日刊大衆TOP 娯楽

【武豊】4年ぶりの騎乗停止で思ったこと…

[週刊大衆2016年09月05日号]

 8月6日に行われた小倉6レース。最後の直線で馬がターフビジョンに物見して外に膨らみ、13日から21日まで、開催日4日間の騎乗停止処分を受けてしまいました。

 どんな理由があろうと、一つのミスが大きな事故につながる競馬で、制裁を受けるような騎乗をしたことは恥ずべきことです。言い訳のしようがありません。到達順位(2着)に変更はなかったものの、進路を阻まれた3着コウサンベルに騎乗した酒井学騎手をはじめとする関係者の皆さんには、後味の悪い思いをさせてしまいました。

 また今回の騎乗停止で、G3「関屋記念」(14日新潟)のダノンリバティ、G2「札幌記念」(21日札幌)のヌーヴォレコルトをはじめ、騎乗依頼をいただいた馬たちに騎乗できなくなったことは痛恨の極みで、自分自身に腹が立ちます。

 前回、騎乗停止を受けたのは4年前でした。イギリスのアスコット競馬場で行われた「シャーガーカップ」で、鞭の使いすぎというのが、その理由です。イギリスでは7発までというのは分かっていたのですが、勝負がかかっているところで、つい熱くなりすぎて。ビデオで確認すると12発も使っていたので、これはもう完全にアウトでした。

 4年間、騎乗停止がなかったことが逆にすごい。さすが、フェアプレー賞の常連! 今回のことで、ネット上では、変な褒められ方をしているようですが(苦笑)、進路妨害などはないのが当たり前。僕の騎乗を楽しみにしてくれているファンの方には、騎乗停止が明ける27日からの競馬で倍にして、お返しをしたいと思っています。

 その27日、28日の2日間で行われる重賞競走は、ジャンプを除くと2つ。どちらも28日の開催で、一つは札幌を舞台に行われるG3「キーンランドC」(芝1200メートル)。昨年は、サクラアドニス(8着)、一昨年はスマートオリオン(7着)をパートナーに挑みましたが、残念ながら初制覇はなりませんでした。

 もう一つは、こちらもまだ勝ったことのない重賞で、新潟を舞台に行われるG3「新潟2歳S」(芝1600メートル)です。このレースに前回、挑戦したのは06年で、結果は17着(マイネルハーバード)。その前は……96年。「新潟3歳S」と呼ばれていた時代まで遡ります。パートナーは……そうです。前号で紹介した、あのシーキングザパールです。

 彼女のことを語らせたら、一晩話し続けてもまだ足りないほど、たくさんのエピソードがありますが、まさか、2週続けて彼女のことを書くことになるとは思ってもいませんでした(笑)。走るのも、飼葉を食べるのも、なんでもイチバンじゃなきゃ気が済まなかったお嬢様は、それだけ桁外れの能力と魅力を持ったサラブレッドだったということでしょう。

 もう一度、彼女のような馬に巡り合えたら……考えただけで、ワクワクしてきます。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算3500勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】4年ぶりの騎乗停止で思ったこと…

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.