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プロが断言! 騙されないための「得する保険」「損する保険」見分け方

[ヴィーナス2016年04月05日号]

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プロが断言! 騙されないための「得する保険」「損する保険」見分け方

 入っておけば、とりあえず安心なんて大間違い。いざという時に役立たない、実は大損していたなんてことも。アナタの契約、見直し時です!

 40代、50代男性の9割近くが加入している生命保険。どうせなら、お得な保険に入りたいものだが、開口一番「損しない保険なんてありません!」と断言するのは、『生命保険は「入るほど損?!」』(日本新聞経済出版社)など保険に関する著書を多数持つ、オフィスバトン「保険相談室」代表の後田亨氏だ。「保険とは、大勢の人から集めたお金を、万が一のことが起きた、ごく一部の人へ支払う仕組みです。集めた保険料の中から、保険会社の人件費や宣伝費も引かれますから、全体のリターンは原則マイナスになります。旬の芸能人を使ってテレビCMを打っているような大手の主力商品を選べば、当然、損しがちです」

 ズバリ、良い保険とは、“損が少ない”保険なのだ。極論すれば、保険に入らないことが一番お得だという。「現状、保障目的の保険は競馬よりも還元率が低いし、貯蓄商品や運用型の商品も、金融機関と比べても手数料が高すぎます。保険に入ることありきの前提が間違っているんです。“仕方なく保険を利用する”というスタンスであるべきです」(前同)

 そもそも、保険を仕方なく使わねばいけない状況とは何なのか。ファイナンシャルプランナーの佐藤優子氏はこう語る。「保険で備えるべきは、不測の事態。40代で働き盛りの男性が、妻と小学生の子どもを残して亡くなったり、事故で寝たきりになって働けなくなるなど、滅多に起きることはないけど、起きた際の損害は甚大なケースです。短期の入院など、起きる可能性は高そうだけど、損害はそれほど大きくないものまで、保険で備える必要はありません」

 すなわち、保険が必要なのは、妻子持ちの現役世代のみ。独身や、子どものいない既婚者は入らないほうがお得ともいえる。では、妻子持ち男性が選ぶべき保険とは一体何なのだろうか。前出の後田氏のおすすめはというと、「収入保障保険が利用しやすいと思います。死亡時から満期までの保険金額を月額で設定できるからです」

 たとえば、35歳~60歳までの期間、月額15万円を保険金として受け取れると設定した場合、35歳時点で死亡すれば、保険金は総額4500万円、55歳で死亡すれば900万円となる。一方、定期保険の場合、保障期間内であれば、30代で死んでも、50代で死んでも保険金は同額。幼い子を残して死亡したときほど、手厚い保障が受けられる収入保障保険は効率的ともいえるのだ。加えて、「勤務先に『団体定期保険』がある方は有力な選択肢になります。営業や宣伝コストがかからないため、保険料が安く、還元率が高いんです。保険会社の社員は、自社商品には入らず、団体保険を利用している人が多いです」(前同)

 また、住宅ローンを組んだという人は、保険の見直し時。「多くの場合、保険料は銀行負担で、団体信用生命保険に入ることになりますから、世帯主が死亡、または高度障害になった際、ローン残高は保険金で支払われます。その分、生活費は抑えられますから、死亡保険金の額を少なくし、月々の保険料負担を減らしましょう」(前出の佐藤氏)

 ちなみに、死亡保険を選ぶ際、“保険料を積み立てられる終身保険なら、老後に解約しても、払い込み総額以上のお金が戻ってくるので、損をしません”というセールストークをされた人もいるのでは!? 実は、このウマい話こそ損のモト!「老後まで解約しないという前提が怪しい。契約後、数年から数十年間は、いつ解約しても損をするんですよ。払い込んだ保険料より、多くの返戻金をもらえるのは60代以降の話ですが、そもそも、保険の解約率は毎年5~6%。これで計算すると、10年後に残っている契約は半分しかありません。数十年後という不確実性のリスクを、割り引いて評価しないといけません」(前出の後田氏)

 さらに、保険営業マンが終身保険を猛プッシュするのには、こんな裏事情も。「掛け捨ての定期保険よりも、終身保険のほうが保険料が高いので、営業マンの報酬も大きくなる。歩合制の報酬体系なので報酬の額自体が大きい商品を売りたがるのは当然です」(前同) 保険は“掛け捨て”を肝に銘じておこう。

 さて、死亡に続いて気になるのは大病。これは、独身でも気になるテーマだが、後田氏はこう言う。「保険会社で働く人の間では医療保険は不人気です。入院日額1万円として、10日入院した場合、もらえるのは10万円。この金額は保険じゃないと用意できない金額なのでしょうか。家族3人で帰省しても、これくらいかかりますよね? 医療保険は7万円を調達するために、10万円払い込むような保険です。死亡保険のように、数千万円を調達できるという話であれば、保険に入る意味もありますが、自己資金でまかなえる額を保険で備えるのは損するだけです」

 さらに、念頭に置いておきたいのは、入院した場合、果たしていくらお金が必要になるのかということ。「治療に数十万円かかっても、国の高額療養費制度がありますから、年収370~770万円の現役世代なら、自己負担額は月に9万円程度です。また、2011年のデータによれば、平均入院日数は35~64歳で27.3日、65歳~74歳でも44.8日です。さらに、企業に雇用されている人の場合、入院で長期間仕事ができなくなった場合、1年6か月は給料の3分の2が支給されます」(佐藤氏)

 医療保険のセールストークとして頻出する“差額ベッド代”や“入院中の食費”も、30日分程度であれば、自己資金でどうにかなりそうだ。逆に、現在の預金残高では不安な人は、「保険料を支払う前に、出費を見直して、貯蓄にまわす額を増やす努力を」(前同)

 とはいえ、平均的な入院日数では治らず、1年6か月を超えても働けないという事態もあり得る。さらに、傷病手当のない自営業やフリーターの場合、長期入院は収入の減少に直結する。こうした場合、検討に値するのは、就業不能時に減ってしまった収入を補償してくれる保険。「勤務先の団体保険に長期所得補償保険があれば、優先的に検討すると良いでしょう。個人向けでは、『日立キャピタル損害保険「リビングエール」』や『ライフネット生命「働く人への保険」』。どちらも、60日や180日を超えて仕事に就けない状態が続いた時に初めて給付金が支払われます。就業不能状態に備える保険は、住宅ローンを抱えている人などにとっては、収入減の影響を想像すると、医療保険などより優先的に検討されるべき保険です」(後田氏)

 これらの保険は、がんで休業中の人への支払いが最も多く、骨折により働けない場合でも支払い実績があるという。“それなら、がん保険もあるのでは!?”と思うが、「がん保険は宝くじよりも加入者への還元率が低い、異様に不利な賭けです。しかも、『アフラック』が、実際にがんにかかった経験のある人を対象にしたアンケートでは、がん治療全般(入院・食事・交通費などを含む)にかかった費用は、50万円程度、もしくは100万円程度と答えた人が最も多く、全体の7割を占めました。これは貯蓄でもまかなえる額でしょう」(前同)

 だが、“貯金100万円なんてない!”という人に後田氏がおすすめするのは、「どうしても入る場合なら、『テラ少額短期保険の「医師が考えたがん治療のための免疫保険」』です。診断給付金100万円のために、支払う保険料が安いほどいいと考えるとき、有力な選択肢になります」 契約は1年更新で、保険料は5歳刻みで上がるが、35~39歳男性の保険料は490円。「100万円が払えるようになったら解約するという前提で短期間利用」(同)するのが、賢い利用法のようだ。

 とはいえ、「40歳の男性が向こう10年でがんに羅患する割合は2%程度。60歳まで範囲を広げても、9割超はがんにならないのです」(同) がん保険での備えが必要なのかはかなり疑問。CMやセールストークに、踊らされないようにしたい。

 不安喚起が保険勧誘の王道だが、他方で“節税になります”と勧誘された人もいるのではないだろうか。「個人年金保険に加入すると、保険料払い込み期間が10年以上、年金支払い開始年齢が60歳以上、支払い期間が10年以上なら、保険料控除が使えます。年間保険料8万円を超えれば、税率10%でも、所得税と住民税で、年間6800円が節税ができます」(佐藤氏)

 サラリーマンには朗報かと思いきや、後田氏はこう警告する。「お金を受け取れるのは数十年も先のことです。インフレなど、遠い将来のお金の価値は不透明なうえに、契約から10年超、元本割れが続くこともザラです。銀行に預けていれば、金利は少ないけど、マイナスになることはないですよね。節税目的で入るなんて、ポイント目当てで買い物をするようなものです」 優先的に検討すべきは、自営業者など、厚生年金や企業型年金に未加入の者が入れる、個人型確定拠出年金だという。「自営業者の場合、年間81万6000円までの掛け金が所得控除対象になります。最大限利用すると、税率10%でも所得税・住民税合わせて年間16万円以上税金が安くなるので、私も利用しています」(前同) 保険に入れば安心なんて、真っ赤なウソ。賢く冷静に利用して、資産と将来を守るべし!

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