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【武豊】京都、中京で「雪により競馬が中止」で思い出すこと

[週刊大衆2017年02月06日号]

 この冬最大の寒波の影響で、日本各地が雪に覆われた1月15日。中央競馬も、その対応に追われました。この日予定されていたのは、中山、中京、京都の3場開催。馬も人も、その準備を進めていましたが、まず中京の中止が発表され、一度は、発走時刻を1時間繰り下げて行うとアナウンスされた京都も結局、中止に。これによって、中京は翌月曜日に。京都は翌々日の火曜日の開催となったのですが……。

――なぜ中京は翌日で、京都は翌々日? 首をかしげた人もたくさんいたと思います。中には、馬券の売り上げを伸ばすための作戦かと深読みした人や、単純に、4日間競馬を楽しめるから、そのほうがいいやという人もいたでしょうが。

 これには理由があります。中京の中止が決定したのは馬券発売前の午前6時。出馬表を変更せずに翌日にスライドできるのですが、京都は、雪が収まりかけたことで馬券を発売していたために出馬投票をやり直す必要があり、翌々日の火曜日になってしまったのです。

 どしゃ降りもあれば、刺すような寒風が吹き荒れることも、35度を超える灼熱のこともある。天気とケンカしても勝てないので、仕方のないことですが……。前日の夜も、この日の朝も、競馬を開催したいという一念で、黙々と除雪作業をしていた方の姿を思い浮かべると、やっぱり、やりたかった~というのが本音です。

 京都競馬が雪で中止になったのは2008年2月9日以来、9年ぶりとか。あぁ、そういえば。このときは、1週前の東京競馬が雪で中止。朝、目覚めたら、東京競馬場が真っ白になっていたことに驚愕し、見慣れない光景に、しばしボーッと見とれてしまったという記憶があります。

 そして、その1週間後に今度は京都。1R、2Rを連勝したところで中止となり、3R以降が2日後に順延。10R、3歳牝馬によるオープン特別「エルフィンS」で、エアグルーヴを母に持つポルトフィーノが、圧巻の走りを見せてくれたことを思い出します。

 もう一つ。この年は、JRA最初のG1「フェブラリーステークス」をヴァーミリアンで完勝。右飛節炎のために交流G1「川崎記念」を回避したことが影響したのか、単勝2倍台での1番人気に、「ちょっと、つきすぎやなぁ」と苦笑いしたのを覚えています。それほど、このときのヴァーミリアンは完璧。“絶対王者”と呼ぶにふさわしい、心強いパートナーでした。

 最後に、うれしい報告を。キタサンブラックが2016年度の代表馬に選出されました。他にも素晴らしい活躍をした馬がいる中での受賞は、オーナーである北島三郎さんの魅力が後押しになっての選出だと思います。

 昨年ずっと乗せていただいた騎手としては、本当に、本当にうれしく思います。春は、大阪杯→天皇賞(春)→宝塚記念。秋は大きな夢が待っています。

 降り積もる雪のように、今年は白星を重ねていきたいですね。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算4000勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】京都、中京で「雪により競馬が中止」で思い出すこと

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