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【武豊】春の海外遠征が一区切り。秋も楽しみです

[週刊大衆2016年06月27日号]

 来年のダービーを目指して、早くも2歳新馬戦がスタートしました。幸先の良い一歩を踏み出したのは、新種牡馬ジョーカプチーノ産駒のマイネルバールマン(4日東京)、クロフネ産駒のレッドラシーマ(4日阪神)。トーセンファントム産駒のメモリーミネルバ(5日東京)、マンハッタンカフェ産駒のアンジュルマン(5日阪神)。残念ながら僕はまだ参戦していませんが、今年はどんなパートナーと巡り合えるのか……ディープインパクトを超えるディープの仔に会えるかもしれないし、ディープの仔を倒すライバルに出合えるかもしれない。そんなことにあれこれ思いを巡らせていると、ドキドキ、ワクワクしてきます。

 今年もそうでしたが、ここ数年、間違いなく日本馬のレベルは上がっています。世界を見据えたとき、それは誇らしいし、うれしいことですが、ひとりのジョッキーとして見た場合、ちょっとやそっとじゃダービーを勝てないという現実を突きつけられたようで、もう、苦笑いするしかありません。

――難しいのはダービーを勝つことではなく、ダービーを勝てる馬に巡り合うこと。その想いを強くしたのは1998年、スペシャルウィークで初めてダービーを制したときでした。関東に入るか、関西に入厩するかの確率は50%。関西に来ても僕に騎乗依頼が来る確率はさらに低く、これはもう運があるかどうかどうかです。縁と言ってもいいし、運命と言い換えてもいいでしょう。

 やるべきことをきちんとやっていれば、運命の糸は向こうからやって来る。それを信じて、毎日を、1レース、1レースを必死にやっていくしかありません。

 ということで、今週も目いっぱいいきます。狙うのは、イギリスのGI「プリンスオブウェールズS」。5日間で8つのGIが開催されるロイヤルアスコットのメインレースで、パートナーはもちろん、エイシンヒカリです。「凱旋門賞」と同じ、フランスのシャンティイ競馬場で行われた前走、5月24日の「イスバーン賞」では、乗っている僕が驚くほど衝撃的な強さで10馬身差の圧勝。現地の評価もうなぎ上りで、堂々と胸を張ってレースに臨めそうです。

 そしてここを勝てば次に見えてくるのは、先行馬有利の「凱旋門賞」。届きそうで届かない。何度も分厚い壁に跳ね返されてきた日本馬の代表として、今度こそ、この手で世界を獲りにいきたいと思っています。香港、アメリカ、ヨーロッパ……海外で乗る機会を数多くいただいた今年の上半期も、海外レースはこれで一区切り。気になるエイシンヒカリの体調面も、フランスからイギリスは、ユーロトンネルを利用すればわずか6時間程度とのことなので、前日輸送で問題ナシ。あとは、ゲートが開くのを待つだけです。レースの模様は、当日、グリーンチャンネルで生放送されるそうなので、ぜひ、テレビの前で声援を送ってください。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算3500勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】春の海外遠征が一区切り。秋も楽しみです

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