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【武豊】G1ドバイワールドカップに挑戦。テレビの生中継、馬券も発売!

[週刊大衆2017年04月03日号]

 3月11日午後2時46分。中山、阪神、中京の各競馬場から、東北地方を襲った大震災で被害にあったすべての方に黙祷を捧げました。6年前……あまりにも無力な自分に落胆しました。競馬があってよかった。そう思わせてくれたのは、レース終了後、募金のために、長い長い行列を作ってくれた競馬ファンの熱い心に触れたときでした。

 騎手会長として何ができるのか。武豊として、どんなことができるのか。考え続け、それでも答えはなかなか見つかりませんが、大切なのは忘れないこと。そして、もうひとつ、皆さんに喜んでいただけるようなレースをすることだろうと、思いを新たにしました。

 そして翌12日。中山競馬場で行われたG3「中山牝馬ステークス」は、まさしく、そんなレースができたと思います。パートナーのトーセンビクトリーは、震災の翌年に誕生した女の子。これまで15戦して5勝していますが、僕が3勝、弟の幸四郎が2勝と、武家との縁が深い馬です。6勝目、初タイトルも僕の手で一発を狙ってのレースでした。

 前半は前に馬を置いて、3番手からの競馬。ちょっとペースが遅すぎるかも。そんな心配も道中半ばを過ぎた頃には吹き飛んでいました。3歳時は気性が激しくオテンバだった女の子も、いつの間にか成長し、酸いも甘いも噛み分けたレディへと変身してました。直線入り口では、外から被せてきた馬を先に行かせてから馬群の外へ。遮るものがなくなったのを確かめてゴーサインを出すと、乗っていて気持ちいいほど弾けてくれました。

 もう5歳!? いや、まだ5歳です。彼女が本当に強くなるのは、これから。さらに大きな勲章を目指して頑張ってくれるはずです。

 この勢いに乗って、今週は今年2度目の海外遠征、ドバイでの騎乗です。5つのG1と3つのG2が同日に開催されるドバイワールドカップデー(今年は3月25日)は、世界中の競馬関係者、ファンが注目する一大イベント。国内のG1とはまた違った意味で心が騒ぎます。

 今年、僕が挑戦するのはG2「UAEダービー」(ダート1900メートル)と、トーセンビクトリーの母・トゥザヴィクトリーが牝馬として初めて2着に入り(2011年)、その存在を世界に大きくアピールしたG1「ドバイワールドカップ」(ダート2000メートル)の2つ。パートナーはアディラートとアウォーディーです。

 勝ったときに得るものが大きいかわりに、負けたときの落胆も大きいのが海外チャレンジ。それでもあえて挑戦に踏み切ったオーナー、調教師の先生、すべての関係者の方に感謝します。

 当日は、フジテレビ、グリーンチャンネル、MBSラジオが「ドバイW杯」を生中継する予定で、「ドバイターフ」「ドバイシーマクラシック」を加えた3つのG1の馬券が発売されます。さあ、気合いを入れてテレビの前に座ってください。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算4000勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】G1ドバイワールドカップに挑戦。テレビの生中継、馬券も発売!

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