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不安解消! 医者や薬に頼らない「からだのセルフメンテナンス」

[週刊大衆2016年11月07日号]

不安解消! 医者や薬に頼らない「からだのセルフメンテナンス」

 中高年になると、どうしても生じる体の不調。しかし、病気というわけではないので、できれば医者にはかかりたくないし、薬に頼るのもイヤ……なんて思う向きも多いはず。

 今回の特集は、そんなお父サンへの朗報。実は、医者や薬に頼らずとも「ちょっとしたケア」で簡単に不調や不安を解消できるものなのだという。年のせいと諦める前に、セルフメンテナンスを試してみよう。

 まずは、ちょっとしたエクササイズで体の不調や老化を解消する方法を紹介したい。人の体は使わなければ衰える。逆に言えば、体を使い続ければ簡単に衰えないものなのだ。特に、筋肉や関節のトラブルは、「意識して使うこと」で、かなり改善や予防できる。その最も典型的な例が、肩こりや五十肩。

「肩こりや五十肩は、普段、肩から背中にかけての部分を動かさない人がなりやすいんです。普段から腕や肩甲骨を動かして柔らかくしておきたいものですね」 こう語る元東京警察病院リハビリテーション室長の野呂田秀夫氏が、肩こりや五十肩を改善する簡単なストレッチを教えてくれた。

(1)バンザイの体勢で壁に手をつき、肩まわりと肩甲骨まわりをしっかりと伸ばす。

(2)バンザイしたまま、車のワイパーのように両手を左右にゆっくりと振る。

「ポイントは、常に肩よりも腕を高く上げていることです。このエクササイズだけで、肩まわりの血行が良くなり、じんわりと温かくなってきますよ」(前同)

 たったコレだけ。なんとも簡単ではないか!? さっそく実践してみたいところだが、肩の痛みには、セルフケアに適さない症状も。「転んで手をついたときにケガをして肩が上がらなくなった場合や、握力が落ちたり手がしびれたりする“首から来る肩の痛み”の場合は逆効果。病院で治療してください」(同) 痛みの原因に留意しながらの実践が必要なようだ。

 老けて見えるうえに、腹が邪魔して歩く姿勢が悪く、腰痛を発症する原因となるメタボ腹。これも運動で改善できるのは言わずもがなだが、“それができていたら、こんな腹になっていない!”と言いたくなるのが実際のところだろう。そんな人にオススメなのが、ダイエット効果のある呼吸法「ドローイン」だ。現役のプロレスラーにして今年7月、東京・用賀に「かねはら整骨院」をオープンした金原弘光氏が言う。

「メタボ腹を解消するには、溜まっている内臓脂肪を燃焼させる必要があります。ドローインなら器具を使わずに、しっかりと内臓脂肪を燃焼させられますよ」

 ドローインのやり方は、以下の通りだ。

(1)胸を張って背筋を伸ばして立ち、息を大きく吸い込みながら、お腹に力を入れてお腹をへこませる。

(2)次に、息を吐きながら、さらにお腹をへこませる。

 これを毎日、朝晩10セット行うだけ。コツは、常にお腹に力を入れておくことと、息を長く吸い、長く吐くことだという。「また、ツイスト運動も効果的ですね。腰に手を当てて、上体を左右に振ります。呼吸を止めないように、しっかりとお腹に力を入れてください」(前同) 内臓脂肪は、あらゆる生活習慣病の元凶でもある。こんなに簡単に落とせるのなら、ぜひ実践したい。

 一見、筋肉とは関係なさそうでも、実は筋力の低下が原因の症状もある。それが老眼と排尿障害だ。40歳前後から手元の文字が見えにくくなる老眼も、実は筋肉が関係している。

「老眼は目の焦点を合わせる毛様体筋が、加齢によって衰えることで生じますから、そこをトレーニングすれば改善できます」(同) 金原氏が勧める“目の筋力トレーニング”がコレ。

(1)人差し指を目の前に持ってきて、焦点を合わせる。

(2)次に、腕を伸ばして人差し指を遠ざけ、そこに焦点を合わせる。

 これを交互に数回、こまめに繰り返す習慣をつければ、老眼の改善につながったり、発生を遠ざけられるそうだ。 尿意があるのに、なかなか出ない排尿障害や、何かの拍子にちょっと漏れてしまう尿漏れ。これも“年のせい”と諦めるのは早い。高齢者のリハビリテーション指導を手がける、前出の野呂田氏は、尿漏れに悩む人に「肛門括約筋トレーニング」を勧めている。

「尿意を催したら、トイレで10秒から20秒数えて排尿を我慢します。これを繰り返すと、排尿をコントロールする力がついてきますよ。また、つま先立ちになって10秒から20秒、肛門をギュッと締めてみましょう。しっかり肛門括約筋に力が入る感覚が分かると思います。尿漏れや便漏れが改善されますよ」

 また、排尿障害は前立腺の肥大化が原因で起きることもある。これも加齢による要因が大きいのだが、ある“トレーニング”で改善できると話すのは、科学ジャーナリストの川口友万氏。

「前立腺は、男性ホルモンの分泌が減少することで肥大化します。筋肉とは逆で、使わないと大きくなるんです。また、男性ホルモンの一種のテストステロンの数値は、無酸素運動、つまり筋力トレーニングをすることで上がります。体で一番大きな筋肉の大腿四頭筋(太もも)を鍛えるスクワットが最も効率的でしょう」

 さらに金原氏は、格闘家ならではの話をしてくれた。「試合前の格闘家は、一糸まとわぬ女性が目の前にいても興奮しないんですよ(笑)。なぜなら、極度の緊張で交感神経が優位な状態だからです。しかし、試合が終わると、緊張から解放されて副交感神経が優位になり、遊びまくります(笑)。だから、“どうやって自分をリラックスさせて、副交感神経優位な状態を作るか”がカギです」

 マッサージやアロマテラピーでリラックスするのもよし。また、筋トレもオススメだという。「筋トレの良さは、テストステロン値が上がることももちろんですが、“こんなに筋肉がついた”と自信がつくことです。これで余裕を持って臨めます」(前同) この余裕が、副交感神経優位の状態を作るのだ。

 ここまで「使う、鍛える」ことで年齢に抗う「からだメンテナンス法」を紹介してきたが、それだけでは克服しきれない症状もある。ここからは、それを別の側面からアプローチする改善法を紹介していこう。栄養面に詳しい前出の川口氏は、ビタミンCが老化全般に効果アリだと言う。

「あらゆる生活習慣病や老化現象は活性酸素が原因といわれていますが、ビタミンCには強力な抗酸化作用があり、老化の原因物質を無力化してくれるのです」

 しかし、その摂取方法には注意が必要らしい。「たくさん摂ると、今度はビタミンC自体が酸化して体を傷つけます。それに、ビタミンCを分解する肝臓や腎臓に負担をかけますから、摂りすぎは逆効果です。ビタミンCの必要量は、1日100ミリグラム。これは、実は普段の食生活でも賄っている量なのです」(前同)

 また、ビタミンCは多くのドリンク剤やサプリメンとなども市販されているが、「サプリメントで摂取した場合の体内滞留時間が約2時間なのに対し、食物で摂取した場合は12時間。常に体内で必要とされている栄養素ですから、サプリメントよりは果物で摂ることをオススメします。日常生活で少し不足しているなと感じたら、1日1個の果物が理想的ですね」(同)

 ビタミンCといえば、シミやシワなどに効果的といわれる。女性ならずとも、中高年の気になる悩みだ。「ビタミンCにはメラニンを分解する効力があります。でも、シミやシワの一番の原因は紫外線。40歳を過ぎたら、できるだけ直射日光には当たらないようにするのがベストです」(同)

 次に、こむら返り。中高年になって、就寝中に足がつる回数が増えたという人も多いのではないだろうか。「これはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル、そしてビタミンB1の不足が原因といわれています。補うには豚肉を食べるのが一番。豚肉はビタミンB1とマグネシウムを豊富に含んでいます」(同)

 そしてカルシウムを補うには魚介類をイメージしがちだが、川口氏は意外にも「野菜」を勧める。

「実はカルシウムが豊富に含まれている野菜があります。魚介類やチーズは大量に食べられないし、脂肪分も多いですから、野菜のほうがいいでしょう」 確かに、毎日補給することを考えたら、野菜を多く食べるほうが摂りやすい。

 そして、中高年のお父サンがよく悩む加齢臭。こればかりは、寄る年波に勝てなさそうだが、ちょっとした工夫で減らすことも――。

「加齢臭の原因は首元から耳の後ろの皮膚から体外に分泌される脂肪酸です。これ自体に臭いはないですが、皮膚の菌などと結合して臭いが発生します」(前同)

 脂肪酸の発生自体は30代後半くらいから始まり、これを抑えることはできないが、首元を清潔にして雑菌を減らせば、臭いを抑えることはできるそうだ。

「一番手軽で効果的なのはシャンプーです。洗顔石鹸よりも効果がありますよ。洗髪のついでに首元や耳の裏も洗いましょう。でも、臭いは加齢臭だけではありません。肉やニンニクなどを食べても発生します。気になるなら、そういう食品を控えめにしたほうがいいですね」(同)

 最後に紹介するのが、全国で1000万~2000万の人が悩んでいるといわれる“中高年男性の最大の悩み”の薄毛について。「こればかりは遺伝なので、医者いらずは難しい。母方の祖父が薄毛だと、9割方はなります。気になるなら、AGA治療薬を処方してくれる専門医に相談したほうがいいでしょう」(同)

 育毛剤に含まれるタンパク質や亜鉛は髪の栄養分なので、髪の健康にいいことには間違いないが、それを補給したところで焼け石に水。抜け毛の原因であるジヒドロステロンという男性ホルモンの分泌量が遺伝的に多い人は、AGA治療薬で抑制するしか手立てはないらしい。しかし、こんな興味深い話も。

「ストレスでも抜け毛は促進されますが、実は薄毛の人の一番のストレスは髪の毛が抜けることなのです。だから、頭皮マッサージなどをして、“これで大丈夫!”と自己暗示をかけることでストレスの発生が抑えられて、抜け毛が減る人もいますよ」(同) 信じる者は救われるという“一縷(いちる)の望み”がないわけではなさそうだ。

 総じて見れば、何事もバランスよく、ほどほどに、というのが大事なようだ。細く、長く、そして前向きに生きて、いつまでも若々しくいようではないか!

不安解消! 医者や薬に頼らない「からだのセルフメンテナンス」

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