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ガン、認知症、動脈硬化…「病気になりやすい性格」大公開

[週刊大衆2017年02月27日号]

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ガン、認知症、動脈硬化…「病気になりやすい性格」大公開

 ガンコな人、他人に対して気を遣う人、野心的な人、学歴を重視する人……疾病を持つ人は特徴があった!

「キミは悠長だねえ。長生きするよ」などという台詞(セリフ)を耳にしたり、あるいは口にしたことがあるという人は決して少なくないだろう。“百寿者”への各種調査報告によると、マイペースで、のんびりした性格の人のほうが実際に長生きする可能性が高いようだ。

「性格が寿命に関係したり、一定の病気を呼び込むことは、さまざまな医学研究で明らかになっています。もちろん個人差があるので、絶対とは言えませんが、“病気になりやすい性格”の傾向も存在するのです」(健康雑誌記者)

 そこで、人の性格と疾病の関係を調査してみた。まずは、今や国民的病気となりつつある認知症。これにも「なりやすい性格」があるという。「老人医療の現場では、昔から融通がきかずガンコな性格の人は認知症になりやすいといわれてました。そして、東京都老人総合研究所・元副所長の柄澤昭秀博士が、若い頃の性格と認知症の関係を調査したところ、これを裏づける結果が出たのです」(前同)

 調査対象は、認知症患者165人と、これと同年代の一般の人が376人。被験者の妻などから40~50代の頃の性格を聞き取り調査をしたところ、認知症になった人は、若い頃から≪ワガママで頑固。人に心を開かず、杓子定規で潔癖な性格≫だったことが判明したのである。

 自分の考えややり方が一番で、人の意見をあまり聞かない。いつもムッツリして堅苦しいことばかり言う石部金吉――。読者の周りにも、こんな人がいるかもしれないが、注意が必要だ。他にも、認知症になりやすい人の性格や行動パターンには、
 ●打ち込める趣味がなく、友達も少ない
 ●人を判断するにあたって生い立ちや肩書き、学歴などを重視する
 ●決まった仕事はソツなくこなすが、新たな仕事が苦手
 ●スマホにするのが面倒で、いまだにガラケーを使っている
 ●昼食を食べる店や飲みに行く店が、ほぼ同じ
 などの傾向がある

 会社員のメンタルヘルスに詳しい産業医の下村洋一氏によると、行動パターンに変化がなく、人との交友や会話が苦手な人は認知症を呼び込みやすいという。

「新たなことにトライするとき、脳細胞はフル活動します。これが格好のボケ防止になるんですが、同じことばかりしていると、脳はどんどん錆びてしまうのです。また、人との交友や会話も脳を活発にするのですが、ワガママやガンコな性格の人には、人が寄ってこなくなり、認知症の引き金になります」

 なお、人との交友で脳が最も活発に働くのは、異性との交友。どうしたら相手に好意を持ってもらえるか、デートにどう誘い、デートをする場所はどこがいいかなど、頭がフル回転する。老人介護施設でも、「異性に関心を持つ老人はボケない」ことが知られている。まだ若いのに、異性関係を諦め、身だしなみに気を遣わないような人は、努めて異性に関心を持つ必要がありそうだ。

 一方で、日本で最も死亡率が高いがん。これも発症しやすい性格がある。「がんになりやすい性格を『タイプC』と名づけたのはアメリカの心理学者のリディア・ティモシェック。CはCancer=がんの略で、ひと言で言えば他人の気持ちを先に考える人がかかりやすいと報告しています」(医療ジャーナリスト)

 認知症になりやすい「ワガママで人に心を開かない」性格とは真逆だが、彼女の分析は、皮膚がん患者からの聞き取り調査がヒントになっているという。「インタビューに応じた患者のほとんど全員が、“がんの告知を受けたとき、自分の死より、周囲の人が悲しむことを心配した”と答え、調査の際にも、昼食を抜かしてでも応じるなど、献身的に協力してくれたそうなのです」(前同)

 まさに人に気を遣う、聖人のような人ががんにかかりやすいのだ。さらには、
 ●自分の感情を隠し、外界に対応している
 ●がんに対する恐れや悲しみを、自分で認めることがない
 ●偉い人にへつらうなど、他人との関係に過剰な努力をしている
 などという性格も明らかになった。つまり、自分の喜怒哀楽を押し殺してでも、他の人との関係を良好に保とうとする性格なのである。

 いったいなぜ、このような気配りタイプが、がんにかかりやすいのか? 「実は、ストレスを内に溜め込み、発散する場や相手がない人は、がんにかかりやすいという疫学調査も少なくないのです」(同)

 これは、ストレスに対する体内の生理作用でも説明できる。がん細胞は1日に数千個できるといわれているのだが、ストレスがなく健康な人の場合、これをキラー細胞などの免疫細胞で排除することができる。ところが、ストレスが強くなると、この免疫細胞の働きが弱まるのだ。

 さらに、ストレスが強くなると、副腎皮質ホルモンが過剰に分泌され、これが免疫力の低下につながることも指摘されている。「ストレスや逆境は人を成長させ、乗り越えることで新たな世界や楽しさが開けます。その意味では人生のスパイス的存在なんですが、内に溜め込むと病気を呼び込んでしまいます。キツい、つらいといった感情を溜め込まず、うまく発散する方法を見つけることが大切です」(前出の下村医師)

 さて、心筋梗塞や脳卒中などは動脈硬化が大きな原因で、死亡率も高く、場合によっては“突然死”を招くこともある。意外にも、こうした血管病もその人の性格が大きく関係している。

「アメリカの心臓外科医のメイヤー・フリードマンは、カリフォルニア州で働く39~59歳の男性3154人を対象に、心筋梗塞や狭心症の発症と性格の関係について、8年半にわたって追跡調査を行いました。その結果、人よりアクティブ(活動的)でアラート(敏捷)、アグレッシブ(攻撃的)でアンビシャス(野心的)な“タイプA”の人は、そうでない“タイプB”に比べ、心筋梗塞発症率が2・12倍、狭心症は2・45倍も高いことが判明したのです」(前出の健康雑誌記者)

 タイプAの行動パターンは、
 ●目標に向かって効率的に進む
 ●仕事だけでなく遊びも活発で、いつも時間に追われて動いている
 ●闘争心、競争心が人より強く、上昇志向も強い
 などだが、いわゆる“頑張り屋”のため、管理職に上がるケースも多い。こんな人が上司になると、「もっと頑張れ!」と部下にハッパをかける。

 この傾向がさらに強くなると、マイペースな部下にイライラして、攻撃的になることもある。実際、タイプAには、悪口をよく言う人が多いことが知られている。ちなみに、フリードマンの分類によると、頑張り屋のタイプAと、のんびり屋のタイプBは、ほぼ半々の比率になるという。タイプAの上司に悩まされているタイプBの人は「オレより心筋梗塞になる確率が2倍以上高い」と思えば、少しは気が楽になるかも?

 なお、タイプAは心筋梗塞に加え、脳卒中などの血管病の発症率も高くなる。これはせっかちな人柄が血圧を高くして、動脈硬化を悪化させることも大きいようだ。

「性格はそう簡単に変えることはできませんが、自分の性格が、どんな病気を引き起こしやすいかを知って健診結果などに注意することは大切です」(下村医師)

 自分の性格を冷静に見つめ直すことが、認知症を防ぎ、がんと血管病という二大疾患から身を守る方法と言えそうだ。

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