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テレビの見すぎは寿命を縮める!? 賢者が教える「健康寿命」の延ばし方

[週刊大衆2017年01月23日号]

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テレビの見すぎは寿命を縮める!? 賢者が教える「健康寿命」の延ばし方

 日本人男性は、人生のうちの約9年間、肉体に問題を抱えて生きているという。この期間を短くするには、どうすれば!?

 健やかに長生きしたい。それは誰もが願うこと。この健康上に問題がない状態の期間を「健康寿命」と言い、これが長いことが望ましいが、実際には日本人男性の場合、平均寿命と健康寿命には約9年もの差がある。おおざっぱに言えば、人生のうちの9年、何らかの問題を抱えている可能性が高いというわけだ。

 では、この健康寿命を延ばすことは可能なのか。日本一の長寿村といわれる沖縄県大宜味村に住む高齢者の調査を行うなど、健康寿命に詳しく、『「早死に」しない健康習慣』(主婦と生活社)の著書もある琉球大学名誉教授の平良一彦氏(医学博士)は、こう話す。

「長寿を決定する遺伝子的要因は25%で、残りの75%は環境要因によります。環境要因の差は積み重なるほど、その差が大きくなり、55歳で14年、65歳で16年もの生理的年齢の個人差がつくとの研究もあります」

 生理的年齢とは、いわゆる年齢ではなく、個体の老化具合と考えてもらえばいい。それが、こんなにも差がつくというのだ。だが、それは個々の生活習慣を変えることで、“コントロール”できる可能性があるという。

 その気になる環境要因の中でも、平良氏が最も重要と考えているのが食事だ。長寿の人が多い大宜味村と、平均寿命の短い秋田県の農村とを平良氏が比較してみると、緑黄色野菜の摂取量が、実に3倍も違うこと分かったという。

 ちなみに、これは沖縄の伝統的家庭料理「タジラシケーサー」(鍋に食材をどんどん追加して何度も煮直していくシンプルな料理)によるところが大きいというのだが、それだけではない。命あるものは丸ごと食べる“一物全体”という沖縄特有の考え方も、健康に結びついている。

「たとえば豚は、“鳴き声以外は全部食べる”と表すように、血から顔の皮まですべてを食べます。生命はそれ自体で調和が保たれているので、そのまま取り入れるのが人の体にもいいと考えられているのです」(同)

 また、『健康寿命をとことん延ばす――「食」の決めワザ100』(宝島社新書)など、健康と食に関する多くの著書がある食文化史研究家の永山久夫氏も、食材を丸ごと食べるのが長寿効果の高い食べ方だと考える一人だ。

 ちなみに現在、都道府県別の平均寿命のトップは長野県。一方、健康寿命で1位の座にいるのが山梨県だ。この2県には、“食の共通点”があり、それは魚を丸ごと食べる機会が多いということだ。

「両県とも海がなく、ひと昔前までは川魚が主体でした。加えて、アユやドジョウ、フナなどは丸ごと食べます。山に囲まれた両県では、今もこうした伝統文化が守られている面もあると思います」(永山氏)

 そして、この考え方は、魚や肉だけでなく、野菜にも当てはまるという。可能な限り、丸ごとすべて食べることが、健康寿命を延ばすというわけだ。

 また、永山氏と平良氏が「健康に導く」と声を揃えるのが、野菜と紫外線との関係である。緯度が低い沖縄や海抜が高い長野・山梨では、紫外線が他県よりも強くなる。この環境で育つ野菜は、その紫外線に対抗すべく抗酸化作用が強くなり、結果、この3県の野菜を食べることが、そのまま体の抗酸化作用を強めるという。

 加えて、旬の物を食べることも健康に直結するという。同じ野菜でも、旬かそうではないかで、ビタミン含有量などに圧倒的な差が出るのだ。また、食材のみならず、「発酵食品」も長寿のカギ。

 現在85歳の永山氏自身も納豆を毎日欠かさず食べ、2013年、81歳という歴史上、最高年齢でのエベレスト登頂に成功した、『攻める健康法』(双葉社)の著書もある三浦雄一郎氏(84)も、元気の秘訣として、「キムチ、納豆、ヨーグルトなど発酵食品を、毎朝必ず食べる」と話すように、発酵食品は欠かせないようだ。

 ただし、永山氏は次のように注意を促す。「チーズ、ヨーグルトなど、欧米の発酵食品は脂肪が多く高カロリーです。一方、日本の発酵食品は植物性の物が多く、ビタミンC、カロテン、フラボノイドなど抗酸化作用を持つ栄養素が豊富。ぜひ、こちらを召し上がっていただきたい」

 ちなみに、納豆を食べる際に、ネギやカラシなどの「薬味」は使うだろうか? 永山氏は、食事に薬味を取り入れることは非常に体にいいと話す。「薬味には、食中毒の予防や酸化防止の“毒消し作用”に加えて、主役の食品に欠けている栄養素の補給の意味もあるんです」

 ネギには、ビタミンCや抗菌・抗カビ作用と体を温める作用がある硫化アリルが含まれている。他にも、ゴマには、抗酸化作用や免疫力強化作用に加え、内臓の働きを良くする効果がある。シソは、がんや生活習慣病を防ぐベータ・カロテンの含有量が野菜の中でトップクラスだ。このように、薬味は長寿の素とも言える存在なのだ。

 一方、飲み物で代表的なのが、コーヒー。平良氏によれば、先の大宜味村で長寿を保っている人の多くに、コーヒーを飲む習慣があったという。「抗酸化物質であるポリフェノール含有量は、赤ワインに匹敵するほど。コーヒーを飲む習慣が脳卒中などの危険性を低下させていると考えられます」(平良氏)

 さらに、食事以外の長寿の秘訣を話すのは、新潟大学名誉教授で医学博士の岡田正彦氏だ。『ほどほど養生訓――こうすれば健康長寿になれる』(日本評論社)などの著書もある予防医学の第一人者である。その岡田氏は、“少しきつい運動”を推奨する。

「毎日運動している人は、ほとんど運動していない人に比べ、8年後の死亡率が35%も低いというデータがあります。たとえば散歩でも、ただダラダラ歩くのではなく、少し脈拍数が増え、多少の汗が出るくらいの早歩きがオススメです」(岡田氏)

 “少しのきつさ”の目安は、脈拍数なら1分間に<165回-年齢>だという。50歳なら115、60歳なら105というわけだ。

 前出の三浦氏の場合も、できるだけ歩くことを心がけ、歩く際、通常より重い「ダンベルシューズ」を履いたり、足にアンクルウエイト(重し)をつけて負荷をかけているという。

 さらに岡田氏は、意外な生活習慣に警鐘を鳴らす。それは「テレビの見すぎ」。なんと、1日4時間以上テレビを見ている人は、平均寿命が顕著に短いという。

「これは、外国で行われた調査で判明している事実です。人によっては血圧まで下がってしまうほど、自律神経が完全にお休みモードとなり、視聴の間、ほぼ脳が動いていないことも原因の一つです」(前同)

 沖縄の長寿村での調査でも、高齢者はテレビを見るより、新聞に目を通すことを楽しみにしている人が目立ったというから、読者の皆さんは、ぜひ今後も週刊大衆のご愛読を!

 最後に、年齢を重ねても健康に動ける人とそうではない人の間に、どのような差が、どんなところにあるかを三浦氏に聞くと、「やはり、人間は単に長生きをしたいだけではなく、なんのために長生きをしたいかだと思います。常に目標と夢を持ち続けることがモチベーションとなり、気力と体力の充実へとつながると思います」

 三浦氏の次の目標は、「85歳を過ぎたら世界で6番目に高いチョ・オユー(8201メートル)の山頂を目指し、そこからスキー滑降をすることです」(前同)

 大宜味村の高齢者の間でも、“生きている限り現役”という意識が強く、年齢にかかわらずアクティブに動き回っているという。「安心感や生きる意欲が、健康法の前提にあると考えるべきです。沖縄県では、人と人との強いつながりが、そうしたものをもたらしてくれています」(平良氏)

 長生きをして、何をしたいか――そう考えることで、健康な長生きへの第一歩は踏み出せるのだ!

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