日刊大衆TOP トレンド

美味ウンチク「カレー&ハンバーグ」の秘密!

[週刊大衆2016年09月05日号]

ボートレース戸田
https://www.boatrace-toda.jp/
GⅢ 戸田マスターズリーグ第10戦・週刊大衆杯

美味ウンチク「カレー&ハンバーグ」の秘密!

 カラ~イぶっかけ飯もいい、ジューシーな肉塊にカブりつくのもいい――さてさて、今晩の夕ご飯はどっちだ!?

 ミナミもキタも、首ったけ!? 現在、「カレー」が大阪で大流行!!「ブームの火つけ役は、スリランカ料理店『ロッダグループ』のカレー。かなりの辛口!ですが、ココナッツミルクも使われ、辛さの中にも甘さもあるのが特徴。干し魚の出汁も使用しており、日本人になじむ、どこか懐かしい味で、カレーブームを牽引してます」(大阪在住の食ライター) 残暑の厳しい中、我々の身体がこの“スパイス食”を欲するのも至極、当然のことだという。

「カレーに含まれるスパイスには、健胃、食欲増進、消化促進の効能があり、夏バテ防止に最適。具材としてよく使われる豚肉には“元気ビタミン”とも呼ばれるビタミンB1が多く含有され、異常な暑さに体力が奪われる中、人々は自然とカレーを求めるんでしょう」(外食コンサルタント) カレーといえば、先日、“メジャー3000本安打”を達成したイチローも、毎朝、妻・弓子さんの作るカレーを食べていたことは有名。秋まで、もうひと頑張りしたい、働く男たちこそ、カレーを食べるべきなのだ。

 鼻をくすぐるスパイシーな香り、トロトロのルーに肉にジャガイモ、そして、福神漬け。白米と一緒にかき込むべく、いただきます……くぅ~!! 美味爆発!! しかし、ふと“あいつ”の存在が頭をよぎる……そう、「ハンバーグ」である。

 来年1月、初めて挑むミュージカルで、下着姿を披露する長澤まさみ(29)が絶賛する、彼女の地元・静岡県のレストラン『さわやか』の「げんこつハンバーグ」の局地的人気がすごい。全国のグルメ愛好家の耳目を集めているのだ。

「オーダー後、テーブルに到着するのは、アツアツの鉄板に乗った“げんこつ”サイズの俵型ハンバーグ。それを店員さんが半分に切って、ソースをかけてくれるんですが、そのソースが沁み込む切り口は赤く、少しレアな状態。それを、鉄板の熱で、好みの焼き加減に仕上げて食べるんです」(東海地方の食ライター)

 本誌記者はさっそく、静岡へ。食してみると、ローストビーフのように、肉本来の食感と旨味がガツン。鉄板いっぱいに溢れ出る肉汁もフレッシュで、ビーフの味が全身にジュワ~ッと染み込む!!

 疲労回復効果でいうなら、ハンバーグもカレーに負けてない。『さわやか』は牛肉100%ですが、一般的な合挽き肉を使ったハンバーグなら、豚肉、玉ねぎにもビタミンB1は多く含まれ、牛肉のビタミンB5を一緒に摂ると疲労回復効果が増します。また、豚肉のビタミンB1と玉ねぎのアリシンが結合して“アリチアミン”になると、ビタミンB1の働きが長時間持続し、エネルギー生産効率がさらに向上。夏バテにもオススメ」(前出の外食コンサルタント) ウマくて元気が出る!! カレーとハンバーグは、洋食の王様にして、究極の“夏のオトコ飯”なのだ!!

 ということで、「どっちが王様か」という前に、知ればもっとウマくなる、グルメな秘密を全部出し!!

 まずは歴史から。日本人が初めてカレーを目撃したのは、1863年(文久3年)。幕府遣欧使節の一人だった三宅秀が、インド人の食事を目撃した際の記録を、こう残しているのだ。<飯の上へ唐辛子細味に致し、芋のドロドロのような物を掛け、これを手にて掻きまわして手づかみで食す。至って汚き人物のものなり>

 その風景は、箸文化の日本人には相当、奇異に映ったのだろう。実際、日本人でカレーを食べたという最も古い記録は、1871年(明治4年)、日本初の物理学者となった山川健次郎によるもの。「アメリカへ向かう船の中、西洋料理が口に合わず、体調を崩していた彼が、食堂のメニューから見つけたのがカレーライスだったとのことです」(歴史学者)

 明治5年になると、「西洋料理通」「西洋料理指南」の2冊の本に、カレーのレシピが登場。ここからカレーが日本に広く伝播する。しかし、誤解は禁物だ。「カレーが日本に伝わったのは、インドからでなく、インドを植民地支配していたイギリス人が自国に持ち帰り、西洋料理としてアレンジしたものでした。インドのものよりトロみが強いのは、カレーが英国海軍のメニューに採用された際、船の揺れでこぼれないように、小麦粉を入れたためといわれています」(前同)

 明治9年には、「少年よ、大志を抱け」のクラーク博士が、札幌農学校の寮に住む学生の栄養状態を改善するため西洋料理を推奨し、<生徒は米飯を食すべからず、但し、らいすかれえはこの限りにあらず>という規則を作ったという。クラーク博士もカレーをオススメしたのだ。一方、「昭和の時代、カレーライスかライスカレーかという議論がありましたが、そのきっかけは、このクラーク博士の言葉にあるのではと言われていますね」(同) 米にカレーをかけるでも、カレーを米にかけるでも、どちらでも苦しゅうない。たっぷりかけて、いただきます……くぅ~~!!

 以後、家庭料理として普及したカレー。ルーツは、旧日本海軍にあるという。「明治の初め、海軍・陸軍軍人が病死した最大の原因は脚気でした。白米中心の偏食ゆえです。そこへ、英国海軍のメニューにあるカレーを採用したところ、脚気での病死が大きく改善。これを、故郷に帰還した兵士たちが全国に広げたんです」(前出の外食コンサルタント)

 現在でも、海上自衛隊では毎週金曜日、すべての部署でカレーライスを食べる習慣が残っている。「長い海上勤務期間中、曜日感覚がなくなってしまうのを防ぐために、この習慣が残っているんです。海上自衛隊の基地がある横須賀では“よこすか海軍カレー”をご当地グルメとし、街おこしの目玉の一つになっています」(前同) 軍だけに地域振興をグングン推し進める……ってか。

 で、一方のハンバーグ。どこからやってきた!? 「ハンバーグの起源は、18世紀頃のドイツ・ハンブルク。労働者向けの食事として流行した“タルタルステーキ”がルーツといわれています」とは、前出の歴史学者。

「さらに根源を言えば、13世紀頃に欧州に侵攻していたタタール人が食べていた馬肉の生肉料理。これが進化し、その後、20世紀前半にかけてアメリカに移住したドイツ系移民によって広まり、“ハンブルクふうステーキ”と呼ばれるように。日本では明治38年の『欧米料理法全書』に“ハムボーグ”という記述があり、これが最古のレシピ。一般に広まるのは、大正から昭和にかけての大正デモクラシーの時期で、この頃には“ハンバーグ・ステーキ”と呼ばれるようになっていたようです」(前同)

 だが実は、ドイツ、アメリカから伝わるずっと前から、日本では、事実上のハンバーグを食べていたとの記録が残されているという。「約5500年前の縄文前期の居住地跡として知られおんだしる、山形県の『押出遺跡』から発見された、卵をつなぎに、鹿肉や猪肉を練り込んで発酵させたクッキー状の炭化物がソレです!! 一方、約6000年前の遺跡の長野県『大崎遺跡』からも同様の炭化物が発見されています」(前同) 日本人のハンバーグ好きは、いにしえの記憶ゆえ!?

 時代は下って、1960年代。ハンバーグはご馳走として一般家庭の食卓にも上り、70年代に突入すると、レトルト食品の普及でメジャーな存在感を放ち始める。「初のレトルトハンバーグは、62年にマルシンが発売。といっても、温めれば食べられる、現在の真空パックに入ったようなものではなく、焼いて完成させるタイプの商品でした。70年代に入って真空パック入りが発売され、食卓はむろん、子どもやお父さんの弁当の一品としても爆発的な人気となりました」(外食コンサルタント)

 ここで、料理研究家のオガワチエコ氏が言うには、「レトルトのハンバーグの中でも『ハインツ』はソースが大人味で、肉にも玉ねぎの甘みとコクが出ている。『洋食亭』は肉のプリプリ感と肉汁がいい。『チキンハンバーグ』は懐かしの味で、お弁当にうれしいです」 ちなみに『ハインツ』のハンバーグはマツコ・デラックスも、「洋食屋さんで出されても分からないわね」と絶賛。爆買いすべし!!

 対する、カレー。兵士たちによって広がっていったこのスパイス食が、家庭に根づくようになったのは、“インスタントカレー”が商品化されたのがデカいだろう。

「大正15年に、大阪ハウス食品が、『ホームカレー粉』の商品名で発売し、カレーが家庭に広く普及し始めました。現在、最も一般的な固形のルーは、昭和29年にエスビー食品が発売。昭和35年にはグリコが、チョコレート生産技術を生かし、割って使う板チョコ状の商品を初めて発売。使いやすく進化を遂げました」(食品コンサルタント)

 インスタントカレーよりも、もっと手軽に食べられる“レトルトカレー”の存在も見逃せない。「1968年、大塚食品が世界初の市販レトルト食品『ボンカレー』を発売するや大人気に。関連会社の大塚製薬が持っていた、点滴薬の殺菌技術を応用し、他社に先駆けて商品化に成功したものでした。1971年、ハウス食品が『ククレカレー』を発売。当時、人気絶頂期にあったキャンディーズによる“おせちもいいけどカレーもね!”のキャッチフレーズで、一気に庶民に浸透しましたね」(前同)

 最近では「缶詰めカレー」が大ヒット。ツナで有名な「いなば」のカレー製品が安価で、全国で愛食されているのだが、実食してみると、具材もしっかりしてて、コクも深いし辛い! こうして家庭で手軽に食べられるようになり、カレー、ハンバーグは“国民食”の地位を揺るぎないものに。前出のオガワ氏が、家庭で作るとき、簡単なひと手間でグッと味を良くするコツをアドバイスしてくれた。

 まずはカレーから。「カレーは、デミグラスソースを入れると、欧風の上品な味になるので、ひとかけだけ、シチューのルーを入れるといいですよ。あとはインスタントコーヒーを入れるのもいい。ほろ苦さがカレー本来の味とコクを引き出して、大人な味わいが増すんです。野菜はミキサーにかけると時間短縮にもなり、味も本格的になりますね」なんだ、簡単じゃ!? では、ハンバーグは?

「肉から水分が出てパサパサになってしまうので、塩胡椒をするのは肉を混ぜるときではなく、焼くときに。あと、生地を成形したら、冷蔵庫で30分休ませると、ふっくら仕上がります。炒め玉ねぎが定番ですが、生の玉ねぎを使うと食感が加わり、一味違った仕上がりになります」(前同)

 はたして、変わるのか!? 言われた通りにして、ジュージュー焼いて、ひと口食べる……ハンバーグ、最高に最高! もちろん外食も悪くない。

 カレー外食チェーン『CoCo壱番屋』は本誌編集部員にもファンが多いが、勢力を拡大中だという。「『CoCo壱番屋』は、アメリカ、台湾、中国、韓国、タイ、シンガポールなどにも進出。驚くことに、13年には、“最も大きいカレーレストランのチェーン”として、ギネスに認定されました」(外食コンサルタント)

 一方、ファミリーレストランで人気メニューのハンバーグもグレートな存在。むろん、そこにも歴史あり。「1970年の大阪万博に出店された『ロイヤル』で出したハンバーグが連日2000枚を超えるヒットとなり、のちの『ロイヤルホスト』のオープンにつながりました。和風ハンバーグを初めて出したのは74年のデニーズ。以来、30年にわたって、売り上げベスト10に入る人気商品です」(前同)

 深い味わいが、知ればもっとずっと深くなる! さて、今晩の夕食はどっち!?

美味ウンチク「カレー&ハンバーグ」の秘密!

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.