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安倍晋三政権、支持率急落で「切り札・橋下徹」!?

[週刊大衆2017年06月26日号]

安倍晋三政権、支持率急落で「切り札・橋下徹」!?

 弱り目に祟り目で、ますます鈍る“勝負勘”。そろそろ背中が煤け始めた“元”最強政権がツモるのは最強のアガリ牌、それともババ!?

 長期安定政権を敷き、万全の態勢で悲願の憲法改正へ――つい半年前までは安倍晋三首相が疑いもしなかったであろうそのプランが、グラグラと揺れている。6月1日、日本経済新聞の電子版が驚くべき数字を発表した。読者を対象にしたインターネットのアンケートで、安倍内閣の支持率が前回調査の52.1%から26.7%に急降下したのだ。

 同時期に行われた北海道新聞の世論調査でも、支持率は同じく12%減の41%。こちらは従来通りの手法で取られたデータだが、やはり大幅に下がっている。「前者は自らアンケートに応える形式で、ネットが使える世代で政治に関心のある人が主な対象者。後者は新聞社から無作為に電話をかけた結果で、対象は年齢層も興味も幅広いはずです。つまり、政治意識の高い人はもとより“消極的支持層”も安倍政権から離れ始めたことを示しています」(全国紙政治部記者)

 消極的支持層とは、全面的に支持はしないが「他に代わりがいないから」ということで支持する人たち。「首相は就任直後から経済重視を打ち出したため“生活が良くなるなら多少のことには目をつむろう”という支持層も多かった。安保法制を強行採決しようが、大臣が失言や不正献金問題で辞任しようが、政権が驚異の“回復力”を見せてきたのは、そのためです。あと、ここ最近は“北の神風”もありましたからね」(民放局政治記者)

 “北の神風”とは近年使われ始めた永田町用語で、北朝鮮がミサイル実験を行うたび「その脅威に対抗できるのは強い政権しかない」と、安倍政権の支持率にプラスに働くことを指す。だが、そうした“ゲタ”が、そろそろはけなくなってきているというのだ。

「野党がだらしなく、受け皿の政権がないこともあって、これまで国民はずっとガマンしてきたんです。それが、森友学園、加計学園と疑惑が続き、政権がそれに対して誠実に応えようとしなかったことが大きく響きましたね」(政治評論家の有馬晴海氏)

 加計学園問題では、獣医学部の新設が“首相のご意向”と明示した文書について「本物」と証言した文科省の前川喜平前事務次官のことを、新聞記事を持ち出して“出会い系バーに通うような人物”と人格攻撃。

「そもそも、この記事も、官邸が前々から把握していた情報をわざわざ読売新聞にリークして書かせた“前川潰し”だといわれています。最近の安倍政権は、こうやって正面から説明責任を果たさずウヤムヤにしようとしては、失敗して不信を買う場面が目立つ。ちょっと、カンが鈍ってきてますね」(前出の政治部記者)

 そんな悪印象の積み重ねにダメを押しそうなのが、安倍首相と懇意の元TBS記者・山口敬之氏が「女性に乱暴をし、その捜査を安倍政権に揉み消してもらったのではないか」という疑惑。詩織さんと名乗る被害女性が顔出しで記者会見に臨み、大きな話題にもなった。「真相はともかく、森友、加計と“お友達案件”が続いたあとだけに、“やりかねない”というイメージがついてしまった。失った女性票は、どれほどになるか」

 自民党の地方支部関係者はため息交じりにこう語るが、実際、「なんとか手を打たないと、いよいよ次の選挙は危ういんじゃないか」という声も、党内にはチラホラと出始めているという。「かといって、安倍首相に代わって党の顔になるような人はいませんからね。“ポスト安倍”の最右翼と言われ続けてウン年の石破茂元地方相は、世間の認知度はあれど、党内をまとめるだけの人望がありません。そこで囁かれていたのが、次の総選挙で勝っても差がわずかなら、小池百合子東京都知事を総裁に担ぎ出そうという仰天プランです」(前出の民放記者)

 党に造反する形で都知事選へ出馬し、当選後も自民党とバチバチ火花を散らしてきた小池氏だが、実は党籍は残ったままだった。「党内に小池氏を毛嫌いする人がいるのは事実ですが、野党暮らしの悲哀をまた味わうくらいならと、“最悪の場合は小池擁立もやむなし”という空気は常にあったんです」(前同)

 しかし、小池氏は6月1日、自民党に離党届を提出。腐れ縁を断ち切って、正式に都民ファーストの会の代表に就任した。自民党の処分は7月2日の都議会議員選挙以降に下される見込みではあるものの、これで擁立計画は完全に頓挫。しばらくはこのまま安倍政権で戦うしかないが、どうにも戦況が好転する目は見えない。いよいよ、進退窮まったかに見える自民党だが、そこは、さらなる“秘策”を練っていた。

「小池氏が離党届を出す前日、橋下徹前大阪市長が、日本維新の会の政策顧問を退任していたんです。あまりに絶妙なタイミングに、自民党、もしくは官邸が小池知事の離党届提出を読み、事前に橋下氏へ誘いをかけていたのではないかという噂も広がっています。その狙いはズバリ、8月か9月に予定される内閣改造で橋下氏を入閣させ、次の総選挙の顔にすることでしょうね」(永田町事情通)

 弁護士である橋下氏には、維新の法律顧問という立場こそ残されるものの、今後、候補者の選挙応援などは行わず、ポスターやウェブサイトに橋下氏の顔写真を使用することも禁じられる。退任の理由は表向きには「タレントとしてテレビ番組などに出演しているため、政治的な公平性を担保する必要がある」とされているが、橋下氏と言えば、その歯に衣着せぬ発言で“浪速の喧嘩師”の異名を取った男。本音のはずがない。

「本人も実際、まだまだ政治への意欲は十分なはず。“次のステップ”に向けて、維新カラーを薄めたいというのが本音でしょう。橋下さんが大阪市長を退いたあとも、一部の議員は、彼の写真を使ったチラシを作成し、橋下氏を維新の会の顔として打ち出していました。橋下さんがいくら“もう私人だから”と主張しても、維新の会の影はついて回っていたんです」(大阪在住のフリー記者)

 “維新色”を払拭することで、逆に国政進出がスムーズになるというわけだ。「維新の会の政策顧問としての身分を保ったまま入閣してしまうと、国民の目に節操のない鞍替えだと映ってしまいますからね。それを避けるためではないでしょうか」(政治ジャーナリストの角谷浩一氏)

 今回の辞任劇は“政治からの脱却”ではなく、“さらなる野望への一里塚”だったというわけか。当然、現在のところ橋下氏は一民間人となるわけだが、過去には小泉政権時に竹中平蔵氏や川口順子氏が民間閣僚として登用された実績もあり、首相の一存で不可能ではない。「橋下氏と安倍首相には政治信条など共通点が多く、前々から蜜月関係であることを考えると、入閣の要請があったら、まず間違いなく受けるでしょう」(前同)

 昨年のクリスマス・イブにも、安倍首相は橋下氏を食事に誘っている。恋人たちの日に、なんとも色気のない顔ぶれではあるが、“相思相愛”の2人という点では同じこと。

「その席で首相は当時、成立を目指していたIR推進法案(カジノ法案)についての意見や、草案の作成までも橋下氏に頼み込んだといわれています。当時、橋下氏はまだ維新の政策顧問でしたが、多忙な首相がわざわざ、一民間人のために自分から時間を割くのは異例中の異例。入れ込みようが分かりますね」(前出の永田町事情通)

 その“意中の人”橋下氏を、いよいよ大手を振って閣内に迎えられるわけだ。当然、そのためには内閣改造が必須になるのだが、現在は国会の会期中。このタイミングで内閣改造に踏み切ることも可能ではあるものの、一連の批判をかわすための露骨な煙幕であるとの批判も浴びかねない。

「安倍首相がしなければならないことは、野党が追及できなくなるように国会を早く閉会させ、次いで、都議選で勝利すること。それから、次の内閣改造でイメージを刷新するという順番になるでしょう」(前出の有馬氏)

 そして、その内閣改造は「橋下氏が入閣する一方、交替する大臣も過去最多の、過去に例を見ない大幅改造になる」(前出の事情通)と言われている。「森友学園問題でミソがついた稲田朋美防衛大臣や、共謀罪の審議で、しゃべればしゃべるほどボロが出てくる金田勝年法務大臣などの“問題閣僚”を切るのはもちろん、意外な大物たちも交替の俎上に載っているんです」(前同)

 その名前を、角谷氏が挙げる。「まず菅義偉官房長官、“ポスト安倍”の一人である岸田文雄外務相、そして、安倍首相の返り咲き以来、政権の中枢を担ってきた麻生太郎副総理兼財務相の3人が閣外へ出るといわれています」 安倍首相の名女房役として名高い菅氏の名前が出るのは、意外だが……。

 実は、これは官房長官としては最長の在任日数を数える菅氏自身の意向であるともいう。「官房長官の仕事に疲れ、自民党幹事長のポストを欲しがっている」(前同)というから“栄転”の可能性もあるわけだが、麻生、岸田両氏の場合は、やや事情が違うようだ。

 岸田氏については、年内に憲法改正原案をまとめるためのパージだという。「安倍首相は、憲法9条に自衛隊の存在を明記する旨の発言をしています。岸田氏は9条改正そのものに反対ですから、閣内不一致を避けるには、岸田氏を外す必要があるんです」(前出の政治部記者)

 そして、首相の盟友と目されてきた麻生氏だが、加計学園の問題では獣医学部新設に反対の立場なうえ、両者の関係にも、やや変化が生じている様子。「麻生氏は、安倍首相から禅譲を受けての首相再登板を狙っていたともいわれています。それが早期には難しいと分かって、森友学園問題では安倍政権を閣内から揺さぶっていたという話も。安倍首相が、そんな“麻生切り”を決意したということです」(前同)

 政権中枢の大物閣僚を切るからには、彼らに代わる目玉が必要。そういう意味でも、安倍首相としては、願ったりかなったりのタイミングで最良の人材が手に入るというわけだ。

「まずは内閣を大幅に刷新し、その目玉として橋下氏を総務大臣や地方創生担当大臣、さらに大阪で役人たちを向こうに回して経費削減を成し遂げた実績などを考慮して、財務大臣に大抜擢する可能性もあります。それで支持率の回復を図り、彼を前面に押し出して次の総選挙を戦うという腹ですね」(前出の民放記者)

 改造で支持率もV字回復して選挙に圧勝、都議会で自民党を裏切った公明党を切って維新の会と改憲勢力同士で衆議院・参議院の両方で過半数を占め、改憲にひた走るというのが首相の“プランA”。

「支持率や議席数などの結果によっては、安倍首相の代で改憲にまで手が届かないかもしれません。その場合に備え、選挙で橋下氏自身も出馬させ、彼を自民党の議員にする“プランB”も同時進行するでしょう。民間で一期、自民党議員として一期大臣を務めさせておけば、次を“橋下首相”に託すこともできますからね」(前出の永田町事情通)

 いいことづくめにも聞こえるが、そこは橋下氏。いつ、なんどき“舌禍爆弾”が炸裂しないとも限らない劇薬であるということも、忘れてはならない。“お友達案件”でついたミソは最強の“お友達”を投入してすすぐ安倍首相らしいといえばらしいこの策、はたして奏功するか!?

安倍晋三政権、支持率急落で「切り札・橋下徹」!?

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