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アメリカで二刀流もある!? 大谷翔平「それでもメジャーへ行く」男の決断

[週刊大衆2017年01月02日号]

アメリカで二刀流もある!? 大谷翔平「それでもメジャーへ行く」男の決断

 投打にわたる活躍でMVP。球界の常識を覆し続けてきた規格外の男は、初志を貫徹し新天地へ向かって驀進する!

 12月5日、日本ハムの大谷翔平投手(22)は、札幌市内の球団事務所で契約更改に臨み、その席で球団から来オフ以降のポスティングシステムによるメジャー挑戦を容認されたことを記者たちに公表した。同時に、島田利正球団代表の口からも「彼が一番いいときに行かせてあげるべき」という大谷のメジャー行きを後押しする発言が飛び出し、大谷の挑戦は既定路線となったかに見えた。

 しかし、それから数日後、状況が一変する。メジャーリーグ機構と選手会が合意した新労使協定の詳細が明らかになったためだ。この新労使協定においては25歳未満の海外選手に対して厳しい制限があり、契約金の上限が最高575万ドル(約6億6125万円)となるほか、当初はマイナー契約しか結べない取り決めになってしまったのだ。大谷は来オフでも23歳。この規定を適用すれば、複数年契約で総額2億ドルとも3億ドルともいわれていた大金を、ほぼフイにすることになる。また、渡米後、マイナースタートでメジャーに上がっても、年俸は最大で53万5000ドル(約6150万円)にしかならない。

「いくらなんでも、大谷翔平の評価が6000万円とは低すぎる。25歳になるのを待って移籍したほうがいいという見方が広がりました」(スポーツ紙デスク)

 だが、実は日ハムも大谷もそれを承知で事態を受け止め「来オフのメジャー移籍は決定的」なのだという。今回の契約更改で、大谷は7000万円アップの2億7000万円で一発サイン。「金額ではない」と本人は言うが、周囲や識者の間からは「安すぎる」と異論が噴出した。

 大谷は4年目の今季、投手として10勝4敗、規定投球回数にわずか3イニング満たなかったが、防御率は1.86の好成績を残し、球速は日本最速の165キロを記録。打者としては自己最高の打率.322、本塁打22、打点67をマーク。104安打も放ち、史上初の「10勝・20本塁打・100安打」を達成。チームを4年ぶりのリーグ優勝、10年ぶりの日本一に導いた。また、史上初めて投手と指名打者の2部門でベストナインに選ばれ、パ・リーグMVPも初受賞している。

「3億円どころか倍増の4億円でもおかしくはない」というのが球界関係者の一致した見方だった。それが蓋を開けてみれば、わずか7000万円のアップ。前出のスポーツ紙デスクは、「不満の表情を浮かべてもおかしくないのに、大谷は笑顔で会見。これはメジャー行き容認の代わりに、年俸は我慢してくれという球団と、早くメジャーに行きたい大谷の利害が一致したゆえでしょう」とし、こう続ける。

「このまま日本にいれば、5億、6億はいうに及ばず、毎年、日本球界最高年俸を更新し続けてもおかしくない。日ハムは、それに耐えられないんです」

 日ハムは、年俸査定に独自の指数を用いるメジャーのようなシステムを導入しており、チームの総年俸を一定範囲内に収める方針を貫いてきたという。それゆえ、たとえダルビッシュ有のようなスター選手でも、年俸が高くなれば惜しげもなく放出してきた。大谷とて例外ではないというのだ。

 今回、メジャーリーグで新労使協定が交わされたが、所属球団(日本ハム)が移籍先のメジャー球団から獲得する譲渡金(上限2000万ドル=23億円超)は、以前と変わらず支払われる。日ハムとしては、決して悪い話ではないのだ。

 一方、大谷が25歳までは日本で高額年俸を受け取り、それから移籍しても遅くないと考えれば、メジャー行きは3年先送りされる。しかし、何より大谷本人は、「金の多寡ではなく、レベルの高い環境でプレーすることが何より重要だと考えている」(大谷に近い関係者)という。

 大リーグ評論家の福島良一氏は、「大谷は、たとえ1年目はマイナー契約でも、一刻も早くメジャーに入ったほうがいい」と進言する。「現在、メジャーで活躍する投手の年齢は、どんどん若くなっており、20代前半が主力になっています。これまで日本人選手は20代後半、あるいは30を超えてから挑戦しています。ですが、大谷がメジャーでやっていこうとするなら、それでは遅いんです」(前同)

 実は1年目はマイナースタートだが、力を認められ、2年目に高額の契約することは可能で、1年目は低くても十分、辻褄は合う。「移籍6年後にはメジャーのFA権を取得できます。来オフ移籍すれば、FA取得時点で大谷はまだ20代。メジャー始まって以来の超大型契約も十分可能です。目先の契約金や年俸にこだわるより、野球人生をトータルに考えたら、早期移籍が最も理に適っているはずです」(同)

 そもそも大谷は、高校卒業後すぐに「直接メジャー行き」を目指していた。それを翻意させるため、ドラフト指名した日ハムが提示したのが「5年でメジャー移籍容認」の手形と「二刀流」だった。また、「米国でマイナーから始めるよりも早くメジャー選手になれる」という口説き文句もあった。そして大谷は、日ハムが獲得のための方便で打ち出した“二刀流”にハマり、これを続けることを強く望むようになっている。

 実は、メジャーの新しい労使協定は、かえって米国でのその道を開いたとも言えるという。メジャーでは、選手のケガのリスク回避のため、保険に入るのが一般的。高額な選手ほど、それは必須条件だ。二刀流は、これまでに例のない起用法だけに、保険会社が加入を認めない、あるいは保険料が莫大になることもありうるのだという。

 そんな事情もあって、メジャー球団は二刀流に二の足を踏んでいたが、ここにきて状況が変わった。大谷は年俸も、それに伴う保険料も安い“おトクな選手”として海を渡ることになる。そうなれば、用意すべき金額が下がったことで、手を挙げる球団も増えることは確実だろう。中には、“獲得の決め手”として“二刀流起用”を確約するチームも出てくるかもしれない。

 実際、何人かのメジャースカウトは、「投打どちらでも通用する」と明言しているし、実際、数球団で二刀流起用のシミュレーションをしているともいう。「大谷クラスの投手は、なかなかいませんが、大谷クラスの打者なら、メジャーには掃いて捨てるほどいます。やはりメジャーが欲しがるのは投手・大谷でしょう」と前置きしながら、福島氏は、こう続ける。

「アメリカンフットボールのNFLと長期間兼業したかつてのメジャーリーガーのディオン・サンダースのように、誰にもできないことをやり抜くスーパースターを待ち望む傾向がアメリカには常にあります。高いレベルで、投手と打者を兼業することができれば、大谷はベーブ・ルース以来のスーパーヒーローになれるかもしれません」

 来オフの渡米で、あえて苦難の道を歩もうとする大谷。前人未踏の道なき道を進み、誰にも到達しえない高みに登ってほしいものだ。これまでも球界の常識を覆し続けてきたこの男の活躍が、今から目に浮かぶ!

アメリカで二刀流もある!? 大谷翔平「それでもメジャーへ行く」男の決断

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