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小池百合子都知事&橋下徹「二人の動き」で日本が揺れる!?

[週刊大衆2017年01月23日号]

小池百合子都知事&橋下徹「二人の動き」で日本が揺れる!?

「一寸先は闇」の政界を知恵と度胸で生き抜いてきた2人の勝負師。正念場の今年、その生きざまを見せつける!

 新しい年を迎えた日本。東西で勝負の局面を迎える2人がいる。“都政大改革のジャンヌ・ダルク”こと小池百合子東京都知事(64)と、日本維新の会法律政策顧問にして“浪速の喧嘩師”の異名を取る橋下徹前大阪市長(47)だ。

「とにかく、両者の注目度は圧倒的。橋下氏の冠番組であるテレビ朝日の『橋下×羽鳥の番組』は毎週、永田町でも話題です。小池都知事は、とにかく“見出しになる”政治家。立ち食いステーキ屋に行っただけで記事になりますから(笑)」(夕刊紙記者)

 昨年12月25日放送の『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)では、小池氏がたけしを都庁に招き入れて対談。丁々発止のやり取りを披露した。

 都知事の報酬カットについて触れた小池氏は、「貢いでくれる? その分……」と、たけしにおねだり。「知事、私は都民税いっぱい払ってますよ」と返されると、「ありがとうございます、じゃ、もう一つバッジを差し上げて……」と、小池氏は五輪バッジを渡そうとボケて見せ、大いにウケていた。「小池さんの切り返しは当意即妙。たけしさんも“この知事、面白いんだ。返ってくるから”と絶賛していました」(制作会社関係者)

 “都議会のドン”と“五輪のドン”をテーマにした本を上梓する元都知事の作家・猪瀬直樹氏は、小池氏の現況をこう語る。「最近の小池氏を見ていると、うねりが動きになっていますね。政治には流れがあり、公明党が自民党と決別したのも、小池氏有利、と流れを読んだ結果でしょう。公明党は昔から機を見るに敏ですから」

 昨年12月14日、都議会公明党は、議員報酬削減案で対立した都議会自民党と30年にわたる連立を解消。小池都知事の「東京大改革」への賛同を表明した。小池氏と激しく対立してきた都議会自民党と“ドン”こと内田茂前自民党都連幹事長は、窮地に追い込まれた格好だ。

 小池氏が都知事選出馬の意向を明らかにした直後の昨年6月29日、猪瀬氏はツイッターで、<小池衆議院議員が都知事選に立候補!? 僕を目の敵にした自民党都連幹事長、都議会のドン・内田茂の一挙手一投足に注目ですね>と投稿。これで内田氏の存在がクローズアップされた。

 猪瀬氏が言う。「内田氏は、それまで一都議だと思われていた。それが、10年以上にわたり公認権を持つ要職にある都政のドンで、内田氏と対立して自殺した樺山卓司という都議もいる、と彼の遺書も公開した。そのインパクトはありましたね」

 都政改革の旗印を掲げた小池氏は都知事に当選後も、その姿勢を変えずに、勝利をものにしつつある。「“闇に棲む者は光を当てることで力を失う”。これは、僕が小池氏の『希望の塾』で講演したときのタイトルです。内田氏は“ドン”として注目され、力を失った。テレビでも取材に焦る姿が報じられますよね。光を当てたことだけで、成功と言えます。今後、小池氏はどんどん攻め込んでいくと思いますね」(猪瀬氏)

 小池氏の目前にある戦場は、千代田区長選(2月5日投開票)だ。千代田区選出の都議である内田氏の本丸での決戦だが、「小池氏が支持する石川雅己現区長の対立候補として、内田氏は小池都政に批判的な佐々木信夫・中央大学教授を擁立しようとしましたが、断られた。挽回は難しいでしょう」(夕刊紙記者)と、第1ラウンドは小池氏の不戦勝!?

 しかし、真の大一番は7月に控える東京都議選(7月22日任期満了)だ。「知事は民意を受けて選出されますが、都議もまた民意を受けている。これが二元代表制で、知事と議会が対立し、不信任案で知事が失職を余儀なくされる場合もあります」(全国紙政治担当記者)

 議会を押さえれば、政治は安定する。そこで小池氏が目指すのが新党設立だ。猪瀬氏が講演した前述の『希望の塾』は、小池氏の「都政改革」の志に賛同した人々が集う政経塾で、全国から実に4000人近い塾生が集まった。「同塾を母体に新党を設立し、都議選候補を擁立する予定です。自身の新党で自民党を追い込めれば、これほど心強いことはないでしょう」(前同)

 前出の猪瀬氏も、「議席数は、公明党を超えるくらい行くと思っています」と語る。この都議選が“ドン”にとって運命の選挙になる可能性も高い。「1月の千代田区長選は前哨戦で、7月の都議選が勝負です。千代田区は1人区でいわば小選挙区ですから、小池氏が刺客を送り、内田氏にトドメを刺す可能性は十分あります」(猪瀬氏)

 現在の都議会は定数127で、自民60議席、公明23議席。小池新党が躍進すれば、議会のパワーバランスは激変する。前述の『TVタックル』で新党について聞かれた小池氏は、「まだ先の話ですね。状況を見ながらね」と言いつつ、最後は、「わたし、新党作りのプロやからね、言うとくけど」と、関西弁で大見栄を切ったのだった。

 都議選には、橋下氏が法律政策顧問を務める日本維新の会も候補を擁立する。「昨年12月に初めて東京で政治塾を開催し、都議選候補内定者9人を発表しました。大阪以外では議席が伸びない維新が、どこまでやれるか未知数ですが……」(前出の夕刊紙記者)

 これは小池氏へのラブコールだ、と語るのは、前出の全国紙政治部記者だ。「現在は維新の会の代表でもある松井一郎大阪府知事は、新党が設立されたら“一度ゆっくり話をしたい。大阪の改革が東京でも実現できれば、日本中に改革ののろしが上がる”と維新+小池新党に前のめりです」

 橋下氏自身も、小池都政について、連日のようにツイッターで言及。(五輪会場問題について)<しかし今回の小池さんの政治は大成功だ。1億円減額でも大万歳。1億円だよ! それを100億円以上の減額になる模様。都民はこれだけで小池さんに4年分の報酬を払う価値あり。>

<(都政)小池さん、すでに報酬を半減しているのに、豊洲の責任をとってさらに報酬減額。この捨て身の姿勢が、有権者の支持を集めている。豊洲の問題は都議会の責任も大ありだ。都議会は何してんだ?>と、実に熱烈な援護射撃を繰り広げている。

 大阪市長の退任時に政界引退を宣言した橋下氏だが、「大きな政策を実現せずに退任していて、リベンジの意思は十分にあると思います」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)というように、政界復帰は十分ありうる話。それを裏づけるのが、昨年の“クリスマス密会”だ。

 12月24日に、橋下氏と松井氏の“維新両巨頭”が安倍晋三首相と菅義偉官房長官の4人で、ザ・キャピトルホテル東急内のレストラン『ORIGAMI』で2時間半にわたって会談。内容について安倍首相は「今年はいろいろあった。来年もともに頑張りましょうと話をした」と話したが、「真に受ける人はいないでしょう。維新が目指すカジノ誘致と2025年の大阪万博招致、そして衆議院の解散・総選挙での橋下さんの出馬が会談の主な話題ですよ」(永田町関係者)

 この1月とも2月ともいわれていた解散ムードは、現在のところ収まったかに見える。しかし、「解散は、する、するというタイミングでは意味がない。ない、と思えばある、ある、と思えばない」(ベテラン政治記者)というのが、永田町の常識。議員たちは、その雰囲気を肌で感じている。

 衆院定数475に対して294議席を占める自民党勢力だが、安泰ではない。「解散・総選挙で野党が統一候補を立てた場合、自民が50議席以上減るという衝撃の分析結果がある。もし、橋下さんが出てくれれば、維新は関西を中心に間違いなく躍進する。選挙後に維新が自民の補完勢力となって、自公維の連立で3分の2を確保、というのが安倍さんの青写真だ」(前出の永田町関係者)

 松井府知事が中心となって進めてきた大阪の2025年万博招致は、今年の3月に報告書をまとめ、5月22日までに正式に立候補を表明することになる。「万博に合わせてカジノを誘致する、というのが維新の狙い。菅官房長官の剛腕でカジノ法案を通過させた安倍政権が、橋下氏の出馬と憲法改正への協力を要請したというのが、衆目の一致するところでしょう」(永田町関係者)

 総選挙に万博招致と、勝負が続く橋下氏と安倍首相の蜜月はしばらく続きそうだが、小池氏と首相の関係は一筋縄ではいかない。党意に背き都知事選に出馬した小池氏が自民党籍を残しているのに、都知事選で小池氏を応援した豊島、練馬区議の7人が党から除名処分を下されるという、奇妙な状態にあるのだ。

「言い出した者が責任を取る必要があるので、小池氏が自民党籍であることを問題視する人はいない。安倍首相は波風立てず、つかず離れず、でしょう。小池氏も、夏の選挙、あいるは、それ以降も何かの際に切れるカードとして、党籍は温存しておきたいでしょうね」(政治ジャーナリストの角谷浩一氏)

 前出の鈴木氏も語る。「今後の安倍政権が改憲、天皇の生前退位など大きな課題に取り組む中、毎週金曜日の都知事会見で、国政にコメントすることもあるでしょう。かつて小泉政権時に石原慎太郎都知事が国政を批判し、それで支持率が下がったこともあった。小池氏の発信力は石原氏と同等か、それ以上ですから、逆に政権支持率への影響も十分に考えられます」

 この発信力は橋下氏も同格で、小池氏と橋下氏の共通点として、「小池氏も橋下氏も、メディアに情報を露出していくことですね。大阪や東京や名古屋は、世論が流動的で、情報の発信力が重要。そこが優れています」と、猪瀬氏も語る。

 昨年12月の会見で「今年は大爆発の年。特に後半」と、激動の16年を総括した小池氏。15年12月に大阪市長を辞任してから、雌伏1年を経た橋下氏。17年、両者が動けばニッポンが揺れることは間違いなさそうだ。

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