いだろう。東京・新宿区在住の中山氏(38・仮名=以下同)も、その一人だ。「もうすぐ初めての子どもが生まれるんですが、2年前からボーナスは出ないし、給料も10%カットされるようになり、このままでは生活がままならなくなった。それで、昨年から会社に内緒で始めたのが、通称“デリドラ”と呼ばれる夜のお店の送り迎えなんです」

 中山氏の場合、新宿区にある夜のお店の女の子を、待機所とホテルの移動の際に車に乗せていく他、自宅までの送迎も行う。主に働く時間は、午後9時から翌朝5時までで、時給は1000円。同じ時間帯の都心のコンビニでバイトするよりも安いが、「ウチの系列の場合、バイト代が手渡しなうえに明細を発行しないので、会社に副業がバレずに済むんです。正規のバイトだと、税金なんかに反映されてバレちゃうじゃないですか。特に今年からマイナンバーが導入されたことで、より副業が分かりやすくなりますから、多少時給は安かったとしても、こっちのほうがありがたいんです」(前同)

 実は、こうした例は中山氏に限った話ではない。持っている資格は自動車免許だけだからと、ドライバーアルバイトに勤しむ人が増加。しかも、会社にバレないように、お金が少しでも多く稼げるようにと、裏稼業、もしくは、それスレスレを狙った副業に就く人が少なくないのだ。

 実際、本誌も取材を進めてみると、裏稼業ドライバーがいるわ、いるわ……。中でも最も多かったのが、“白タク”だ。白タクとは、必要な許可を受けずに、自家用車を使って“タクシー営業”すること。当然、道路運送法違反という違法行為で、最高罰則は懲役3年というリスクがあるのだが、実際のタクシーより料金を割安に設定しているため、需要はあるのだという。「たびたび警察によって摘発される白タクですが、個人のみならず組織的に営業しているグループもあり、中には年間数億円もの売り上げがあるグループまであるんです」(全国紙記者)

 その白タクは、大きく2つの形に分けられるという。一つ目は路上で営業するタイプで、タクシー利用者が多い地域で呼び込みをして、客を募るのだという。「特に、都心南部のS駅や有名繁華街近くのD橋付近に多くいて、“横浜方面行きませんか?”などと声をかけて複数の客を集め、ワンボックスなど大きめの車で送迎します。タクシーと違って一人ではない分、料金が安くなり、利用者も集まるんです」(前同)

 とはいえ、このやり方では人目につきやすいので、どうしても摘発されやすい。そこで生まれたのが、もう一つのタイプだという。「携帯電話で馴染みの客からの要請のみ受けるんです。これだと、一見しても分からないので、摘発も難しい。利用者の口コミに頼る部分が大きいんですが、中には“韓国人限定”などと謳うケースもあります。実際、2014年3月には、韓国語が通じるのを売りにした白タクグループが警視庁に摘発され、年間売り上げが数億円規模だったことが判明しました」(同)

 また、裏稼業ドライバーで忘れてはいけないのが、運び屋だ。「“物を運ぶだけで5万円”などとネットなどで募集し、希望者の自家用車やレンタカーを借りさせるなどして、物を運ばせるだけと至極単純。とはいえ、もし中身が普通の物であれば、業者に頼めばいいわけですから、このようなケースは大抵、薬物や拳銃の運搬でしょう」(捜査関係者)

 しかし、知らぬ間に犯罪の片棒を担がされる場合もある。「正規の宅配業者を装って“繁忙期だけの期間アルバイト”などと謳って、働き手を募集。しかも、バイト代が時給1100円など相場通りだったら、誰も怪しまない」(前同)

 また、裏社会ジャーナリストは、Nシステムかく乱目的の運転アルバイトがあると話す。Nシステムとは、自動車ナンバー自動読み取り装置のことで、道路上に設置された、通行車両を記録する装置のことだが、これを“かく乱”させるとは、どういうことなのだろうか。「一般的には、警察が犯人特定の際に使われると思われていますが、反社会組織やフィクサー、有力宗教関係者などの動向を把握するためにも利用。彼らが、どこに移動しているかをチェックしているんです。行確(行動確認)される側は、平常時は監視されていてもいいんですが、たとえば、別の反社会組織との接触があるとか、あるいは抗争やシノギで身を隠したいとか、そういうときもある。その際に、普段使っている車を意図的に別の地域で走らせることで、警察の目を欺かせることができ、その場合にドライバーを雇うケースがあるんです」

 もちろん、この場合のお値段はピンキリだが、このジャーナリストが聞いた中での最高額は、都内を10時間移動し続けて、10万円。しかも、5日連続だったため、1週間足らずで50万円も稼いだという。「“N”をかく乱すればいいからといって、首都高をずっとグルグル回っていればいいというわけではありません。防犯カメラがない駐車場で駐車したり、事務所の関連施設近くの路上で停車するなど、“それっぽく”運転しなきゃならないんです」(前同)

 一方で、純粋に反社会組織の運転手という仕事もあるという。「昨今は反社会組織に厳しい環境だけに、貴重な人員を運転手に専念させることのできない組織もあります。そこで、一般人に依頼するケースが出てくる。基本的には3次や4次といった団体の話でしたが、数年前には某広域組織の2次団体で、それが見つかって、警察に事件化されたこともあります」(同) この場合、バイト料は時給などではなく、「一般人といっても、建設会社の社員などが仕事の受注目当てで人を出すケースがほとんど」(同)だそうだ。

 また、純粋なドライバーというバイトではないが、車の名義貸し&転売をして稼ぐ人もいるという。広域組織3次団体幹部が言う。「現在、暴排条例が普及してしまったせいで、ディーラーなどから車を購入できないんだ。そこで、オレらに代わって車を購入してもらう名義貸しや、個人間売買で購入したとするために、一般人に一度購入してもらって、しばらくしてから引き取る転売という形で、入手することが増えてきているよ」 その場合、彼らは手数料を払ってくれる他、購入後すぐに転売すると警察から目をつけられるため、数週間から数か月は実際の乗車が必要となるため、実質、車をタダで利用できるのだ。

 とはいえ、これらは闇社会との接点が必要となるが、身近にできる裏稼業バイトもある。都内在住の会社員、三田氏(40)が声を潜めながら、こう話す。「一昨年、待望のマイカーを買ったんですが、平日休みの仕事に就いているため、土・日に乗ることがありません。そこで、手を出したのが個人レンタカーです。土・日に車を使いたい人に、“1時間1000円+使用したガソリンだけ給油する”という条件で近所や知人に触れ込んだところ、これが大成功。月に5~10万円の収入になりました」 1、2時間だけ車を使うために専門のレンタカー屋に行くのをためらっていた人が、殺到しているそうだ。

 また、車を持っていなくても、自宅前のスペースを貸して収入を得ているというのは、片岡氏(34)。「マイホームを買った際に駐車スペースを確保したんですが、財布が厳しくて車はなかなか買えない。そこで、車を購入するまで、とりあえず、そのスペースを月2万円で近所の人に駐車場として貸しています」

 一般人が、つい手を出しがちなアルバイトドライバー。その仕事の適法性は確認済みですか?

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