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中国の爆取り、外国産の増加、漁獲規制…“逆風のマグロ界”現役漁師が激白!

[ヴィーナス2017年05月04日号]

中国の爆取り、外国産の増加、漁獲規制…“逆風のマグロ界”現役漁師が激白!

 3月5日、驚愕のニュースが列島を轟かせた。和歌山県の勝浦漁港に全長282センチ、重さ446キロという、同漁港で過去最大のクロマグロが水揚げされたのだ。このマグロ、地元の仲買業者が約274万円で落札。値段で言えば今年1月5日、築地市場で行われたマグロの初競りで、青森・大間産のクロマグロ212キロが7420万円を記録しており、ご祝儀価格もあるにせよ、1キロ35万円は破格だ。

 景気のいい話が続いたマグロ業界だが、実は逆風に次ぐ逆風の中、彼らは“航海”を続けているという。「昨今、注目されるのは経済成長とともに国内需要が高まる中国の乱獲です。当局に漁獲量も報告しないまま、“爆取り”を重ねています。これらが日本に入ってくれば、値段も日本産に比べて安くなり、厳しい戦いとなります」(経済誌記者)

 これは同時に、マグロ資源を世界的に減少させてもいる。結果、大間漁協が本誌に「最も頭を悩ませるのは漁獲規制」と言うように、サイズや総漁獲量の面で厳しい規制が入っている。

 マグロ漁師には受難とも言える時代であり、事実、冒頭の勝浦漁港を仕切っていた勝浦漁協は昨年、約12億円もの債務超過を抱え解散に追い込まれてしまった。業務を引き継ぐ和歌山県漁協は、その経緯を踏まえ、「446キロの巨大マグロは久しぶりに景気のいい話だけに、記念として東京や大阪などに出さずに、地元のスーパーやホテル、寿司屋で消費したんです」と内情を明かす。そして、地元にマグロ漁師はいなくなってしまったが、勝浦漁港の出入りの漁師たちは、「このままではほとんど輸入物になってしまうとの危機感から、“俺たちが本物のマグロを釣り上げる!”と息巻いています」(同)

 先に触れた、7240万円の“初競りマグロ”を水揚げした大間の漁師・竹内正弘さんは、その売り上げから児童施設に300万円を寄付したという。その理由は、マグロ漁が常に危険と隣り合わせから来る感謝の心があるからだ。竹内さんが話す。

「寄付は7年前からしているんだけど、その少し前に沖で火災に遭ってね。なんとか命拾いしたけど、3億円の舟は沈んでしまった」

 そんな命の危機を犯してまで、どうしてマグロ漁を続けるのか。「大間のマグロ漁師ってのは、世界一のマグロ漁をして、それを世界一の高値で買ってもらう。こんな男らしい仕事が他にあるかなあ(笑)。男らしさこそ、すべて。65歳だけど、しばらく続けていきたいね」(前同)

 やはり、マグロ漁師はかっこいい!

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